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DX時代の柔軟で迅速なシステム開発の発注方法とは(経産省DXレポートより)

デジタルトランスフォーメーション(DX)が進むと、刻々と変わる市況や顧客のニーズ、競合他社の状況に合わせて、自社サービスのかたちも変更する必要があります。

日々の業務も少しづつ変更が入り、業務システムや顧客が使用するシステムもどんどんと変更していかないといけません。

これまでのやり方でシステム開発、運用方法では、このような柔軟で迅速なシステム変更に耐えられません。

この記事では、DX時代に向けてどのようにシステム開発を進めて行く必要があるのかを経産省のDXレポートをベースにわかりやすくご説明します。

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1.経営者が積極的に関わり責任を持つ

DXとして活用するITシステムは、顧客に新しい付加価値を提供するためにつながっています。

例えば、購買データやサイト訪問データなどは、顧客行動を分析し、より分かりやすく、良い情報を提供するために使用します。

つまり、ITシステムそのものが商品やサービスの一部であり、これまでの「とりあえずデータを蓄積する」類いのITシステムではないということを認識します。

それが顧客に提供する商品やサービスの一部であれば、全ての経営幹部が最優先で関心を持つ事項であり、積極的に関わりを持ち、責任を果たさなければなりません。

2.発注側が責任を持って開発する

いわゆるベンダーに丸投げはやめましょう

少なくとも「顧客にどういうニーズがあるか」「どういうふうに提供すれば顧客は幸せか」ということは、ユーザー側の方がよく知っているはずです。

この部分まで、ITコンサルティング会社やITベンダー(開発会社)に任せるということは、そのビジネスのプロではないと言えます。

一方で、一つの部門や一人の担当者のみが、会社全体の商品やサービスを熟知しているというのは現実的にありえないと思います。

開発するITシステムを利用する人や部門、運用する人や部門、さらに管理職や経営幹部を全て含めた横断型チームで実施することが必須になります。

チームに参画する経営幹部を筆頭に、チーム全員が必要な機能を洗い出し、機能ごとに見積が出せる状態にしましょう。

3.有識者(IT顧問など外部専門家)を一時雇用する

先述の横断チームには、ITに明るいメンバーを参画させることをおすすめします。

理由としては、

・要望や機能が現在の技術で実現可能か早くわかる
・概算コストが把握でき、適切な予算設定ができる
・発注先とのコミュニケーションが取りやすい

ということが挙げられます。

要望や機能を実現するのにどれくらいの費用と期間がかかるのか、リスクはどこにあるのか、リスクをどう回避するのかを発注側が知っておくことで、認識の相違やコミュニケーションロスなどがなく、発注先と信頼関係が構築しやすいです。

有識者は、自社の業種に関する業務を理解し、業務ノウハウも熟知している人が良いです。

いわゆるITコンサルタントやIT顧問、外部CTOやCIO、CDOを仕事としている会社や個人のうち、自社の業種に特化している方が適しています。

4.請負型の開発契約にしない

ITシステム開発を発注する場合、契約方法が大きく「準委任型」と「請負型」に分かれます。

請負型は、契約書に記載されているシステムを納品すればOKという契約です。

準委任型は、契約書に記載されている期間、真面目に働いていれば、システムが完成しなくてもOKという契約です。

こう聞くと請負型が良いように聞こえますが、1〜3の項目が達成できる企業は準委任型の方が「契約前に全部決まっていなくてもいいので柔軟」という大きなメリットがあります。

先述したように、開発するITシステムは、刻一刻とかわるビジネス環境や顧客ニーズによってどんどん機能が変更されます。

その場合、契約途中で依頼する内容を変更する必要が出てきます。

請負型の場合は、システム納品の責任を負う代わりに、契約外のことはしなくてもいい契約形態ですので、準委任型のほうが適していると言えます。

もちろん準委任型だとしても、指揮命令権は発注側にはありませんので、1〜3の項目を遂行し、責任を持って発注する必要があります。

最後に

経産省のDXレポートには、上記以外にも、共同出資で会社を設立する「ジョイントベンチャー」と共同で研究開発を行う「技術研究組合」を採用する方法が記載されています。

中小企業の場合、これらの方法はなかなか採用しにくいので、今回の記事からは割愛しています。

本記事は、経済産業省が発行している以下の資料をもとに、現場ですぐに活用できるようにカスタマイズしたものです。

実際に活用される場合は、元資料も参考にしていただきながら進めていただけるとよりよいと思いますので、ご一読くださいませ。


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システム/サービス開発、ITコンサルティングをやってます。Webサービスや業務改善、プログラミング、ビジネススキルやライフハックについて情報発信をします。新しいことやわくわくすること、社会によりよい事業に関わることが好きです。

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