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育休取れない夫とキャリアを諦めたくない妻のサスティナブルな働き方への挑戦

おーちゃんこと、おです。実は9月に3人目を出産し、産休をいただいておりました。3人の母となっても、キャリアを諦めたくない、そうは言うものの今まで以上に身体が資本=健康でなくては成り立たない状況になってきました。“サスティナブル”をキーワードに、同じように新しい働き方へ挑戦する、挑戦しようとする勇者たちに共感と激励の気持ちを込めつつ、些細なtipsを紹介します。
▼前回の記事はこちら


基本情報

まず、私たちの基本情報をサクッと紹介します。

・都内在住
・上から順に4歳と2歳の男の子、0歳2ヶ月の女の子
・夫婦どちらの実家も遠方
・そのほか近くにサポートをお願いできる親族ナシ
・夫婦どちらもフルタイムワーカー
・通勤の所要時間(片道) 夫:40分、妻:60分
・夫:いわゆる中間管理職 妻:一般社員

夫のこれまでの働き方と育児の関わり

夫はおよそ5年間、東南アジアで駐在生活を送り、その間に私は仕事を休職(実質的には育休+育休延長)し、子どもとついて行きました。駐在時期はほぼノータッチに近いくらい、育児参加の機会は乏しく、夫婦で協力して育児をする実感をもてたのは私が仕事を復帰した後です。

「帰国して私が復帰する暁には育休とってね、じゃなければ離婚もありだから」って何かにつけてお願いしてきたのですが、いざ日本に帰国して保活を経て復帰する際には「おーい、とらんのかい!」という怒りの気持ちが湧きました。一方で彼の働きぶりや会社の中での役回りを見ていると難しいかなと薄々わかってはいたので、気持ちの切り替えは早かったです。さて、どんな役割分担でやろうかって話ですね。

ちなみに、駐在員時代は、酷い渋滞を避けるため毎朝7時半には出発。現地人のパートナーと毎晩のように接待、週末はゴルフ→野球のスポーツ三昧(半分接待)で息子と関わる機会があまりに少ないせいか、寝かしつけにチャレンジしても0歳期は全敗でした。朝食を毎朝一緒に食べること+週末どちらかは家族で過ごす時間を作ることを実践し、子どもの月齢が進むに連れ夫ができるようになることも増え、長男が歩き始めてからはようやく育児の楽しさや自分の父としての役割を感じ始めていたようです。赤ちゃん期って赤ちゃんからアクションないんでね、喋らないし。1歳をすぎるとキャッチボールできることが増えてくので、確かに育児に参加している実感は湧きやすいかもしれません。成長を把握しやすいですし。そういうわけで、次男が産まれてからは主に長男担当が夫、次男担当が私(赤ちゃんの世話は苦手だそうなので)ということで基本的に回していました。

日本に帰国してからはというと、相変わらず出社は7時半、ノー残業DAYを除けば一緒に食事をできる時間には帰宅は難しく、週2くらいで入浴が間に合うかな、という程度。ただし、週末は完全にオフ。

現在はコロナ禍で急速に進んだ働き方改革の影響もあって、ぐんと家事育児参加率は増えています。もともと子どもは好きな方なので、本人にとってもプラスなようです。

育休明けから現在に至るまでの役割分担

次男が8ヶ月の頃、兄弟別園でしたがなんとか私が職場復帰を果たしました。実際にどんな困難が待ち受けるのか、初めてのことなので想像つかないことも多く、夫との役割分担はやりながら相談・調整していった感じです。時にぶつかりながら。以下が夫の主な役割です。

一年目
・送り(←通勤・始業を30分後ろ倒すことを当時の上司と交渉)
・迎え(週1)
・保育園の登園準備(連絡ノートの記載、着替え準備など)
・週末の家事

夫が迎えに行くときは、私が夜の時間を自由に使っていい日ということにしています。遅くまで仕事をするもよし、飲みに行くもよし、趣味に使うもよしってことで。ご飯は作り置きしておくか、夫が簡単に作れる準備を済ませておき、なんの罪悪感もなく基本的に任せます。

二年目←コロナウイルスの感染始まる
・送り
・迎え(週1~2)
・保育園の登園準備
・子どもたちの洗濯
・週末の家事(食事担当も)

三年目←現在
・送り迎えはできるときに(だいたい週3送り、週2迎え)
・保育園の準備
・洗濯(赤ちゃんを除く全員)
・毎晩の寝かしつけ、入浴も週5
・食事(朝食は週2~3、週末の昼食、夕食は週2)

