CXから考える_Wantedly運用ノウハウ__1

CXから考えるWantedly運用ノウハウ #1 プロフィール確認〜呼び込み編

昨今、採用活動におけるCX = Candidate Experience(候補者体験) に注目が集まっています。
要はユーザー(候補者)目線にたって、必要十分な情報を正しく開示することだと私は思っています。
CXについては細かいことは割愛します。

今回「CXから考えるWantedly運用ノウハウ」を公開しようと思った背景は、私がfavyで採用担当になってから3年、Wantedlyからのエントリー延べ12,000件以上を対応した中で、小さい改善を重ねて得たノウハウを、他の企業にも活かせるのではと思ったからです。Wantedlyを活用した就職・転職活動への求職者側の満足度が高くなることで、Wantedlyのユーザーが増え、結果的にfavyにWantedly経由でエントリーする方の底上げになるのであれば嬉しいので、積極的にノウハウは公開したいと思っています。
ちなみにエントリー数のプリントスクリーンがこちら。

FireShot Capture 420 - Wantedly(ウォンテッドリー)は_ - https___www.wantedly.com_enterprise_analytics_projects

第1回目は「候補者が応募してから、採用担当がプロフィールを拝見し、呼び込むまで」についてお話します。

プロフィールを見て、『必須要件を満たしていないから不採用。ポチッと「対応済み」!』にしていませんか?

他社のWantedly運用担当の方とお話すると、有効応募が少ないという声をよく聞きます。実際favyでもインターン求人の「こんなことやります」の欄に【必須要件:インターンとして半年以上・週2回以上出勤できる人】と記載していても、短期インターン希望だったり週1回しか出勤できない方からの応募が絶えません。
なぜこんなことが多発するのか。ここでユーザー側の立場になってみると、Wantedly Visitのアプリで求人を探していて、気になる募集を見つけたのでエントリーする場合、こんな画面になっています。

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自社の求人なので「応援しました」ボタンが表示されていますが、求職者側であれば「話を聞きに行きたい」という青いボタンが表示されます。
どうでしょう?タイトルとTOP画像しか目に入らないですよね。もちろん求人を最後までスクロールすれば「こんなことやります」が読めますが、そこまでちゃんと読んでないんだろうなーと思います。実際に読んでない人からの応募の方が圧倒的に多いですし。
なので、どうしても訴求したい内容があるときはタイトルとTOP画像で表現しましょう。Wantedlyクオリティガイドラインがあるので表現に工夫は必要ですが…。

条件に合っていない人を呼び込むかどうかの判断基準

結論から言うと、対応できるエントリー数によるかなと思います。あくまで私の基準ですが、以下が目安だと感じます。

①エントリーが月100件未満の企業→全員呼ぶ
②エントリーが月100以上300未満の企業→条件のすりあわせをメッセージで事前に行う
③エントリーが月300件以上の企業→良さそうな方を呼ぶ(良さそうの基準に関してはまた次回)

それぞれについて解説していきます。

①エントリーが月100件未満なら→なぜエントリーが増えないのか。全員と会ってみて求人中身の改善を行いPDCAを回す。

月〜100エントリー程の企業だと、そもそもWantedlyの使い方がズレてたり、通常の転職媒体だと思ってたり、プロフィール=履歴書&話を聞きに行く=面接だと思ってたりする場合が多いです。
Wantedlyはオフィス見学やカジュアル面談を希望される方も多いので、まずはたくさんの方と会ってみて、Wantedlyという媒体の特徴を掴みながら、面談で求人の何が魅力的だったか・どこがわかりにくかったかをヒアリングしながら改善のPDCAを回すことがすごく大切です。選り好みできる立場じゃないってことです…。

②エントリーが月100以上300未満なら→「条件に合わないからダメだ!」ではなく「弊社ではこういう方を探してるのですが、マッチしそうでしょうか?」と歩み寄る

100〜300件ほど月にエントリーが来ていると、Wantedlyの使い方にも慣れてくる頃。良さそうな方もプロフィールをみて判断できるようになってくるので、つい選り好みしがち。でも、実は確度の高い候補者を取り逃がしてる可能性があるんです。

もったいないパターン1:プロフィールが一切書いてない

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どうでしょうか?スルーしてませんか?
でも実はこういう方は、かなり興味をもってくれてエントリーしている場合があるんです。それは「たまたまFacebookで知り合いがシェアしていた求人をみつけて、おもしろそうだから応募しようとしたら、Wantedlyという媒体で、はじめて使うからとりあえず登録だけしてエントリーした」というケースです。
ここでユーザー側の立場になってみると、Wantedlyを使ったことがない(アカウントがない)場合はこんな風に表示されます。

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「話を聞きに行きたい」「もっと知りたい」ボタンを押すと、Wantedlyのユーザー登録画面に遷移します。
ユーザー登録後、プロフィールの更新をしないと、上記のような何もプロフィールが入ってない状態でエントリーしたことになります。
こういった人からエントリーがあった場合、favyでは以下のようなメッセージを送っています。

はじめまして、こんにちは!株式会社favyの高柳です。
この度は当社に興味を持っていただきまして、ありがとうございます。
可能であれば、もう少しプロフィールを更新いただくか、メッセージでご返信いただけますか?
ご連絡お待ちしております!

