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【068】Today’s Branding Topic


今日は、プロダクトの価値の属性によるブランドの違いについて触れようと思います。

プロダクトは、機能的価値に比重があって選ばれるもの、情緒的価値に比重があって選ばれるものと大別されるます。
機能的価値に優位性や独自性によって差別化ができれるようであればエビデンスをブランドメッセージのコアにすることができます。

たとえば、掃除機のダイソン。「吸引力の変わらない、ただひとつの掃除機」というキャッチコピーで、優位性によるエビデンスで差別化を行っています。そこまで機能性価値で戦う競争戦略のため、研究開発費への投資はかなり高いものとなっています。

一方、同じ掃除機のアイリスオーヤマ充電式スティッククリーナー。こちらは原価から価格を決めるのではなく、買いたくなる金額から値付けをされ、開発費も算出される企業。スリムという訴求ポイントでありながらも、ダイソンほどのエビデンスは存在しません。したがって広告コミュニーケーションでも、情緒的価値で選択されるように、タレントが出演する広告を使って、コミカルな好きになってもらえるという仕掛けを作っています。

これが逆のブランディングをしていたらどうでしょうか?ダイソンがエビデンスを使いながらも、コミカルなコミュニケーションをしていた場合、機能的価値のブランディングは弱まることになるでしょう。また逆にアイリスオーヤマが、生真面目なエビデンスのコミュニケーションをしたとしても、生活者には響かないでしょう。