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ほんとうにやりたいことを

2020年4月。
新型コロナウイルスの一件が無ければ
月始めには一年前から企画していた四人展が開催され、
月半ばにはデザインフェスタ、
月末には毎回たくさんのお客さんで賑わうクラフトイベントに出展する予定だった。
5月の予定は自分のSNSで告知する前に中止が発表された。


一年の中でも春と秋は特にクラフトイベントは盛り上がる時期。
照準を春に合わせたくさんのお花を作っていたし、
作品とお客さまとの出会いの瞬間に立ち会うのを楽しみにしていた。


だけど、、、

このひと月くらいで世界は目まぐるしく変わってしまって
当たり前だと思っていた対面販売スタイルのイベント出展というものが
一番難しいと言う状況となった。
先行きもまだまだ分からない。

色んな職種が変化を求められているように感じるけど、クラフト・ハンドメイド業界も同じかと。
今までのような対面販売形式ではなく、
いかに人と会わずに作品を届けられるかが、突きつけられているような気がしてならない。


とは言え、

全ての手仕事作品の細部に宿る、
ぬくもりや息吹のような
言語化の難しい【何か】は
直に見て、触れて、感じて、がやっぱりステキだよなぁ~と思う。


それに、
お客さまと直接会話ができ、生の反応を感じることのできるイベントは
励みや活力となっていたから、またできる時が来ると良いなと願っているのです。

コロナにより
春のイベントがまるっと無くなり、
突然の空き時間ができたことで大きな気付きもありました。


普段は、どこか素朴で可愛らしいブローチ作品を制作していますが、

実は前々から
もっと、さらにテマヒマ掛けて、大作を創りたい!と言う願望がありました。


今できることを惜しみ無く詰め込んだ作品。

自分の望む未来の姿を想像した時、
ブローチ制作とはまた別に
アーティスティックな作品を創っている姿がありました。


だのに(笑)
イベント出展を次々に入れていたこれまでのスケジュールは、時間的に余裕も無く…

ブローチをつくり販売することにはたくさんの喜びが詰まっていたし
また、予定が埋まっていて忙しくしていることはある意味で安心感もあり
いつかやるつもりだから、と先延ばしにしていました。

(わぁ…恥ずかしいくらいの言い訳…)

コロナにより春のイベントが強制停止されていなければ、
まだ先延ばしにしていたかもしれません…
(自分が叶えてあげなければならないのに、自分の望みってないがしろにしがち!)

だから、このコロナの一件は
これまでと、これからのことを見つめ直せた良い機会だった訳でもあるのです。

そして、
念願の大作の制作を始めてみたところ、ブローチ制作とまた違う種類の喜びがあって。

今は時間に追われていないので、
いつも以上にゆっくりと、全体のバランスを見ながら色合いやデザインを決めて
迷ったら止まってみたり、時間を置いてから改めて眺めてみると自然と答えが出たり。

とても豊かな時間でした。
そうして完成したのがこちら。

『title : Humming』


時世的にも、和みや明るさ、朗らかさを思い描きながら創った作品です。

これからまだ続きそうな、外出自粛期間は
大作を創る期間に当てようと思っています。

刺繍糸でどんな表現ができるのか
どんな作品が生まれるのか
色々試してみるつもりです。

表向き目立った活動は無くても、心の中(エネルギー)はたくさん動かしていこうと思います(笑)

いただいたサポートは、今後の制作資金等の活動資金としてありがたく使わせていただきます!