世界一周旅、自炊をすることで自分を保つ。
パートナーと共に世界一周旅をしている。
現在359日目にして10カ国目という牛歩な旅。
行きたい国は60ヵ国ほどあるんだけど、どうもダラダラ旅から抜け出せない。
いつ帰国するかは決めていない。
なんでこんなにも日にちがかかっているのかというと、バックパッカーを名乗るくせして、観光より日常が好きだからだ。
壮大な自然に囲まれたり、異国情緒あふれる街をお散歩したりするのは、たまにでいいと思ってしまう。
楽しくとも刺激的なものは、咀嚼するのに時間がかかる。
よって、観光は3日に1回ほど。
あとは引きこもるというのが私の旅のスタイルだ。
旅だろうがなんだろうが、“日常のペースを崩したくない”という信念がある。
その中で大切にしていることが、毎日自炊をすることだ。
正直、毎日外食はできない。
精神的にもお腹的にも、そして経済的にも難しい。
現在メキシコに滞在しているけど、メキシカンはおいしい。
せっかくならいろんなお店に訪れたいけど、週1、2回くらいが一番おいしくいただける。
自炊はお腹を休める意味で作ることもあれば、
メキシコの食材を楽しむ、ということもある。
例えばサボテン。
メキシコでは日常的に食べられるので、スーパーで簡単に手に入る。
初めてサボテンを食べた時思った。
「これは佃煮にしたら美味しいだろう」と。
ちょっとぬるっとしていて酸味のあるサボテン。
例えるなら、アロエの周りに茎わかめをくっつけてレモンを絞った感じ。
意外と癖はなく、食べやすい。
味をしみしみにしたら最高でしょ。
と思い、早速料理してみた。
美味しい。
サボテンは食感がぶにっとしているのでナッツがいいアクセントになっている。
これ、メキシコ人の友達にも食べてもらったけど、「異国のコラボで最高!」とお褒めの言葉をいただいた。
なんとも嬉しい。
“甘辛“は世界的人気味付けランキング1位だと思っている。
お土産でおすすめの食材は、チポトレ(燻製チリ)の缶詰。
メキシコに来たらぜひ買ってみて欲しい。
これはちょい舐めするだけで、ギターを持ったメキシコ人が音楽を奏で踊りだす。
これさえあれば一発。
全てがメキシコ料理に大変身する優れものだ。
一番簡単な使い方は、いつものチャーハンに入れるだけ。
火を通さなくでも食べれるので、辛さを味見しながら調節するのがおすすめ。
私は海鮮スープに入れるのにハマっている。
味は、辛い味噌クリームスープって感じだ。
冷凍の海鮮ミックスは解凍されるとすごく水が出るので、それをそのままスープの汁として使っている。
そこにエビのコンソメを入れればさらに風味豊かになる。
エビがなくてもエビ味になるので便利だ。
メキシコには定番のチキンコンソメ以外に、こういった変化球のコンソメが売っている。
トマトコンソメや蟹コンソメなど、お土産にも人気らしい。
私にとって自炊は生活であり、趣味でもある。
旅ならではの食材を使ったり、場所や気分に合わせて料理をする。
それが私の旅のこだわりだ。
どれだけ長く日本を離れたって、
どんな異国の地に滞在したって、
ただ日常を積み重ねる。
それが最近、しっくりきつつある。
旅する中で、刺激や新しい出会いを求める気持ちもある。
でも、変わらないことも大切だ。
私は自炊することで、自分らしさを保っているのかもしれない。