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【ふるさと創生職員インタビュー】九州から家族で移住。子どもとの時間を大事にしながら、「やりたい」を仕事に


こんにちは、まちの人事企画室ライターの足立眸です。

八丁浜で丹後エクスペリエンスの体験で、ビーチクリーンしているときの


現在、京丹後市で募集中の正規職員の任期付任用「ふるさと創生職員」について、全3回のインタビュー記事を公開します。現職の方々に、日々のお仕事や副業、部署の雰囲気や任期後の展望など、さまざまな角度からお話を伺いました。

応募を検討されている方に、記事を通して「ふるさと創生職員」としての仕事・暮らしについて、イメージを深めてもらえたら嬉しいです。

そもそも「ふるさと創生職員」とは…?
京丹後市に帰ってきたい、地方での暮らしと仕事をしたいと考えている方々の受け皿、そして、新たな任用形態の一つ、さらには、U・Iターンの活性化、移住定住につなげることを目的に、「ふるさと創生職員制度」を令和2年度に創設しました。

「ふるさと創生職員」は、市役所で週3~4日働き、残りの時間を使って副業が可能です。地域で仕事を見つける人、リモートワークで都市部等企業の仕事をしている人もいます。原則3年の任期の中で、次のキャリアや暮らしに向けた新たな仕事づくりにも挑戦できます。 

「ふるさと創生職員」HPより

イントロダクション

 今回、お話を伺ったのは商工観光部 観光振興課の福崎智子さん。京都府南部の出身で、赴任前は鹿児島県の下甑島(しもこしきじま)にご家族で住んでいました。ふるさと創生職員に採用されたことをきっかけに、ご家族全員で移住。仕事もプライベートも満喫されています。そんな福崎さんに市役所での仕事や副業、暮らしの様子や任期後の展望などさまざまな視点からお話を伺いました。

まずは、担当されているお仕事を教えてください。


福崎さん:商工観光部で観光振興と商工振興の仕事を兼務しています。今は3年目で今年の11月までが任期です。去年までは観光振興課で京丹後市の観光公社と協力しながら、ツアーガイドや※里山案内人の育成、ツアーのコンテンツ造成を担当していました。今年からは、万博に向けた取り組みである※地域一体型オープンファクトリーの担当をしています。

※1 里山案内人とは…京丹後の豊かな里山・里海をフィールドに、その自然だけでなく文化、生活、伝統など、これまでの「観光」では出合うことのなかった風景、出会うことのできなかった人とめぐりあう時間をプロデュースする旅先案内人です。

「京丹後市観光公社ウェブサイト」https://www.kyotango.gr.jp/satoyama-guide/


※2 地域一体型オープンファクトリーとは… 京丹後市の地場産業である丹後ちりめん、機械金属業を中心としたモノづくりや、農業、漁業、宿泊施設など様々な現場を開放し、普段見ることができない場所や職人のワザ、こだわり、さらには受け入れる気持ちなどもオープンにし、市内外・国内外の人達にその魅力を地域全体で発信していく取組みです。

京丹後市ウェブサイト

足立:具体的にはどんなことをされているのでしょうか?

福崎さん:オープンファクトリーでは、お客さんに単なる工場見学ではなく、「なぜこういう仕事をしているか」「どんなビジョン・ミッションを持っているか」などの想いを現場で聞いてもらいます。その準備として、事業者さんに何を案内してもらうか、どんな人に来て欲しいかなどのお話を聞いて、内容を一緒に考えています。織物業も多いですが、クラフトジンや日本刀、家具を製造・販売している事業者さんなど、異業種の方にも入ってもらっています。いろいろな側面から丹後を知ってもらえたらいいですよね。

足立:たしかに。丹後には織物業をはじめ、こだわりを持った事業者さんが多いですよね。

福崎さん:そうなんです。それ知ってもらえるように、テーマに合わせてコーディネートできるコーディネーターを育成するオンライン講座も準備しています。

入職する前は、どんなお仕事をされてたんですか?

福崎さん:大学を卒業してからずっと旅行や観光関係の仕事をしています。京丹後に来る前は、鹿児島県の下甑島にいて、ツアーのコンテンツ造成や受け入れなどの仕事をしていました。まあまあハードで、土日も休みじゃないし、本社に行くには船で行かなきゃいけなくて、出張があると2,3日帰れないみたいな。子どもとの時間が取れず、島は好きだったけど、全然スローライフじゃないな、って。ちょうどコロナのタイミングで、いろいろ考えましたね。親は京都に住んでいるので、何かあったときに、島からだとすぐに行けない。子どもも小学校に上がるし、そろそろ帰ろうかな、と思っていました。

そんなときに、「ふるさと創生職員」の求人を見つけたんですか?

