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就活最前線、コロナ禍に負けるな!

就活生のみなさんへ、エールを送りたいと思って書きました。

就活の教え、的な記事は溢れるほどありますので、初めて聞く話ではないと思いますが、自己分析企業研究について新たな視点や気づきに繋がっていただけたらと思います。

3行でまとめと、
・就活生は苦労しているが、企業はもっと困っている。
・Can:自分のできることは、過去からしっかり読み解く。
・Must:企業のミカタは、提供する側の視点に立って。

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コロナ騒ぎが過熱する前

新型コロナウイルスの発生が就活に影響を及ぼし始めて早3ヶ月。
記憶に新しい、リクナビLIVEの中止が発表された2月20日、私は札幌で各社の人事採用担当者向けの研修をしていました。

昼食休憩でスマホを触っていたら、飛び込んできたニュース。午後の研修カリキュラムを脇に置き、受講者みなさんと今後どう対応するか真剣に議論したのを鮮明に覚えています。


でもあの頃は、「3月半ばには普通に活動してるでしょう」とたかを括っていました。

合説中止記事2


企業が考えていること

私の仕事は、企業の新卒採用をサポートする人事コンサルです。一方で、大学や専門学校のキャリア講座・就活講座を担当させていただくこともあります。


先ず「企業(特に中小企業の採用担当)が考えていること」はいうと、例年以上に大手有名企業に学生が集まってしまうので、知名度が低い中小はさらに厳しい状況だ…と。

規模は小さくても、大手に負けじと精力的に活動している中小ベンチャーもありますが、大半は向かい風を覚悟しています。
オンライン化にしっかり適応して、計画的に(もしくは例年以上の)採用活動ができている企業は、まだまだ少数派なのです。


しかもオンライン化は、「志望度の逆転」が起こりづらいことも一因です。

就活あるあるの、「合説やイベントで偶然見掛けた企業が、徐々に魅力的に感じて、最終的にその会社に入社した」は、オンライン主流の世界では生まれにくくなります。

まったく知らない会社だったけど、人事の方がとても親身になってくれた、先輩社員の仕事への情熱に感動した、会社訪問にいったら社員みんなで迎え入れてくれた…のような人や社風で琴線に触れチャンスが減るということです。


就活生に考えてほしいこと

それでは、「就活生の目線」で考えてみましょう。

家でネットを見て過ごす時間が増えると、どうしてもその枠内で思考が留まってしまい、露出の高い人気業界・有名企業に目が行きがちです。
例えばですが、学校やバイトに行けば素敵な異性と出会えるかもしれないのに、部屋で画面に向き合っていては、芸能人や二次元の世界ばかり追いかけてしまいます。


「就活は、社会人になる前の大事な社会勉強」と私は位置付けています。
志望している業界・企業ばかりでなく、そこの良さをさらに見出すためにも、他の業界(企業)、競合、協業、最大手から中小まで、様々な視点で広く見比べることをオススメします。

なぜなら、入社する企業の事だけでなく、就活で得た経験や知識は入社後必ず役に立ちます


但し、やみくもにオンラインで話を聞きまくれ、とは言ってません。
当たり前ですが、企業研究の前に自己分析です。自己分析のコツを知り、然るべき企業の見方を理解した上で、説明会や面接に臨みましょう。


Will Can Must

「Will Can Must」は既にご存知と思います。自己分析によく使いますよね。

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今回お伝えしたいポイントはその順番です。以下の公式を覚えてください。

Will ≦ Can × Must


友人の某カリスマ人事がよく嘆いていました。「多くの学生が、Willは強いけどCanとMustの整理が不十分(準備不足)だよね」と。
ともすると、Will(やりたいこと)の主張ばかりに留まってしまう嫌いはないかと(私も5,000人以上の面接を経験して同じことを思います)

キャリアセンターでも就活の参考書でも、Willはよく語られるのですが、今回は【Can→Must→Willの順】で考えてみましょう。

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Canから始める自己分析

あなたのできること・特性や価値観は、過去からしか証明できません。そのためには、自分の実体験を丁寧に振り返ることが大事です。
非日常の目立つ出来事だけでなく、普段の生活から見えてくることこそ、あなたそのものではないでしょうか。


王道の自分史をつくる(ライフラインチャート)は、実際効果的です。
その際ぜひ、曲線が底をついてから上昇し始めたときの「起きたことと感情を分けて考え」、そして「自分のエンジンを解き明かす」にこだわってみてください。

チャート


例えば、私がバイト先でうまく行かず落ち込んでいた時、先輩が飲みに誘ってくれて、黙って私の愚痴をずっと聞いてくれていました。ありがたい気持ちと同時に、そんな先輩のようになりたい、そして愚痴を言ってる暇があったらやらなきゃ、と焦って家路についた悔しい思い出があります。
その先輩の態度や向き合い方は、今も私の模範の一つです。

つらい時こそ、あなたの大事にしている価値感や思考・行動パターンが見えやすくなります。


Mustから見る企業分析

次にMustですが、「やらなければいけないこと」ではなく、「企業からどのようなことが求められるか」と読み替えると分かりやすくなります。

また、その際にぜひ意識してほしいことが、お客さまの立場で見るのではなく、企業側の目線で考えてみましょう。要は、提供する側ということです。


その事業を通して、どのような価値を提供しているか、どう社会に貢献しているのか、それに対して多くの自分の時間を費やせるのか。
その目線で企業を解釈できたとき、自分がその会社に合いそうか、一員としてやっていけそうかを考えられるようになります。

企業のミカタ


最後に

お伝えした手法や考え方は、ほんの一例です。Willばかりに固執せず、Can→Mustの順で整理してからWillをあらためて考える手順を、ぜひ参考にしてみてください。

他にもぜひ試していただきたい事をいくつか上げておきますと、
・自己分析は何度も繰り返す(目安は月1回)、その差(変化)が重要。
・利害関係の少ない、大人の意見を参考にする。
  (親戚の叔父さん、バイト先の社員など社会で働いている方)
・自己分析と企業研究を重ね合わせた、自分用のチェックリスト(企業選定フィルター)をつくってみる。


今までの常識が通用しない、非常に難しい就活戦線であることは否めませんが、企業もみな苦戦しながらも一生懸命門戸を空けています。
正解探しではなく、誰かとの比較ではなく、自分らしさと向き合って就活を楽しんでもらえたらと何よりです。

みなさんの就職活動を心から応援しています。一緒にがんばりましょう!

#就活 #自己分析 #業界研究 #企業研究 #人事 #採用

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