物理的な困難を解消するアクション

分担できることは増えていきましたが、そうは言っても夫婦どちらかが倒れるとなし崩し的に成り立たなくなる状況。どちらかが倒れても、またどちらかが倒れないように、住環境、とりわけ保育園と自宅の距離にこだわり引越しをしました。当時は駅〜自宅も遠い、保育園〜自宅も遠いという環境だったので。
保育園の近くで物件を探し、幸運にもいい物件と出会うことができ、兄弟同園が叶う目処が経ち、引っ越しはプラスでしかありませんでした。 

このタイミングで踏み切ったのは、保育園に通う最大6年(3番目も加えると+3年)の負担が私たちのような実家に頼れない核家族にとって一番負担だと考えたためです。乳幼児期だから毎日送迎がいるし、体調も頻繁に崩される。とはいうもののその時期が唯一ガッツリ人の手=保育園に頼れる時なので、その環境が夫婦の負担を左右し、プラスにさえ働く可能性もある。保育園に任せる時間を活用すればキャリアを諦めることもなく、むしろ働き盛りの年代にはチャンスと捉えることもできます。

夫が育休を取れない理由

3人目の出産を機に再び夫婦で育休会議を行いました。育休取らなければ離婚する!という程“育休”というものに拘っていたはずの私も、今回は「できるならとって」という程度。理由は、

1.上記にあげた分担がうまく機能していたこと
2.長男次男がパパに懐いていたので、実際赤ちゃん一人の世話でよいこと
3.保育園の先生と夫の信頼関係の形成が見て取れたこと(これは送迎頻度UP+連絡ノートのおかげ)
4.コロナ禍のこの1年半、夫がほぼ在宅になったこと
5.会社の単発の育児休暇+有給取得により、私の働く時間確保が期待できそうなこと

上の3つはこの3人育児に行き着くまでの賜物ですが、4つ目と5つ目は働き方改革の影響が大きいです。

寛大さと心の余裕をもてるようになった私は、夫が育休を取れないor取りたくない理由を冷静に聞いていくことにしました。

【取ることに不安を感じる理由】

・給与が減ることへの懸念
→大黒柱としての自負+自分の居場所作りに関係している(私たち夫婦においては、夫が経済的な優位性を持っていることが関係性維持にもプラスになっているようです)

・中間管理職の葛藤
→部下やこれからの世代を考えると事例を作りたいが、上司世代とのギャップを調整する役割としても機能しなくてはならないという意識。(部下に相談されたら勧めたいため、制度や他社のケースは勉強しているようです)

・復帰後のキャリア
自社で夫のような役回りでの前例がないため、イメージがわきづらい、とのこと。自分の評価を上げる働きができるかどうかという不安があるわけではなく、いわゆる日本の企業の古い体質が残る企業で、その影響が見えないことへの漠然とした不安があるようです。

【取らなくても良いと思える環境の変化】

・基本的に出社4割未満という目標による在宅勤務日の増加
・単発の育児休業+余裕のある有給残日数

→これらを活用することで、まとまったスパンで休むことなく、日々の育児参加時間を確保しながら仕事で成果を出す工夫をしていく方が自分にとっても会社にとっても、そして結果的に家族にとっても良いと判断しました。

育休取得で期待できること

このような育休を取れないor取らない理由が正論かどうかは置いておいて、相手の気持ちや職場における周囲との関係性、求められている役割など、全ての条件を調整できてこそ取得できるものだ、というのは今回改めて感じたことです。職場の理解や上司や仲間との関係性を当事者はもちろん、パートナーが垣間見れる機会にもなります。また、男女平等機会を考えると、育休=母親が必ず取るもの、という認識も本人の気持ち+条件が調整できるのであれば”当たり前”ではなくなっていくかもしれません。(出産による体調面の配慮や制限はありますが)

今回は夫の育児参加の変化から、育休について考えてみました。職場や友人家族など、男性側が育休をとるケースが身近なところでも増えてきました。来年度から施行される改正育児・介護休業法の影響で、益々環境が整っていくことが期待されますが、とるも、とらないもどっちが正解という話ではないと個人的には考えます。話し合ったことを実行し、思ったことと違えば修正する、そのプロセスの連続で家族のリズムや環境を整えていくことには変わりないためです。ただ、いったん育児が始まると、とにかくゆっくり膝突き合わせて話す時間が取れない。子どもと向き合うのはこの先ずっと続くことなので、実は育休を取るメリットって、夫婦で呼吸をあわせてリズムを早く築くための時間がもてることではないかと感じます。

サスティナブルな働き方が家族を救う?

