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MBA Women Career Talk #15 その③ -2021.10.17

女性のキャリア形成を支援する会社「A&CO」がプロデュースするオンラインセミナー「MBA Women Career Talk」。毎週日曜日の朝に開催しています。

その②からの続き)

どう差別化すべきか

扇野さん そうですね。結局私は何もないところからの起業だったので、本当に全てが不利な状態からっていうのがあったから、私より優秀な人たちがそうやって足踏みをしているんだったら自分が先に出たとこ勝負で先陣を切っていって、学んで実績を作っていくほうが結果有利なんだなっていうのも経験値のなかにあり、いまはそこまで生きるために生活っていうレベルではないので、自分のなかのパーパスというか、会社としてもですけど、教科書に載る仕事をして次世代に繋ぐっていう、50を過ぎてからそんな思いがすごい強くなって。

次世代の教育とか、繋ぐステージに入ったっていうところがまた一つの原動力になっているのかな。

だから、大学の非常勤講師とかも金額的にはすごい安いし、岸和田から岡山に通勤って2時間半とかかかるので、出勤がけっこうハードでそれも初めてだけど、ちょっとやってみようっていうような感じで今年の9月からスタートしたんですけど、うん。

三竹 それでいうと、ちょっとみなさんの参考になればと思うので、40代のときの原動力は何でしたか。

扇野さん 40代はやっぱり自分のスキルアップ。ブランドを教える人たちっていうのがけっこう周りにたくさんいたので、それを生業にする人たち、先駆者の人たちには敵わないわけですよね。キャリアも実績も。

だから、そういう広告業の人たちってあんまりMBAホルダーの人っていないので、女性っていう強みもあったし、っていうところで人が持っていないカードをいかに集めるかみたいな、そんな感覚だったと思います。特に40代前半は。

川原さん 差別化を作りにいくみたいな、そういう世界なんですかね。

扇野さん 差別化を教える自分が、全然差別化が平凡だったらやっぱり説得力がないから、とはいえ、いまの時点で私の知名度なんかほとんどないんですけど、でも、やっぱりユニークな肩書をどれだけ集められるかっていう、いまはスラッシュワーカーっていう言葉もありますけど、どれだけオリジナルの組み合わせで自分のスキルアップをしていくかっていうのはひとつのテーマであるので。

で、結局大学院に入ったときにそれがシュンペーターの新結合なんだ、とか。そんな感じで、後付けで学問として学びましたけど、うん。

社長には誰でもなれるが、継続できるかは別の話

川原さん なるほどですね。ちょっと質問をピックアップさせていただきたいんですけど、社長っていうテーマを考えて、差別化をいろいろ作っていこうっていう話がいまあったんですけど、「誰でも社長になれますか」っていう質問に対して、扇野さんはご自身でどうお考えですかね。

扇野さん 社長になるのは誰でもできます。だから、起業するにも1円からできるし、社長には誰でもなれる。ただし、継続できるかどうかは別の話。

川原さん なるほどです。

三竹 うん。

川原さん 三竹さんもいち社長ですもんね。

三竹 いや、深いですね。

扇野さん 起業する人はみんなたくさんいるけど、大体1年で半分ぐらいいなくなるとか、3年でもう8割いなくなるとか、そういう風な感じでいわれていますけど。

三竹 うん。そうですね。

扇野さん そうですね。そう思います。偉そうには言えないですけど。

三竹 すごいです。本当に。しかも、1人でやっているっていうのがまたすごいなって思います。

扇野さん そうですね。いまは本当に簡単に人とも繋がれますし、クラウドサービスがたくさんあるので。そういう意味では、広告業って割と早くからDXの普及した業界かなとも思っているので、それはうまく活用はしているつもりです。

川原さん 差別化と継続力というところがやっぱりそのキャリアを築き上げていきますよね。

扇野さん そうですね、うん。

三竹 それは本当にそう思いますね。いまある程度の年齢になって、「あなたのアピールポイントは何ですか?」とか、「強みは?」とか、いろいろなことを聞かれてそこで初めて立ち止まるっていうパターンがけっこう多いと思うんですけど、やっぱりどこかの意識のなかで人とは違う自分の何かっていうのを思っていて積み上げていくっていうことと、そうではなかった場合とでは3年後5年後に全然違う仕上がりになっているなっていうのは、私は仕事柄いまやっていてすごく感じますね。

扇野さん そうですね。あとは時代の兆しをどう読むかとかすごく重要だから、たまたま本当にいまは女性活躍支援とか、女性のエンパワーメントっていうところがやっぱり世界的にも注目されているので、そういったなかにいるっていうのもラッキーだったなっていう風には思いますけど、私自身はあんまり女性女性とかっていうつもりはまったくなくて。

