【ふるさと創生職員座談会】7人中3人がふるさと創生職員 フラットな関係で地域のコミュニティづくりに向き合う
こんにちは、まちの人事企画室ライターの足立眸です。
現在、京丹後市で募集中の正規職員の任期付任用「ふるさと創生職員」について、全3回のインタビュー記事を公開します。応募を検討されている方に、記事を通して「ふるさと創生職員」としての仕事・暮らしについて、イメージを深めてもらえたら嬉しいです。
イントロダクション
今回は「ふるさと創生職員」3名が所属する地域コミュニティ推進課に座談会形式でお話を伺いました。参加してくださったのは、正規職員の堀江さん、「ふるさと創生職員」の後藤さんと石川さんです。
まずは、みなさんのプロフィールを教えてください。
堀江さん:地域コミュニティ推進課で、課の全体統括をしています。今の部署に来て4年目、京丹後市役所に勤めて14年目になります。京丹後市出身で、一度大学で京都市内に出て、就職して帰ってきました。理系で院まで行きましたが、メーカーで働くことには興味が持てず、どちらかというとまちづくりに関心があって、公務員になることを選びました。
石川さん:去年の11月に入職しました。※地域版ふるさと納税を中心に、他にも労働者協同組合の立ち上げや地域づくり支援員さんの定例会もやっています。僕は神奈川県出身で、ずっと新聞社で広告営業をしていました。新規事業やラーメンイベントの企画とかもしましたね。3万人くらい来るイベントで、楽しくやっていました。病気とコロナをきっかけに、あまり会社に行かなくなったり、担当の媒体が休刊になったり……コロナがあけて会社に行くようになったら、僕以外みんな若い人。居場所がないな…と思っていたときに早期退職の話があったんです。自分を変えたい気持ちもあり、早期退職することを決めて、転職活動を始めました。100社くらい出したんですけど、うまく行かなくて… 「ふるさと創生職員」の求人がSMOUTで副業可能な公務員として出ていたのを見て、「ついに公務員も副業OKか!京丹後市ってすごいな」と思って、応募しました。京丹後市とは仕事をしたことがあり、元々知っていたんですよ。起業もしたかったので、ふるさと創生職員で安定した給料をもらいながら、起業準備したらいいかな、とも思っていましたね。地域版ふるさと納税の仕事も、今までの経験や人脈を活かせると思いました。
足立:いろんな偶然が重なったんですね。
後藤さん:わたしは、去年の4月に入職しました。担当は、地域マネージャーやコーディネーターさんたちの交流会の企画をしたり、社会福祉協議会との連携をしたりすることです。持続可能な地域づくりのために、若い人や女性を巻き込む場作りをしています。
出身は熊本県で、養護教諭をしていました。仕事一筋で、仕事ばっかりでした。笑 仕事をするなかで、学校だけで子どもたちを支援するのには限界があると感じて、行政や医療機関、地域の大人で協力してサポート体制を作ろうとしていたんですが、いろいろ難しいことも多く… 学校の外に出て、もっと違う視点で仕事してみたいと思うようになりました。コロナで時間ができ、今後の生き方を考えたときに、仕事以外のことにも時間を使いたいとも思って。「ふるさと創生職員」の任期は3年なので、それならいいんじゃないか、やってみよう!と思って応募しました。京丹後も大好きで、定住したいと思っていて、任期後も京丹後で働き続けることにしました。
足立:すごいですね、養護教諭に戻ろうとはならなかったんですか?
後藤さん:最初はそのつもりでした。でもここで働いて、私にとって今は何をするかより、誰とするかが大事だと気づきました。同世代の皆さんが、地域のために前向きに、楽しく仕事をしているのがすごくいいなと思って。ひとりぼっちで来たんですが、たくさんの人に繋いでもらって、今では友だちもいっぱいいます。前は大好きな子どものためなら、多少のことは我慢できる、こう力がぐっと入る感じで仕事をしていたんですが、今は自分らしくのびのび仕事ができています。20代はがむしゃらにやるのもいいけど、これからはのびのび働いてもいいかなって。
足立:そこまで思えるほど、ってすごい!
