【企画参加】 令和版百人一首 恋の巻 〜 春の部⑤
みなさん、こんにちは。
朝夕姐さんにお付き合いいただきありがとうございますん🥰
今日はお仕事でしたので半日開きましたが、お待たせいたしました。
大丈夫ですか? 禁断症状が出ていないことを祈ります。
今日の「令和版百人一首」恋の巻はこちら。
そわそわと 紅半分で急ぎ足
猫の契に 憂き身をやつし
三日月 巴
🐈 🐈 🐈 🐈 🐈
男の香りに包まれながら向かいの竹垣を見るとその下から猫がにょろりと出てきて我が物顔で路地を歩いている。
そう言えば、さっき文香の弾力のある太腿の上で横になりながら徳次が呟いた。
「羽二重の膝に飽きてや猫の恋、とは誰の句だったか。」
そうか、やはり猫の恋か。どうせアタシはシジュウカラ。猫に食われなきゃいいけれど。サギと一緒に鳥交じる。そう言や亀は大きくくーうぅぅと鳴いていた。
「声たてぬ時が別れぞ猫の恋、ってのもありました。」
ああ見えて徳次は詠うのも巧く、他人の作にも明るい。何でも清澄白河の方に相当詳しい歌の師匠がいるとかで茶飲み相手に色々伝授されたらしい。
徳次の顔を思い浮かべてそわそわしながら気もそぞろにつけた紅をもう一度塗り直す。遠い親戚の叔父が近郊桶川で紅花を作っている。あの花が畑一杯になるのも間近と妙に浮足立ってここへ来る草履の音も軽かった。まさかこの身さえ天へと舞って行く訳じゃなし。
🐈 🐈 🐈 🐈 🐈
✢今年の桶川べに花祭りは、
6月15(土)、16日(日)開催。
姐さんのお気に入りnoterさんです。
これからも楽しい記事を待ってますん。
あはん♥
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