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夢売り

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記事一覧

『追伸』

「嫻ー。」
自分とわかるように呼びかけながら東は扉を数回鳴らす。が、返事が無い。少し嫌な予感がしてもう一度声を掛けてから扉を開けた。

瞬間、目に飛び込んできたのは白い紙、紙、紙。そして、椅子に残る、灰。

嗚呼、アイツは。

「……馬鹿だなあ、」

思わず漏れたそんな言葉。でも、そうだろう。それ以外の言葉なんて見つからない。こんな……こんな死に様を見せられた側からしたらたまったものではないのだか

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『手紙』

「拝啓 初春の日差し麗らかな頃、ようやく寒さも緩んでまいりましたがいかがお過ごしでしょうか。」

僕はひとり、口に出して読んだ堅苦しい手紙に思案する。たった一言を書くためだけの前置きにするにはあまりに固すぎるだろうか。何だか無性に可笑しくなってくすりと笑い、僕は目の前の机から部屋へと体をぐるり、動かして部屋の床へと視線を落とした。

そこには、大量の白。

くしゃくしゃに丸められた手紙だったものの

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