福崎さん:そうですね。当時4歳の息子に「じいじとばあばの近くに住もうと思うけど、どう?」と聞いたら「海が近くないと嫌だ」と言われたんですよ。騙せるかな?って琵琶湖に連れて行ったら「これは海じゃない」って。笑 なので、丹後の方で仕事を探しました。最初は、今副業で勤めているウエダ本社を見つけて、面白そうと思って連絡しました。ちょうど与謝野町のATARIYA Innovation hubを立ち上げるタイミングで、その仕事に応募しました。同じタイミングで、「ふるさと創生職員」の求人を京都移住計画で見つけて、どっちに採用されるかわからないから、応募しよう!と。どっちにも採用してもらったので、今の働き方になっています。

足立:すごい偶然。笑 福崎さんの行動力もすごいですね。

福崎さん:とはいえ、すごい募集要項を読み込みましたよ。笑 家族との時間が取れるかどうかが一番大事だったので、ちゃんと土日が休めるかとか、勤務時間はどうか、とか。応募する人には募集要項をしっかり見ることをおすすめします。笑


ぜひ副業の話も教えてください。どんなことをされているのですか?

福崎さん:「ふるさと創生職員」の仕事が週3日なので、副業のATARIYAでの仕事が週2日です。施設管理とラーニングツーリズムのことをしています。プランを作ったり、ガイドしたり、「ふるさと創生職員」の仕事と同じように事業者さんにお話を聞きにいったりしています。ラーニングツーリズムは、産業観光みたいなもので、見て楽しむだけでなく、企業の背景や想いを聞いてもらったりして。地域を代表するような飯尾醸造さんやKUSKAさんと一緒に取り組んでいます。今後は行政区関係なく、丹後全域や北海道などに幅を広げていく予定です。

足立:行政で取り組んでいることと近いんですね。

福崎さん:つながっているので、任期が終わっても地域に貢献できることがあるな、と思っています。

「ふるさと創生職員」のやりがい、面白みを教えてください。

福崎さん:わたしは副業もしているので、生業だけど、生業じゃない、どっちつかずなふわふわしている感じで、すごく心地いいです。いろんなところに居場所があって、いろんな人と会える。頼ってもらえて、任せてもらえて。当初思っていたより、すごく楽しい。あと、行政の人っていいなと思います。みんな真面目だし、ちゃんとしていて、ユーモアもあって、地域のために悩みも抱えながら、頑張っている。あと行政って、周りを巻き込んで仕事することが求められます。折衝・折衝・折衝の日々。今までのことが活きていますね。総じてめちゃくちゃご機嫌に働いています。笑

暮らしはどうですか?ご家族との時間過ごせていますか?

福崎さん:ちゃんと過ごせています(満面の笑顔)。暮らしも充実していて、友だちと飲んだり…あと乗馬と畑が趣味です。昔から民藝、特に布が好きだったんですが、丹後はテキスタイルやっている人が多くて。意気投合して、今は藍染のための藍を育てています。

足立:え?!藍を?

藍を育てている畑の様子

福崎さん:家の近所に畑を借りて、毎日朝5時に起きて畑に行っています。今日も行ってきました!収穫したら乾燥して、発酵させてすくもを作ります。これがすごく楽しいです。

任期後の展望を教えてください。

福崎さん:任期後はパラレルキャリアを積んでいきたいと思っています。ATARIYAの仕事を続けたいし、友だちとテキスタイル関連の会社を作ったので、テキスタイルを作ることを通じて地域振興ができたらいいな…とか。やりたいことを全部やる感じで、仕事も暮らしもシームレスにやっていきたいです。

最後に、「ふるさと創生職員」に応募する方に向けてメッセージをお願いします。

福崎さん:まずは募集要項をちゃんと読んで、与えられるミッションをやりたいと思えるか考えてほしいです。とりあえず環境を変えたい、転職したいだけの人が来ると、中途半端になってしんどいかも知れない。ミッションに沿って仕事が割り振られるので、自分なりに考えて、人に聞いたり、巻き込んだりできる人が向いていると思います。教えてもらう段階より、ある程度キャリアを積んで、自分でいろんなことができる人が「ふるさと創生職員」を楽しめると思います!

次回は、地域コミュニティ推進課で働くふるさと創生職員2名と正規職員の方の座談会です。部署の雰囲気や働き方を詳しく知れる内容になっています。




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