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すごさを伝えるには。

最近なるほどな〜と思った話。
どれだけすごい事でも、『それがいかに大変で難しい事なのか
具体的にイメージできなければそのすごさは伝わらない』。と言う話。

例えばフィギュアスケートで言えば、トリプルアクセルのような分かりやすいものは見て分かるが、一見簡単そうにこなしている高度なステップなどの難しさは、私のようなその分野に詳しくないし、スケートもほとんどしたことがない人間にはわからない。

一方、実際にスケート靴を履いてみて足の運び方のイメージができると
その難しさはとてつもなくすごいことが分かる。

それは日々の仕事でも同じ。
私はデザイナーとして広告物などのデザインを仕事にしているが、
特にプロセスの見えづらいためか、
「急いでるんで明日までにパッと作れませんか?」
みたいな事を平気で言う人も結構見てきた。

単に「デザインを作る」と言っても、まずデザインの目的・課題・ゴールの整理からはじまり、クライアント要件の整理→情報収集→アイデア出し→ラフ作成→詰め作業→提案書などかなりのプロセスを踏む。

昔は、「なんでこの人はこんなこと平気で言うんだ!ムカつく!」と
イライラしながら作業していたものだが、
改めて思うとこのプロセスの部分を単に知らないが故に、デザインの作業は単に「センスに任せた思いつき」と誤解されているのだと思う。

実際、デザイナーにお願いすることに慣れてるような人からは、
こう言ったセリフはまず聞いたことがない。

また私たちデザイナー側もどこか職人気質の人が多く、
クリエーターでありながらプロセスの発信が下手といことも齟齬が生まれる
背景としてあるように思う。

「プロセスがどうであれ、最終的なアウトプットが一番の勝負どころでしょ!」と言うところは私も異論はないが、
プロセスを評価されることはクライアント信頼にも繋がり、
むやみな値引き交渉も受けづらくなるではと思う。

「私こんなにやってるんです!」と言い過ぎるのは流石にちょっと
ひんしゅくを買いそうだが、ほどほどにアピールしていくことも
同じくクリエーターには必要なことなのかもしれない。

デザイナー(グラフィックがメイン)。埼玉の自宅にて在宅ワーク中。釣りとスケートが好き。 デザインのことや、自分が大切にしたいことなどをまとめてます。 子供が出来てから、日々の時間の使い方や働きかたを日々模索中。