ゆうぎり句会 注意事項

 今後も句会を続けていくために、いくつか注意事項を述べさせていただきます。
 参加者の皆様、また、参加を検討されている皆様は、少し長くなってしまいますがお付き合いいただければ幸いです。


・時間について
 交通機関の遅延等不測の事態に巻き込まれることもあり得るので、投句締切までにご連絡をいただけた場合に限り、他の参加者の皆様の承諾を得られれば10分程度なら到着をお待ちすることも可能です。
 ですが、既に会場に居らっしゃる場合は『時間厳守』を心がけてください。
「それでは◯分間の休憩の後、◯時◯分から合評を行います」などと前もってお伝えしているにも関わらず、例えば「会場の外でお喋りしていて時間に遅れました」というような場合、咎めたりは致しませんが、お席に戻って来ていらっしゃらない状態でも予定通りに進行させていただきます。ご了承ください。

・選句時間について
 あらかじめ「これから◯時◯分までを目安に、選句時間とさせていただきます」とお伝えします。その時間は選句に集中してください。
 良い句がたくさん揃っている、様々な句風が集まっている、そういった理由から選句の最中に思わず「難しいなあ……」と口にしてしまった。それに対して、他の参加者が「良い句が多いですよね」とお返事をなさった。そのようなちょっとした雑談は構いません。しかし、そこから延々と会話を続けると他の方の選句作業の迷惑にもなりかねません。
 選句の時間は静かに作業に集中し、自然と会話が生じた場合は声量を落として、なるべく話を長引かせないようにしてください。
 人によっては、他者の話し声や物音が思考の妨げになる、という方もいらっしゃいます。試験勉強や受験勉強のときに、図書館などの比較的静かな空間であっても耳栓をしている方が居ませんでしたか? その光景を思い出していただくと分かりやすいかと思います。

・互選、合評、議論について
参加者①「AはBの理由でXだと思いました」
参加者②「私はむしろ、AはCの理由によりYに繋がると思います」
 このような異なる意見が出た場合、お互いに「成る程、そう言った考え方もあるのだな」と『受け入れる姿勢』、あるいは『一旦引く姿勢』を心がけてください。
 上記の参加者②の発言を踏まえて、
参加者①「CはDという考え方から論拠にはなりにくいかな、と思ったのですが、いかがでしょうか」
と、更に新しい理由を述べて皆さんに意見を仰ぐことは構いません。それは論の膨らみを促します。また、それこそが『共に学ぶ』醍醐味でもあります。
 ですが、参加者②に対して
参加者①「いや、私はAはBだと感じたから、これはYではなくXだと思いますよ」
と述べた場合、どうでしょうか。答えの出ない、堂々巡りになってしまうとは思いませんか?
 人が集まれば、様々な考え方や価値観が出て来ます。時にはそれらが対立してしまうこともあります。しかし、その対立は『他者の否定』ではありません。より豊かに、多角的に物事を見てみる機会を与えられているのです。
 ですので、自分の主張と異なる切り口の読解や解釈が提示された場合、一旦はその『異なる主張の存在』も受け入れてみてください。(勿論、先に記したように、更に論が膨らむような見解を述べてくださることは大いに歓迎致します。)
 答えの出ない堂々巡りが続いてしまうと、異なる意見をぶつけ合うだけで時間を消費してしまうことにも繋がります。そしてそれは、参加者全員の時間を奪う行為でもあります。


 少々俗な話になってしまいますが、句会に参加してくださる皆さんはそれぞれが個人の時間を割き、お金を使って、その場に集まってくださっているのです。無闇に『時間を奪う』ということは、それらのお気持ちを蔑ろにしてしまう行為でもあると私は考えています。
 そのような事態を避けるためにも、参加者の皆様各自が上記三点を心に留めてくだされば、と願います。

 主催者として至らぬ点も多々あると存じますが、『楽しく、共に学ぶ場』としての句会を継続して開催していくために、どうか皆様のお力をお貸しください。
 よろしくお願い致します。


2019年10月21日 松本薬夏

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