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【2024年版】特定技能「造船・舶用工業」を解説!

2019年に特定技能が施行されてから、5年が経過しました。
2024年現在までに、造船・舶用工業分野でどの程度の人材受け入れが加速したのか、2023年12月末時点での数値をまとめてみました。

全体の半数以上がフィリピン人

◾️ 特定技能1号外国人数
7,514名

◾️ 国別内訳
1. フィリピン   4,098名
2. インドネシア  1,274名
3. ベトナム     1,191名
4. 中国         770名
5. タイ         142名

2023年12月末時点での国籍別人数

造船・舶用工業分野で働いている特定技能外国人のおよそ半数以上がフィリピン国籍だということが見て取れます。

農業や漁業、観光業などのイメージが強いフィリピンですが、造船業が中国、韓国、日本に次ぐ世界4位の規模を持つことをご存知でしょうか。

常石グループHP:https://www.tsuneishi-g.jp/sustainability/2023/01/story04/

◾️ 都道府県別内訳
1. 広島県   2,297名
2. 愛媛県   1,177名
3. 香川県   1,005名
4. 長崎県      720名
5. 大分県      386名
6. 熊本県      283名
7. 三重県    260名
8. 岡山県    200名
9. 青森県    173名
10. 佐賀県     168名

2023年12月末時点での都道府県別人数

日本国内で元々造船業が活発な地域に集中して、特定技能外国人の受け入れが加速していることが分かります。

◾️ 試験ルート・技能実習ルート内訳

造船・舶用工業分野で就労する外国人が試験合格したか、技能実習移行かをみてみましょう。

  1. 試験ルート     77名 (1.02%)

  2. 技能実習ルート   7,431名 (98.90%)

  3. 検定ルート     6名 (0.08%)

造船・舶用工業分野でのほとんどが技能実習からの移行ということが分かります。

2023年12月末時点でのルート別内訳人数

◾️ 国籍別ルート内訳
1. フィリピン   4,098名
試験  :32名 (0.78%)
技能実習:4,066名 (99.22%)
2. インドネシア  1,274名
試験  :26名 (2.04%)
技能実習:1,242名 (97.49%)
3. ベトナム     1,191名
試験  :12名 (1.01%)
技能実習:1,179名 (98.99%)
4. 中国         770名
試験  :3名 (0.39%)
技能実習:767名 (99.61%)
5. タイ         142名
試験  :2名 (1.41%)
技能実習:140名 (98.59%)

2023年12月末時点での国籍・ルート別内訳

受入数トップ5カ国いずれも97%以上の割合を技能実習からの移行が占めています。未経験 (試験ルート)での需要が低い可能性が高く、実務経験が採用の最も大きい要因であるのかもしれません。

総評
造船・舶用工業分野では、造船業が盛んなフィリピンでの受入が活発に進んでいる。日本の造船企業がフィリピンでも造船関連施設を建造していることからも、特定技能制度が始まる前から日本とフィリピンは造船業での人的交流が盛んであることも背景にあると言える。

・造船業は他分野に比べても圧倒的に技能実習からの移行がほとんどの割合である。専門的な知識や経験がより重要視されているのではないか。

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