後藤さん:環境がすごく合っていました。「ふるさと創生職員」ってキャリアを積んだスキルがある人が多いじゃないですか。わたしはそんなことないので、大丈夫かな?と思っていたんですが、市役所のみなさんが「後藤さんでいいんだよ!」と言ってくれたので、抱え込まずにやってこれたんです。
石川さん:いやいや、後藤さんのコミュニケーション能力がすごいんですよ。笑
後藤さん:そうですかね。公務員のことも、土地のことも知らないのに地域づくりって…と思って、ずっと質問していました。今もですけど。笑 地域のことから始まり、事業のこと、人のこといっぱい聞いています。みんなちゃんと時間を割いて、優しく答えてくれるんです。すごくありがたい…
堀江さんは受け入れ側として意識していることはありますか?
堀江さん:そうですね。みなさん、絶対職員が持っていない知識やスキルを持っていて、力になってもらえることがたくさんあるんですが、公務員の経験があるわけではないので、こちら側が「何を求めて」「何をしてもらうのか」を設計しないとお互い不幸になる可能性があるなと思っています。ちゃんと設計すること、そこがまず一番ですかね。でも、たまたま皆さんの能力が活かせる仕事があって、そのままお世話になっているって感じなんですけどね。フリーアドレスになって少し減りましたが、コミュニケーションは多いほうだと思います。朝は必ずみんなでミーティングしていて、今のところうまくいっています。あとは、目指しているものは一緒で、担う役割が違うだけだなって思っています。
足立:それぞれの特性を理解して、それが活かせる仕事をちゃんと任せるってことを続けられているんですね。
あえて言葉にしてみると、部署の雰囲気ってどんな感じですか?
一同:うーん…
足立:フラット?とか?
後藤さん:そうそう!!めっちゃフラットってしっくりきます。あとは、和気藹々、仲良し!課長はよく仲良しって言ってくれます。
石川さん:多様性?もあるかな。僕もだんだん馴染んできて、心地いいかなって、やっていくうちに同じ目線でコミュニケーションが取れるようになりました。
足立:すごく伝わってきます。
ふるさと創生職員が入る前と後での変化があれば教えてください。
堀江さん:地域コミュニティ推進課はできて4年目の部署で、最初4人でスタートしました。皆さんが入ってくれることで、単純に仕事を振り分けられて、ちゃんと質が上がって、成果も高くなったと思います。それぞれスキルやネットワークを持っていて、能力が高いので、ここまでいいものになったんじゃないかなと。皆さん担当している地区があって、定例会に出てもらうんですが、石川さんとかすごいですよ。よくわからない特殊な状況でも会議を回して、その場で求められているものをキャッチして、自分なりにやってくれています。
石川さん:いやいや。笑
堀江さん:みんな仕事で繋がっているんですよ。担当はわかれているけど、全然縦割りじゃなくて。たとえば、後藤さんには、地域の皆さんとコミュニケーションを取るコアの部分をお世話になっていて。柳さんは盛り上げていくための仕掛け作りを、地域で何かするときにお金が必要となれば、石川さんの地域版ふるさと納税を。という感じで、一緒になってやっています。あと、石川さんと柳さんは、実は結構歳が上じゃないですか、普通にキャリアもすごく積まれているし。なのに仕事でも飲みの場でもフラットで関わりやすい、そんな感じでいてくれているから、部署の雰囲気もフラットでいい感じなんだと思います。柔軟な職場になっていっている気がします。多様性がありますね、市民も地域も多様なので、こういうメンバーでできるのが良いと思います。
ちなみに行政職員の仕事の面白さってどんなところですか?
