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プロとは品質を安定させること 一回バズって名が知られることではない話

プロとアマの違いを話題にされることがあるのですが、お金をもらっていたらプロとか、技術レベルが高ければプロとか、本人がプロと名乗ればプロとか、個々に様々な基準があります。これこそ多様性の話だと思うし、個々で判断基準があると思うので、個々それぞれのプロ論に対して難癖をつける気もなければ、自分が思う「プロ」を維持できるように日々を懸命に生きていくだけだと思っています。

僕がプロとアマの違いを考えたとき、プロの要素の一つに「品質を安定させられる」があると思っています。日々の取り組みや創作物を安定した品質で提供できるかがプロとアマとの違いだと僕は思います。裏を返せば一回だけできて安定して提供できないのはアマチュアです。

飲食店を例に出して考えてみると、一回だけ美味しいのはアマチュアでも筋が良ければできないことはないけれど、毎日安定して美味しいを提供できることこそプロだと僕は思うのです。それこそ味を保った中で予算内で収めつつ、注文から提供までの時間を範囲内で収めつつ、様々な制限のある中で安定して提供するのです。僕の仕事に置き換えれば、練習でも試合でも一定の質を担保できることこそがプロ格闘技選手だと思うし、いつ依頼してもそれなりの品質でやってくれると思われることがプロだと僕は思ってやっています。期待されたものを安定して出し続けることこそプロフェッショナルだと思うのですよね。

プロとは一回出来ればいいものではないし、一回の注目を求めるものでもないと考えています。品質が高い良いモノをいつでも、どこでも、誰にでも、出せるのが僕の理想のプロフェッショナルです。だからこそ日々の練習を怠らず、一回出来たのであれば、安定してできるように練習を繰り返して、日々の自己研鑽を怠らないこです。それこそが職人のあるべき姿でプロフェッショナルだと僕は考えています。

最近はSNSがメインになって、SNSでバズることで一発当てたけれど、注目に対して品質が耐えきれずに潰れていってしまったり、埋もれていってしまうケースも多々あるように思います。安定よりも一回の注目を集めることに力を注ぐのは僕にはイマイチ理解ができません。SNSで注目を集めても、注目から見てもらって繋がるモノがなければ一回の注目で終わってしまうだろうし、結局はその人自身の腕がなければ安定していかないのだと思っています。その意味ではSNSやウェブメディアで注目を集めることが容易くなったおかげで、今まで世に出なかった才能が世に出る好機も得たけれど、時期尚早の腕が上がる前に世に出てしまうことで、本来モノになるはずだった才能が潰されてしまう不幸もまたある時代なのだなと思います。

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