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パリと京都の往復書簡 外食事情編①

パリと言えば、人がいっぱい、わいわい、ガヤガヤと賑やかなカフェ、レストラン。食べる、飲む、しゃべるは欠かせない。今回は変化が大きかったであろう、外食事情についてです。


お決まりの肉、食べたかったですね。 ヤマダ@KYOTO▶︎

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Googleカレンダーによりますと、私、今頃はパリにいる予定でした。
(予定を消しておりません。何だか、寂しくて。)
ちょうどメドックマラソン後、だったんですよね。
予定では。

メドックマラソンでいつも思い出すのは、走る前日に食べるドーンとしたステーキ。言葉通り、骨の髄までしゃぶり、赤ワインと一緒にどーんと食べるのが本当に楽しみでした。

フランスのレストランは、狭い店内にぎっしりと席が並び、隣の人同士が近くて、お客様も店員さんもおしゃべりが大好き。
その賑やかな雰囲気が、フランスっぽいですよね。

日本ではレストランの席を間引いて、間隔をあけ、食べる時までマスク着用、わりと静かに食事を楽しむスタイルが増えたように思います。
店内の消毒もマメにされていて、安心でもあり、大変だなあと思うこともあり。

そちらはいかがですか?


パリの身近なお店事情 ◀︎カネコ@PARIS

仕事以外でほとんど外食をしないカネコの活動範囲の印象で答えますね。

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外出制限中(3月17日 〜 5月11日)
フランスでは外出制限の発令とともに、飲食店は営業ができなくなりました。日本とは違い、国による強制的な規制でしたので、お店側は迷う判断もなく、一斉にシャッターを下ろすことに。営業最終日には保存できる食材は冷凍し、できないものは従業員に配って解散したと、レストランで働く友人から聞きました。いつ再開できるかわからない中で従業員は自宅待機。給料は保証されるものも、毎日することもなく、不安の中で過ごすのは、テレワークができる職業との違いを感じました。

その後、少しずつテイクアウトを始めるレストランが増え始め、外食に飢えた人たちが注文をするように。近所のビストロで働くシェフに話を聞くと、テイクアウトは全然儲からないけど、赤字を少しでも減らすためにやっていると。従業員の給料は国がカバーしてくれても、家賃は払わなくてはならず、多少の補償が出ても経営は大変だったと思います。

飲食店再開(6月15日〜)
外出制限が解除されてからしばらく経って飲食店も再開できるようになりましたが、最初はテラス席のみだったり、密を避けるためのガイドラインが厳しく、十分な席数を確保するのは難しかったようです。また、すぐに外食をしようとする人たちも少なく、すぐに再開したお店はそれほど多くはなかったような印象があります。

フランスは意外と規制が多い国で、特に屋外での飲食、販売に対してはとても厳格。そのせいか、日本のように屋台はないですし、移動式のお弁当屋さんなどもありません。フードトラックもごく一部の場所だけで許可されているだけで、ほとんど見かけません。また、詳しいルールはわかりませんが、店内の密を避けるための策として、厳しかったテラス席の条件が緩和され、道路側にテラス席を出せるようになりました。ちょっと街の景色が変わるくらい、テラス席が増えたのは、怪我の功名とも思えるくらい、これを喜んでいるパリジャンは多いのでは。

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バカンス中(7月後半〜8月)
8月はほとんどのお店が閉まり、パリはがらんとするのが例年の風物詩。9月からの再開に向けて、工事やリニューアルをするお店も。でも、今年は例年よりは営業している店が多かったような感じがします。休業中の分を少しでも取りの戻そうということなのか、もう十分に休んだからなのか、その想い、事情は様々だと思います。また、もしかすると例年よりパリに残った人たち多かったのかもしれません。海外からの観光客がいなかった割にカフェなどがそこそこ賑わっていたような気がするので。

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9月に入って
バカンスから帰ってきて、テレワークが推奨されているものも、通勤する人は徐々に増えてきました。オフィス街にある飲食店はテラス席が増えたとは言え、ランチタイムはほぼ前と同じくらいの状態に戻っているように感じます。カネコ家はあんまり外食をしないのですが、近所のお店は結構賑わっているように見えます。近いうちにちゃんとした外食をしてみたいなと思っています。


パリを歩いて、ちょっと出会った良いもの。

夏の終りに用事があり家族で出かけた時、普段は滅多に行かないヴァンドーム広場やサントノーレ通りなどを、人も少ないのでお上りさんのように散歩しました。ヤマダさんから司令を受けていたコンコルド広場のアイスクリームも食べてきましたよ。

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ホテル・ド・クリヨンの期間限定、アイスクリームトラック。写真をゆっくり撮る間もなく、娘に取られてしまいましたが、かなり美味しかったです。ソルベはものすごくフレッシュで、フルーツの味が濃く、トッピングはピスタチオを。早く行ったので一番乗りでしたが、その後は他のお客さんも来て、海外からの観光客がいない中、そこそこ繁盛している様子でした。ホテルも休業していましたから、大変だったと思いますが、普段味わえない美味しいものに出会えたのも、今年ならではのラッキーだったかもしれません。

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