後藤さん:わたしは公務員から公務員への転職なんで、そんなに変わらないですが、いろんな課があって、わたしたちの生活のいろいろなことをやってくれている、視野が広がりました。全部知れるのが面白いです。
石川さん:地域の課題を解決することに取り組めるのが、楽しいなと思っていて。都会だと地域のこと、自治会とかってどっちかっていうとあんまり前向きじゃなくて。誰かがやるでしょみたいな。でもこっちにきたら、それじゃだめだよね。少子高齢化・過疎化とかいろんな課題があって、解決のために進んでいく。地域版ふるさと納税もその一つで、地域の人に感謝されるのが目標です。
堀江さん:公務員って働いていることで価値があると思うんですよ。何か特別なことをしていないとやりがいがないってことじゃない。行政の仕事は、福祉や税金など全部市民んお生活に必要だからあるんです。社会にとってはなくてはならない仕事。与えられたことに真っ直ぐ向き合っていると、人のためになっている。働いているだけで、社会貢献。もう続けていることが愛なんですよ。世間から厳しい目で見られたり、クレームをいただくこともあるけど、皆さんもっと誇りを持って働いてほしいなと思います。
後藤さん:これいつも言ってくれているんです!笑 わたしも最初はわからなかったけど、言い続けてもらううちに、わかるようになって。
堀江さん:言い続けることが大事だと思っています。民間は売上が求められるので、成果が出ないともっと頑張らないと思うじゃないですか。でも行政は成果だけが求められる環境ではない、何を目的に、何のために働くのかが民間と行政ではギャップがある。「ふるさと創生職員」の皆さんにはストレスがかかっていると思うので、言い続けています。
足立:たしかに。目から鱗です…!
最後に「ふるさと創生職員」に応募される人に向けてメッセージをお願いします。
後藤さん:わたしと同じくらいの若い人にもっと受けてほしいな、と思います。キャリアを積んでいる先輩ばっかりで、心配もあると思うんですが、入ってからも問題ないよ、大丈夫だよと伝えたいです。
石川さん:生業と副業のどっちも充実させられるのが、この働き方のいいところだと思います。あと、自分の運を変えるきっかけになる機会だなと思います。これって京丹後が魅力的だからだと思うんですよ。観光資源も食も豊かで、いろんな可能性がある場所だと思います。
堀江さん:さっき言ったように、働く価値がある仕事なので、ぜひ応募してもらいたいなと思います。公務員だからこそできることと、ご自身のキャリアが重なると、新しい価値観で働ける制度なんじゃないかなと思います。そのために、教えることはいくらでもできるので、ぜひ一緒に働きましょう!
足立さん:ありがとうございました。
これで、「ふるさと創生職員」のインタビュー記事は以上です。働くイメージが深まったでしょうか。次の働き方を、次のふるさとで。皆さまの応募をお待ちしています。
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おまけ
皆さんから京丹後大好きな雰囲気が伝わってくるんですが…京丹後の魅力を教えてください。
堀江さん:すごいベタですが、自然が豊かなことです。夏至の日だけ、太陽が海から登ってくる。すごい素敵で綺麗だな、いいところに住んでいるなと思います。
石川さん:そうそう、夏至の日に朝日を見に行ったら、朝5時に堀江さんと会いましたよ。同じ日に、日の出を見ようと思ったのがびっくりして感動しました。
後藤さん:わかります!休日に誰かに会えると嬉しくなりますよね!
石川さん:えっと、そうだけど、同じ感性なのがいいなと思って。笑
後藤さん:わたしは休日に会えるのが嬉しいです!笑 福知山で偶然会ったりして。笑
足立:本当に仲良いですね。笑 後藤さんは京丹後の魅力、どうですか?
後藤さん:ダントツで人の温かさです。こんだけ綺麗なところに住んで、生きていたら、そりゃ人もあったかくなるだろうな、と思っています。どこ見ても本当に綺麗だし。
石川さん:たしかに、あとロケーションもいいし、なんだかんだ京阪神から2時間ちょっとくらいで来られる。健康長寿の話もあるし、これから観光や食で盛り上げられうような将来性があるのも魅力的ですね。
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