ここから実際に採用につながった方もいました。

もったいないパターン2:エントリーしてくれた求人とこのさきやってみたいことが矛盾してる

たとえば『ライターの求人に応募しているけど、「このさきやってみたいこと」にエンジニアって書いてる…』みたいな場合も、スルーしてる方が多いのではないでしょうか?
favyだったら、こんな風に送ってます。

はじめまして、こんにちは!株式会社favyの高柳です。
この度は当社に興味を持っていただきまして、ありがとうございます。
プロフィール拝見しました。応募いただいた求人はライターの募集ですが、{{name}}さんのやりたいことはエンジニアでしょうか??ご希望と相違ないか、ご確認いただき、お返事いただけると幸いです!

こんな風に、応募者によりそって個別で対応することで有効なエントリーに繋がる場合が多いので、是非そのひと手間を大事に選考を行ってください。

③エントリーが月300件以上なら→Wantedlyの対応だけで1日が終わってしまう…そんなときは自社の選考基準に照らしあわせて、対応コストと比較して難しそうであればスルーでも良いかも?

Wantedlyの運用がうまくいき始めると、本当にメッセージ対応と日程調整だけで1日が終わります(体験談)。
基本は全員メッセージを送ることをオススメしますが、ひとり人事だったり他にも媒体を使っていたりするとWantedlyにばかり工数を割くことは出来ないので、コストを考慮して良さそうな方だけ呼んでも良いとは思います。
「良さそうな方」についてもプロフィールの見方Tipsがあるので、次回以降に記事にしますね。
今回は「良さそうな人」をどう呼び込むかについて解説したいと思います。

初回のメッセージは「いつ」「誰が」呼ぶかが全て。ここだけは経営陣もコミットしてもらう!

まず、断言します。初回のメッセージは早ければ早いほど良いです。私は毎日朝・昼・帰社前に必ずWantedlyの新着エントリーを確認するようにしています。1年で200人以上採用した前期は、新着エントリー通知が来るたびにチェックしてました。
社内で「この人呼ぶ?どうする?」って打ち合わせしてる間に、Wantedly使いこなしてる企業はパッと呼び込んでいます。どんどん選考フェーズに差が生じます。

次に、誰が呼ぶか。favyでは、経営陣から初回メッセージを送ってもらう場合があります。その方が返信率が高いからです。経営陣は毎日Wantedlyを見ているわけではないので、私が『この人は社長からメッセージ送ってください!』って依頼したりしてます。あ、経営陣から送る=良さそう/人事から送る=普通っていう判断ではないです。念の為。色々なケースがあるので今は割愛します。
メッセージの返信率ですが、スカウトの返信率に関して公開するとfavyだとこんな感じです。

総返信率: 約23%
わたしの返信率:約19%
社長の返信率:約28%
CTOの返信率:約60%

圧倒的に違いますね(CTOすごい)。

最後に、誰が呼ぶかに関して補足。ユーザー側にメッセージのやりとりがどういう表示をされているか、見たことありますか?

ダウンロード (1)

お見せできるWantedlyメッセージの履歴が私がfavyに応募したときのものしかありませんでした…笑(favy社内的にこれ公開しちゃダメ!って場合はこっそり私にDMしてください)
どうでしょうか?いわゆる就活サイトなどと違い、会社とやりとりしてる感じではなく、個人とチャットしてるような感じです。
で、ここからが大事なのですが多くの方はメッセージのやりとりしている方のアイコンをクリックし、プロフィールに飛びます。
プロフィールに、何も書いてなくても特に問題はないのですが、しっかり書いていて、SNSが連携されていて、自己紹介のWantedlyフィードがある。読みますよね?そこから、多くの応募者はやりとりしている人との共通点を探すんです。

・出身が同じだ!
・同じ業界出身だ!
・共通の知り合いがいる!

共通点があると、応募者は面談がより楽しみになります。事前に質問も考えます。結果お互いにとって良い面談の時間になります。
メッセージのやりとりをする方は、必ずプロフィールをよーく記入するようにしましょう。

CXで考えるWantedly運用ノウハウ。次回は面談までのメッセージのやりとりについて書こうかなと思ってます。

最後まで読みいただきありがとうございます。私は、求人媒体に記事を掲載するときは、可能なかぎり求職者側にもユーザー登録するようにしています。Wantedlyには、幸いなことにMeetupやカジュアル面談の応募機能があるので、もしWantedlyで応募者としてエントリーしたことがない人は応募してみてください。

練習がてら、favyの求人にエントリーしていただいてもOKです!(宣伝)

Wantedly運用のお手伝いもしてるので、興味がある方はお気軽にご連絡ください!


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