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陸前高田のいきづかい。

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2015年から通っている陸前高田(主に漁師町広田半島)での記録。 写真を交えつつ、感じたことや考えたことを綴る。
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2019年3月の記事一覧

CONTAXをはじめて陸前高田に連れ出した。/カメラ日記

年が明けて、コンタックスと友達になってから数ヶ月。 一緒にヨーロッパを旅したり、いつもカバンにいれて連れ出していたら、だいぶ手馴染みもよくなってきたよ。 どっちが良いとか、あっちが悪いとか、なんでもいいからちょっと見てくれよ。

願いでも祈りでもなく決意と許し、陸前高田より。

昨日の、穏やかな春の気配とは一転して、今日は強い風とともに雨がザバザバと降っている陸前高田。 晴れればよかった、と思うのが人間の性だけれど、雨もまた嫌いではない。 願っても祈っても変わってくれないことが世の中には沢山ある。 人はどうしたって違う人に代わってその痛みも喜びも感じることができない。 こんな私のこの言葉が誰の役にたつだろうか。 人に語って感動してもらえるような成功秘話も、どん底に落ちた過去もない。 なんでもない私がこんなことを口にしていいのか。 わからないことだら

なんてことない今日の陸前高田と「ふのり」

2019年3月10日。 今日の陸前高田では「ふのり」が開口した。 「ふのり」という言葉も「開口」という言葉もこっちに通いはじめて知った。「ふのり」は海辺の石ころにくっついてる藻。海藻。 「開口」は「この日この時間は漁していいですよ」という意味。 つまり、今日はふのり漁の日だった。 1年に1〜2回だけしか開口しないというふのりの漁というか「むしとる日」に私が立ち会ったのははじめてだった。 11時半から12時半の間は「むしとって」いい時間として決められ、漁業組合で漁業権をと