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9/10 月曜日 秋雨

そういえば先週の土日で、久しぶりに祖母宅へ泊まってきた。
年々増す私の ばーちゃんっ子 なので、しばらく会わないと旦那さんの方から 「最近ばーちゃんに会ってないねぇ」と言ってくれて、「たまには一緒にご飯でもいく?」と投げてきてくれる。

3人で夕飯を食べに焼肉屋さんへ。

牛角に入ったら土曜の夜というのもあって混んでいたので、行きがけに見かけた祖母宅付近の昔からありそうな街の焼肉屋さんへ変更。生まれてからずっと馴染みの街なのに、初めて知った。祖母も初めて入ったらしいのだけど、ここがものすごく良いお店だった。

開業から40年の昔ながらの焼肉屋さん。
個人店は良い。実家では外食の選択肢にチェーン店しかなかったのだけど、義実家のおかげでここ数年は個人店づいていてうれしい。温かみが良いよね。



その日は滝のような雨の日で、みんなでびしょ濡れになりながら車に乗り込み、祖母宅で梨を食べ、急遽そのまま泊まることに。猫のご飯があるので2人でお泊りは叶わなかったのだけど、私1人で泊まるのもだいぶ久しぶりというのもあって布団に入ってからも2〜3時まで喋っていた(焼肉やら、深夜に及ぶ止まらないお喋りやら書くとばーちゃんの年齢不詳感がすごいのだけど、私の祖母は今年(たぶん)85才になるスーパーばーちゃんなのです)。

たっぷりのお喋りの中では、出産やら子育てやらの話からどんどんと昭和の話になっていく。
結婚してすぐ祖父の弟との3人暮らし、足りないミルク、手編みの子供服、麻雀をしにくる親戚たちとの仲の良い付き合い。

祖母の昔話が大好き。
そして私は昭和がとても好きで、更にいうと60〜70年代はもう堪らず好き。その頃がちょうど祖母の子育て時代かと思うので、もうど真ん中なんだよね(ちなみに…その時代に子育て真っ盛りで過ごした祖母は、私の布おむつ憧れへの反対が頑なだった)。

あー、昭和を86年からしか知らない。
私の人生で1番悔やまれる所。



妊娠をしてからばーちゃんちに泊まりに行ったのは初めてなんだけど、今回、昔話を聞いていて今までと少し視線が変わっていた。
ある程度私も大人になって、それなりに前よりも経験値がついて、大人と言いきる自信も出来て、生きるってあーだよこーだよと、ちょろっと言える様になったんじゃないかと感じていたんだけど、やっぱり80代の人生を聞いたら本当にまだまだの甘っちょろちゃんだった。

85年の月日を生きてきている人はすごい。
時代の流れを体感してきて、大切な人 愛する人との別れをいくつも経て、その上で今を過ごしてる訳で。しかもばーちゃんの凄い所は「昔は良かった」目線じゃない所。パソコンもスマートフォンもネットスーパーも使いこなすし受け入れる。紙おむつも便利なんだからと否定しない。アメーバピグで毎日収穫をしているかと思えば、アプリでテトリスのゲームをする。…何者なんだろか。

私はこの年でさえ、昔は良かった、昔に戻りたい、60〜70年代が無理でも、せめて自分の幼少期くらいの時代に子育てをしたいと切望してるっていうのに。


生まれ育った実家が無くなったり(多分取り壊してるはず)、結婚当初住んだ平屋を建て替えて今の家にしたり、最愛の夫であるじーちゃんを失ったりしているのに、センチメンタルじゃない。前向き。
私は日に日に近づく家との別れに身が割かれる思い位にセンチメンタルチックなのに!昔の家みたいに今新築で建てようと思ったら絶対ものすごくお金かかるよ。お風呂場のタイルの床も、柱のちゃんとした木材も、絶対これ以上の価値ないんだよ。こんなにいい家ないよ、寂しいよ(いい加減しつこい)。


受け入れることが上手な人は魅力的だ。
すごいばーちゃんだ。



ちなみに、日曜日のお昼に旦那さんに車で迎えに来てもらって、3人でお昼を食べて帰りました。なんだかあの日はすごく良い連休だった。