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谷崎潤一郎の描く世界に惹かれる理由

谷崎潤一郎の描く世界が好きだ。

そもそも谷崎潤一郎を読みはじめたのはここ最近のこと。
最初に読んだ作品に強く惹かれ、それ以来色々な作品を読み漁っている。

最初に読んだ作品は「痴人の愛」。
時代は大正時代。カフェーの女給から見出した15歳のナオミを育て、いずれは自分の妻にしようと思った真面目な男が、次第に少女にとりつかれ破滅するまでを描く物語だ(Wikipediaより)。

はじめのうちは、「なんなんだ、このエロ小説・・・」と呆れながら読み進めていたのだが、次第に「美しいな・好きだな」と感じるようになった。

なぜこの小説を美しいと思うのだろうか。
多分、「自分にとってファンタジーの世界の話だから」というのが理由だと思う。

私は、恋愛や性について「他の人とは違うな」というちょっとした違和感がある。
数ヶ月前にネットでできる簡単なテストを受けてみたところ、
私は「強い信頼関係で恋に落ちる」「愛に体の繋がりはいらない」「男性でも女性でもないアイデンティティ」・・・という類の人間らしい。

私は、快楽を追い求めて周りの人々を翻弄する魔性の女「ナオミ」にはなれないし、ナオミに翻弄されて破滅の道へと進む「譲治さん」にもなれない。
なりたくてもなれない。

私にとってはこの小説の世界に生きる人々は、薄い膜を隔てた向こう側のファンタジーの世界の人々なのだ。
だからこそ、美しいと感じるんじゃないかと思う。

これからも彼の作品を読んで、そんなファンタジーの世界を覗いてみよう。


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読書感想文

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1994年生まれ、千葉でまったり一人暮らし。マイペースにデザインのこと勉強中。1年ほど世界の旅をしていました( 旅ブログ http://curiosity-travel.com )。noteでは日々の中で感じたことや本や映画の感想など。