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初速

拓けた街に出たい

焼け残った廃屋のような
無機質な居処で 空白
溶けた風船ガムの味気なさ
顰めた横顔
色の濃い空がどこまでも 視界を遮る
ジオラマみたいな風景にそぞろな綿菓子

揺れる心に不釣り合いなほど
ありふれた景色と違和感
苦し紛れの激情に 区切りもつけられない

どうして

見違えるほどの毎日 繰り返すひとり遊び
馬鹿やってられるのって 幸せなんじゃない

涙に浮かぶ散りじりの
捨ててしまいたい想いを ぜんぶ

とけて 
さよなら

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