見出し画像

【エージェントが明かす転職の思考法①】情報収集よりも徹底的な自己理解を

私自身、IT/WEB/ゲーム業界専門の転職エージェントでマーケティングからRA(法人営業)、CA(カウンセラー)まで一気通貫で担当していました。ですので原点回帰ということで、転職における私なりの考え方を何回かに分けてシェアできれば思っています。

ちなみに累計で450名以上の転職支援に携わらせていただいたんですが、エージェントとして意識していたポイントについては既にnoteで公開済みですので、ご興味があればこちらもご覧いただけると嬉しいです。

第一回のテーマは「徹底的な自己理解」

基本的には”転職”に関連する形でまとめていければと思っていますが、今回のテーマについては新卒の就職活動の際にも参考になる内容かなと思っています。

では、いきましょう。


1.アウトサイドインではなく、インサイドアウトの転職活動

まず私が転職活動において最も重要だと思うフェーズは「準備段階」です。転職における準備とは、つまり徹底的な自己理解。ここがしっかりできていれば妙な迷いはなくなるかと思っています。

ちなみに「え?なんで自己理解とかしなきゃいけないの?」と思う方はほとんどいないかと思っていますが。もし最初から関心のベクトルが自分ではなく、年収や残業時間のような要素に向いているのであれば注意が必要かなと思います。

もちろん生活があるので、目先の給与や働き方は重要な要素です。ただどんなに儲かる仕事でも、自分に向いていなければ活躍できません。活躍できない環境で働くことは、時間と共に無理が発生してきます。

だからこそ、環境要因や求人ありきで動くアウトサイドインではなく、
きちんと自分自身を理解して、活躍できる環境を探すインサイドアウトの転職活動が良い
と思います。


2.因数分解によって、Canをクリアにする

少し話を戻して、徹底的な自己理解とはどういうことか?という点なんですが、簡単に言えば”自分の強みと弱みを理解すること”です。

ただ単に強みと弱みに分類するだけでは不十分で、この構成要素まで分解して理解することが大事だと思っています。当たり前ですが、どういう要素が揃うと自分のパフォーマンスが上がるのか?逆に下がるのか?がわかれば、会社の規模や口コミに踊らされず、自分が活躍できる環境、自分が輝ける環境を見つけ出すことができます。

またそういった思考の中で、自分のできることがクリアになってくれば、あとは「Will - Can = Must」で、自分がやるべき領域(Must)をクリアにすることができます。


3.弱みを補填することばかり考えない

ただ一点注意しておきたいのが、自分の弱みを補填することばかり考えないことです。

何でもできる人は、何にもできない人と一緒。

これは私が学生時代の恩師に言われた言葉です。当時はなんでも平均点より少し上で、苦手なことがないことが最強だと思っていたので、衝撃的な一言でした。ただ考えれば考えるほど、その通りだなと思うようになりました。

・賛同や共感を得られやすい
・考えなくても済む
・長所より短所の方が気になりやすい

などの理由でどうしても弱みにばかり着目してしまいがちですが、強みと弱みがあるからこそ、その人の個性が生まれるんだと思いますし、強みを活かしてCanをどんどん増やしていく方が魅力的なキャリアになるんじゃないかなと思っています。


4.マインドマップの作成

次に、自己理解の方法なんですが、私は「マインドマップの作成」が効果的だと思っています。

私が初めてマインドマップを作ったのは就職活動の頃なので、20歳の頃でしたが、2週間くらいかけて、かなり細かい粒度まで要素分解していきました。強み・弱みだけでなく、これまでの意思決定やエピソードを振り返りながら、喜怒哀楽のそれぞれのシチュエーションについても理解しようと努めていました

スクリーンショット 2020-09-16 22.10.29

要素分解が進むと、必ず重複する項目、類似する項目が出てきますそれが自分の構成要素の中で非常に重要なファクターになりますので、その要素を満たせる企業こそが活躍できる環境ということになります。

ちなみにロジックツリーは一度作ったら終わりというものではなく、定期的に更新していくものです。自分が成長すれば考えられる解像度は変わるし、仕事や環境が変われば価値観も変わるはずなので、常に最新版の自分を理解しておくことが大事だと思います。


5.自分しか語れない志望動機が語れるようになる

分解した要素から、求める環境を導き出すことができれば、志望動機は既に完成しています。「成長できる環境だから」「自分の経験が活かせる環境だと思うから」みたいな曖昧な理由ではなく、自分しか語れない志望動機が語れるようになっているはずです。

また現職の業務と並行して活動される方にとって、エージェントを利用するのはメリットがあります。どうしても一般の方が集めることのできる情報量にも限りがあるので、自分が求める要素をエージェントに伝えてサーチしてもらえれば、より多くの選択肢の中から比較検討ができるようになると思います。


いかがでしたでしょうか?

転職が当たり前になり、多くの転職支援サービスも生まれ、情報が溢れている現代において、どうしてもアウトサイドインの転職活動になりがちです。ただ年収や残業時間のような要素よりも、自分が活躍できる環境で仕事ができることの方がより幸福感を得られると思っています。

自分のことは、わかっているようでわかっていない。

徹底的な自己理解からインサイドアウトの転職活動をすることによって、戦略的で根拠のあるキャリアを作り上げていただければ、嬉しいなと思っています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!m(_ _)m

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?