愛をこめて花束を
好きな人がいると、ことあるごとにその人のことを話したい心理が働くもので、今日も今日とて好きな人の話を書いている。
別に、この恋は初恋でもなんでもない。運命的な出会いがあったわけでもない。でも、これは間違いなく長いこと記憶に残る、特別な恋。
それは、「花を贈りたい」という気持ちがわかったから。
私は今まで花を贈りたいと思ったことはないし、そもそも贈りたいと思う理由が分からなかった。花はいつか枯れる上に、あげるのは私でも世話をするのは相手なのだから、何ならプレゼントには向いていないんじゃないかとすら思っていた。
でも、そうじゃないと、今ならわかる。花は、贈りたいから贈るもの。それ以下でも、それ以上でもない。それが100本の立派なバラだとか、歩道の脇で摘んだタンポポだとか、そういうことは関係ないんだと思う。大事なのは、花を贈ろうと思った気持ち。受け取る人は、もらう花ではなくて、その花にこもった想いに嬉しくなるのだろう。
「花を贈りたい」というこの気持ちが、愛とかいうものの化身なのかもしれない。それはまだ私にはわからないけど、いつかあなたにあげたい花束を考えるだけでも私は幸せなので、好きな人さん、もう少しの間好きでいさせてね。
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