亡骸の言葉を･･･

脳裏に住み着く 
黒蝶の亡骸よ 
朽ち果てて灰になる 
その時には


別離の言葉を 
風と共に囁きたまえ 
愛憎の残骸達が 
与えた試練は 
幾年月冷酷な闇夜に 
この身を葬り

罪を奏でて罰を謳う 
分け合える痛み 
同等に降る雨に 
心は悶え苦しみ 
生きる術を奪う

逃亡者は嘲笑い 
憎しみの恩賞も 
崩落の闇に沈む 
脱獄犯は覚醒宴

歌謳いの殺傷に 
善悪を司る魂に 
神も背を向けた 
制裁の不条理よ

浅い潜在意識は
目覚め容易く 
手探りの安楽の地へ 
招く呼び声 

回避し続けた自傷跡 
生命の鼓動波は 
勇敢なる称号 
与えし罰を重んじて 
共存の選択 
亡骸達の言葉を待ち… 
歌謳いは

今宵もまた

言葉を紡ぐ蚕