アカシック・カフェ【1-epilogue】
マガジンはこちら
□
しゃんと背筋を伸ばし、涙を拭った伊万里様を見送った俺に、背後から常連の女子高生たちが声をかけてきた。
「やっちー、今から?」
「おう、休憩終わり」
「ラッキー!私スコーンとカフェラテ!」
文字通り姦しい先陣を切るのはシュウカ。いつも通りのご注文、なんだけど……いつもよりうるせぇ。声と身振りの大きさで五感のキンキン具合が二冠王だ。
「はいはい。ハヅホは?」
「……あたしは……ブラック、かな」
「……あー、その、なんだ。クッキー、オマケしといてやる