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TEPPEN判定とか、表現者とか、MMAの打撃とか。

キックボクシング大会「RISE」をABEMAで観戦。

K-1とは違う味付けというか、同じようなルールで同じような大会をやっているのに異なる世界観が出るのは興味深いです。どちらがいいではなく、好みの問題であって、どちらが受け入れられるのか興味があります。

格闘技に限らず、どこであっても判定で議論が起こるのは定番です。
例に漏れず今回のRISEでも判定でワーワーなっていたと思ったら、当事者である選手本人が薪を焼べて、暖をとるには十分な火力となっておりました。そのままにしておけば不審火で終わるのに、悔しさと自己否定で真っ直ぐに火力を上げる姿勢がRISEらしいし、寺山選手が好きになりました。

スタイルで評価が分かれる。パンチが有利。

このルールはムエタイルールではないので、パンチが評価基準の上位を占めます。「ボクシングキック」と僕は言っていますが、「打ち合いなさい」と攻防を促すルールだし、蹴りはダメージが見えるような攻撃でない限り評価基準にならないように見受けられるので、勝つ効率を考えるとブン殴った方が早いし、女子でダメージが見えにくいのであれば顔面極真で電車道で前進が効率がいいと思うのですよね。身体には良くないだろうけど。

ジャッジも蹴りで評価したくなるジャッジ、パンチで評価したくなるジャッジもいていて、寺山選手は勝ちになったけど、同じようなスタイルの大倉選手は負けになっていて、なんだかわからないのも混乱の原因のように思って見物しています。

オレ的には寺山選手の勝ちでいいと思うし、寺山選手はシュートボクシングでもスタイルが評価されなくて、とりこぼしをしていたような記憶があるので、そもそも自分のスタイルを全うしても割れる試合になるのです。

試合で勝つには評価基準を味方にするのは当然。

TEPPEN判定とか、クレスト判定とか、魔裟斗判定とか、シーザー判定とか、昔のパンクラス判定とか、様々な呼び名があるわけでして、乱暴に訳すと周囲から見て「贔屓されてるんじゃないか」と感じる判定があるのです。

そもそも平等だと思ってる時点で、ヨカタ過ぎるし、どうかとは思うのですが、平等であると思っている方が多いことに首を傾げます。ホームアウェイがある様に完全にフェアなことはないし、不平等と観念して、理不尽を受け入れる所から始まると思うんですけどね。個人的にはノックアウトやサブミッションとれば勝てるのであれば平等の範疇くらいの気持ちでいます。

ただTEPPENやクレストはそのルールを熟知している様にも思えるんですよね。ルールを研究してそのルールの中で如何にして勝つかをよく考えているんだと思うし、その狡猾さがTEPPEN判定やクレスト判定と言われているのだとしたら、厳しさと甘さのコントラストが明確に出て恥ずかしくなってしまいます。経営者が一円の経費にこだわるみたいな話か。

強者ほどに如何に勝てるかを紙一枚のところでシビアに考えているし、甘えがない現れのようにも見えて、勝負に厳しく生きていきたいし、徹底した先に勝敗を超えたものがあるのだと思っています。

寺山選手が魅力的。なぜならば自己否定があるから。

優勝賞金300万をぶちあげたはいいものの、タレント不足でどないすんねんって思っていたのですが、1回戦を終えて寺山選手のツイートを見て、俄然興味が増したのです。

リプライにも返していて、自己否定の塊です。若さもあってなのか、しっかりと打たれ弱くて好感です。自己否定がない表現者は魅力を感じないし、日々で悩み苦しんでいるからこそ、魅力が増すと思っているので、今の彼女は魅力があるし、脱皮する最中なのだと思うのですよ。ここで抜けることができたら、彼女の言葉に重みが増すし、彼女に今を振り返ってほしいです。言葉が存在が孤立しかけていますよ。まさに今。

自己否定を繰り返して、批評されて、他者の評価を気にし過ぎるほどに気にし過ぎた先に表現者として、立つときが来るのだろうし、このトーナメントでその可能性を手にできたのは現状は彼女だけなのじゃないかと思います。頑張れ!応援しています!ほんとに!

ムエタイスタイルはMMA向きではあるけど、組み技が強いから成り立つ。

僕はムエタイスタイルを信仰しています。

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