やっぱり男女とか、あとLGBTQの方々とか、国籍とか、障害も関係なく、っていう風にいずれはフラットになればいいなと思っているところですけど、うん。

なので、私が大好きで勝手に慕っているLGBTQの第一人者のCBSの仲間がいるので、またそういう素晴らしい人に登壇いただいて、世界観というか、キャリアとかを紹介できたらいいなという風に思っています。

三竹 ぜひ。ありがとうございます。

完璧を目指さない

川原さん そうやって築き上げる方から聞く話って本当に言葉が重いといいますか、本当におっしゃる通りだなとすごく思いますね。

あと、別で質問をいただいているんですけども、さっきスラッシュワーカーという言葉が出ましたけども、やっぱり扇野さんはいろいろ両立されていると思うんですよ。

大学院の先生から、仕事やら、家庭ももちろんあってっていうなかで、両立のポイントみたいなところですとか、意識されているところってありますでしょうか。

扇野さん 完璧は目指さないところですかね。全部を100%にしようと思ったら命がいくらあっても足りない感じになるのは、もう本当に出たとこ勝負で。

仮に失敗とかあっても、もうくよくよせんっていうか。過去には戻れないから次頑張ろう、みたいな。

こういう言い方がいいかどうかわからないけど、居直りのスキルじゃないけど、先輩の経営者に「それも大事やで」って聞いたことがあって、うん。

当然仕事は100%を目指しますけど、でもだからといって、広告業って特に狙い通りにドンピシャでその通りの実績ってなかなかなくて、何度もトライ・アンド・エラーがあるので。

そういうなかでメリハリをつけて、完璧を目指さずにやっていくっていうのが長続きの秘訣かな。私の周りの家族にすごい非難浴びそうですけど、そんな感じで思っています。

川原さん そうですね。

三竹 うん。すごくなんかわかるなって思いました。私もけっこう新規事業とか、そういう新しいプロジェクトとか、サービスとか、プロダクトとかってずっとやってきたので、失敗はつきものというか、そういうのがどこかしらにやっぱりあって。

あと、若いときでしたけども、私はシステム関連の会社にいたので、自分のサービス設計のせいですごいシステムトラブルで大変になったことがあって。

このときに外部の方から言われたんですけど、失敗はまたすることはあるけれども、同じ苦労というか、そういうものは踏まないというか、それが学びになって、それを回避する術はもうそこでついていくから大丈夫ですよって言われたことがあって。それを糧にして20代はやっていましたけど。

同じ思いはしなくなるんだと思って、なんかそういう筋トレじゃないですけど、これを積んでいけば同じようなトレーニングメニューがクリアされていくというか、そんなイメージでやっていましたね。

扇野さん そうですね。なので、大谷翔平くんみたいな選手だって、やっぱり2割から3割しか打てないわけだから、全部をホームランとして10割打ち返してやろうと思ったらしんどいけど、10級投げたら8球は空振りなんだ、ぐらいな。それがありなんだっていう感じで考えると、少し肩の力も抜けて力が発揮できるなという風に私は思っています。

三竹 なるほど。すごいいい言葉ですね。すみません、質問がまだまだ来るんですが、終了のお時間が近づいてきてしまいましたのでちょっとこの辺りで。

ただ、このあとですね、交流タイムを設けておりますので、ダイレクトにぜひこのあとはお話をぶつけていっていただけたらなと思います。

ですので、パッパッと終了のトークをさせてください。

私のほうの会社ですね、キャリア支援のRenew(リニュー)というものをやっております。ぜひキャリアに関するご相談をお待ちしておりますので、ご利用いただけたらと思います。

それから、いまチャットのほうにお送りいたしますが、アンケートのご回答をお願いしたいと思っております。次回以降の参考にさせていただきたいと思っておりますので、本日のこと、それから取り上げてほしいテーマなど、ぜひお答えいただけたらと思います。そ

れから、Facebookグループも開設しております。ぜひこちらのほうにもご参加いただけたらと思います。これまでのゲストの方々も含めていらっしゃいます。今後、交流会とかもいろいろ企画していきたいと思っておりますの で、ぜひお願いいたします。

そして、来週の宣伝です。次週はですね、ちょっとMBAというところからガラッと変えまして、「Second Career Talk」というものを行います。

同じ時間、9時15分からなんですが、3名のゲストの方にご登壇いただきまして、コーチングの方をメインにですね、45歳定年説っていうのが最近ニュースになり話題になりましたが、女性のミドルシニアが作るべきキャリアプランとかですね、考え方であったりとか、そういったことをお話していきたいと思っておりますので、ぜひまたご参加いただけたらと思います。

では、こちらのほうでいったん終了としまして、このあと残っていただける方は残っていただいて、お話しやすい環境を整えてやりたいと思います。今日はありがとうございました。

川原さん ありがとうございました。

扇野さん ありがとうございました。

(終)


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