夫が育児参加を増やすために、必然的に働き方を変えていったのは言うまでもなく、それなりの努力があって現在に行きついており、感謝しています。私自身はダイバーシティや女性活躍の議論に参加しつつも、目の前にはそう簡単ではない現実があるのも事実だからです。

この働き方の変化は健康軸で見た時により大きなメリットをもたらしています。

駐在時代の夫は月二回は体調を崩していました。食あたり、その次に風邪。現地のパートナーと同じ釜の飯を食ベるというコミュニケーションを大事にしていたのは尊敬しますが、そうは言ってもなんで学習しないのだという怒り。極度に少ない睡眠時間も免疫力を低下させていたと思います。体調を崩されると自分のエネルギーがそっちにも取られます。授乳中の身ではあったので、夜な夜なゲホゲホ帰ってきて具合悪そうにしていると、「帰ってくるな」と怒ってしまうこともありました。医療後進国でベビーからあらゆるウイルスの感染源を徹底的に排除する責任と緊張感を常にもっていた中だったのでなおさらです。

緊張感の程度は違えど、コロナウイルスの脅威がある今も家族を守るという責任は同じです。そしてサポートが期待できない私たち家族はお互いに自分の健康を自分で守るという責任があります。

働くこともそうですし、育児・子育ても長期戦です。例えるなら持久走。職場と家庭というコースを行ったり来たりしながら、時に速度を調整しながら完走する必要があるのです。職場でも家庭でも、健康でない状態は自分を苦しめ、周囲の迷惑にさえなる。精神論ではなく、常に心身の健康状態を見極めながら、あるいは見極める余裕・余力をもちながら、持続可能な環境を作っていきたいものです。

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キーワードとしているのは“持続可能な=サスティナブル”な働き方。サスティナブルな育児&子育て、です。

サスティナブルな毎日のマイルール

サスティナブルな育児&子育て(それが働き方にも繋がっています)のために、私(たち)が実践していることは例えばこんなことです。大変些細なことですが、一つ一つ意味があると実感しています。

朝のコーヒータイムを欠かさない(起きた方が先に淹れておく)
子どもを敢えて起こさない
→子どもは寝る時間を自分で調節する(疲れているときは自然と長く寝る)という教えから、仮に寝坊しそう、寝すぎだと思っても慌てて起こしません。その分朝ごはんを簡単に済ませるものにする、その後の準備がスムーズになるよう段取りしておくなど。そうしながら自分の(大人の)時間が作られます。
保育園に預けることに罪悪感をもたない
→延長保育や一般的な休暇の期間であっても保育園が空いているのであれば預けることも検討する
洗濯は毎日しない
冷凍食品や缶詰活用レシピで簡単に済ませる日を作る
土曜の朝のメニューは簡単なもので決めておく
テレビを見せることを躊躇しない(ただし、決めたルールの中で)
→夕食など全部済ませた後のご褒美的な時間にして、その間に大人は残った仕事ややりたかったことをする時間にします。
・つけ払いは1週間以内に
→仕事の都合などで、どうしても交代したり片方の負担を増やす状況になることも。その時は1週間以内で調整し直します。その先はまたわからないこと、先延ばすと片方の負担が疲労やストレスとなったまま解消されないため、です。
体調に違和感がある時は遠慮せず先に寝る
→不調が長引くよりは負担はマシなので
自分時間を可能な限り週に1回は作る
→居心地良いと感じても、家族や子どもと離れる時間はやはり大事です(私はカフェ&雑誌タイム、夫はサウナ・銭湯など)

もっと困難な状況にいるママ、あるいはパパもいる中で、こうやって協力しあえるパートナーがいることには感謝ですね。

長く続く育児&子育てと長く続けていきたい仕事、両方とうまく付き合える持続可能な方法をこれからも探り続け、チャレンジしていこうと思います。

最後に告知:“サスティナブル”ど真ん中のイベント開催がいよいよ明日

育児ライフでのマイルールは育児だけでなく、”サスティナブル”な働き方を実現するための環境作りに役立っていますが、よりプロフェッショナルに、“働くひと”の一員として考えるキッカケとして最大級にお勧めするのが、iCAREで初開催する「Carely Sustainable Expo 2021」です。

6月に着任した、健康オタク!?のVPoMが今年、今やるんだー!っとマーケティングチームを鼓舞してここまで辿り着きました。(笑)

私が休んでいる間もチームメンバーが初めてのことに試行錯誤しながらも、使命感をもって準備に臨んで参りました。おかげさまで想定を超える多くの方にお申し込みをいただき、感謝感激です。私も明日はプレス対応でリモートスタンバイしますが、主催側でありながら、大変楽しみな内容で今夜は遠足前の園児のように興奮しております。

まだお申し込み間に合いますので、ご都合合う方はぜひ。

次回もまたサスティナブルをキーワードに書きます。

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