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別れの季節に「ご縁」を思う

産前のお休みが来月に近づいてきて、
いったん色んな人間関係が終わる季節、
別れの季節だなと思う次第です。

お別れが悲しくないわけないのですが、
お別れって、忌避するべきものではないのではないか、
とおもうところです。

卒業式で、「親友だよね」とか、「ずっ友(ずっと友達)だよね」とか、
永遠につづく関係を誓い合うことに違和感を覚える学生だったのですが、
その違和感の答えが大人になってやっとわかった気がします。

人は、何かの必要があって、
お互い求め合うことで、ご縁を繋ぐ。

けれども、人はそれぞれが絶えず変化していて、
その変化を止めることはできない。

変化の中で、必要としあう理由が変われば、
自ずと人との繋がりのあり方も変わると思うのです。
恋人だって家族だって、我が子だって例外じゃなく、
いつか私は、今と同じように必要とはされなくなる、かもしれない。

それは相手も私も変わっていくから。
出会いと別れは自然の摂理じゃないかとすら思う。

だからこそお互いの人生が重なったその「ご縁」は、
とても価値があるのだし、感謝すべきものなのだと思います。

良き関係性を続ける努力は尊いと思うけど、
永遠を誓う儀式は、自分の中ではいまだに違和感があります。

ただ、お別れが、
それまでの関係を無に帰すわけではなく、
一緒に過ごした時間に、お互いが及ぼした影響は
お互いの人格の中に残り続けるとも思います。

(祖父が亡くなった時、自分の一部に穴が空いたような感覚があって、
それ以来、私は人によって自分が作られているような気がしていまして、、、私だけかな?)

だから、お別れは寂しいけれど、
人生が重なった時間や、そのときにいただいたものに
感謝の気持ちをいっぱい込めて、
色んな関係性の変化を受け入れたいと思います。

またお互いに必要とし合える関係、
「ご縁」がつながれば、
そのときには新たに出会えるはずと信じて。

「ご縁がありますように」って、そういう祈りなのかなって思います。

お仕事終わりは3月末なので、まだ少しありますが、
ご挨拶すべき方のお顔を一人一人おもいうかべる日々です。

写真は井の頭公園の今日の景色。
この国の別れの季節はなんと美しいことでしょう。

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