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内転筋群のスタティックストレッチ[sstr-hj-003-02]

走るための身体の準備の専門家

ABCR菅原航陽

によるコンディショニングシリーズ


今回は


内転筋群のストレッチvol.1


を紹介します。


( vol.1 / vol.3 も併せてお読みください)


前回の記事まで、「○○○の目的で使える」みたいなことを書いていましたが、目的は様々なのと、中途半端に言葉にしてまとめようすると難しくなり過ぎるので、そこはどうでもいいやということで…。


どんな時に使うか等は、実際にパーソナルでのコンディショニングセッション内では個別の状態に合わせて解説しますが、ここでは割愛して行くことにします。


その辺りの葛藤があって、今まで何年もの間「動画配信してください!」というリクエストがたくさんあったにも関わらずこういう記事を書いていなかったのですが(笑)

さて、余談はこのくらいにして、少し本題的な部分。


大腿筋膜張筋のストレッチ等の投稿でも書きましたが、股関節の内転内旋筋群のテンションが高い(張りが強い)と、knee-in(膝が内に入る)という動作の崩れを引き起こしやすくなります。


足部アーチの崩れからそれが起こりやすくなる場合もありますし、殿筋群(股関節外旋筋群)の機能・筋力不足からアーチの崩れが大きくなることもあり、それらはどちらも足を引っ張り合って悪循環への王道となりやすい連鎖になります。


トレーニング系の種目でその崩れを予防する前に、「使いたい部位(主動筋)を使いやすい状態にする」ために、逆の機能を持った筋肉(拮抗筋)のオーバートーン(過活動)を緩めておくという事の組み合わせと繰り返しで、徐々に本来行いたい動作を定着させて行けるようにという考え方で進めて行きましょう。



☆伸ばしたい筋肉☆

・内転筋群(恥骨筋、短内転筋等)

※股関節のみについている単関節筋



☆やり方☆

①適当な台の上に伸ばしたい側の足を置き、膝を約90°に曲げた状態で足裏全体を台に置く。身体の面は正面を向けたまま。


②伸ばしたい脚の膝(股関節)が内側に回って行かないように膝の内側から肘で外向き抑えながら、逆の手は背中から、届けば伸ばしたい脚の内腿あたりまでぐるりと回す。

※身体の面が前側に閉じて行かないよう、開いておくため。


③そのまま背筋をのばしながら、伸ばしたい脚の方向に身体を倒す。

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☆ポイント☆

1.股関節の外旋を保つ

※股関節が内旋してしまうとストレッチされるポジションから外れてしまいます。


2.背筋を伸ばして身体の面を開いたまま保ち、前に向かって丸まらないようにしておく。

※前に閉じるとストレッチされるポジションから外れてしまいます。


3.目線は上に向ける。

※身体の面を開いておくため。



☆+ワンポイント☆

膝の押し込み、倒れこみ、身体の開き具合でストレッチ強度を調節します。


このストレッチは、ストレッチ強度★☆☆くらいで、伸び感よりも分かりやすさ重視なので、機会があればもう少し強度の強いものもご紹介したいと思っています。


また、このストレッチで股関節の外旋方向への制限を緩和した上で

Clam shell excercise

等でそのポジションをキープし、外旋可動域をアップさせることも、なるべく併せて行うようにすると効果的です。



☆但し書き☆

身体の構造的な個人差や様々なパーツとの連動、タイミング等、走りを作る要素は非常にたくさんありますので、全てのエクササイズや動きの説明については、あくまでも一般的なこととして記載しております。

全ての方に同じ説明・同じ方法が当てはまるものではございませんので、ご質問等ございましたら

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までお待ち致しております。


「ただ走る」だけでなく、「走るための身体の準備」も併せて行うことが、より走りを楽しむために大切なことを広く伝えて行きたいと思っております。 よろしければサポートをお待ちしております!