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Grixis Delver Sideboarding Guide(MH3)


初めに

主要デッキに対するGrixis Delverのサイドボーディング及びプレイ方針についてまとめる。
(モダンホライゾン3(MH3)環境まで対応。ブルームバロウ環境以降には未対応。)

各主要デッキのサンプルリストは、直近で良い成績を残しているリストを引用している。
また、MTGGoldfishのメタゲームを参考に、サイドボーディングを記載するが、今回はメタパーセンテージが多い順ではない。
(引用元のアーキタイプ分類が不完全であり、実態に即しているか不明であるため。)
https://www.mtggoldfish.com/metagame/legacy#online

前回の「Temur Delver Sideboarding Guide(OTJ)」も併せてどうぞ↓。

使用デッキ:Grixis Delver

今回Grixis Delverのサンプルリストとして、僕が7/20のLegacy Challengeで1位だったリストを用いる。

https://www.mtggoldfish.com/deck/6524391#online

デッキの構築思想

1.環境予測


青黒リアニメイトとエルドラージストンピィが圧倒的に多い。
それらのデッキに対し、特定の部分で優位性があるデッキとして、
緑白デプス、緑白ポスト、緑白土地単、クレイドルコントロール、赤単プリズン、赤単ペインター、カーンフォージ等が次いで立ち位置が良いと考えられる。
(苛立たしいガラクタを置いて減速させる/自分の動きを通す、メインから墓地対策を搭載している、より速く手札を使い切って盤面で圧倒する、クリーチャー確定除去を取れる 等)

2.メインボード


項1.環境予測より、「必殺技を持っているミッドレンジデッキ」とストンピィが多いと考えられる。
そのため、テンポよく1マナ(デルバー、チャネラー)/2マナクリーチャー(超能力蛙、マークタイド)を展開してライフを削り切る基本プランが最上。
カエルの加入により、除去+カウンターでカエルの攻撃を通すボードコントロールプランが生まれたため、
基本プラン及びカエルの役割遂行を重視し、除去6枚/確定カウンター5枚/不確定カウンター4枚と、除去をやや厚く採用する。
また、ダブルアクションが必要であるのは青と赤だけである。対青デッキのサイド後のゲームを考えると赤が顕著。黒は2ターン目に出れば良い。
赤が出ない色事故を減らすため、underground seaを2枚に抑え、黒い除去も色マナを必要としないディスメンバーとする。
また、ソーサリータイミングの2マナ域が増えたため、ピアスや借り手は不採用とした。

3.サイドボード


項1.環境予測に基づき採用カードを決定。
記憶への放逐/ヌルロッド/水没は特にサイドインする相手が狭いが、役割遂行能力を重視して採用している。

vs UB Reanimator

https://www.mtggoldfish.com/deck/6526731#online

-wasteland2,bolt3,negation
+cage2,surgical,pyro3

デルバーとウィルを全残しするプランは前回と同じ。
相手のサイドのオークが減ったので、デルバープランが肯定されやすくなったと感じる。採用しているリストもあるため、最小限のケアはする。
相手もカエルを獲得したので、パイロを可能な限りサイドインする。相手のサイドに借り手がある場合が多く、有用性も高い。
相手のプラン(納墓/クリーチャー)が特定できる場合はカウンターを増減したり墓地対策を減らす等、寄せても良い。

vs Eldrazi Stompy

https://www.mtggoldfish.com/deck/6523657#online

-daze3,negation
+memory,pop2,melt

エルドラージの再利用者/エルドラージの戦線破り/運命を貪るもの 等の採用不採用に伴い、マナベースは変化するが、エルドラージクリーチャー達+コジレックの命令+チャリス+ペタルの形が一般的になってきたと思う。
サイド後、荒景学院の戦闘魔道士(バトルメイジ)やディスメンバー等の除去系のスペルが増えるので、バーンダメージで押し込むためpopをサイドインする。

vs UB Tempo

https://www.mtggoldfish.com/deck/6523659#online

-wasteland2,negation
+pyro3

前環境のUB ScamがUB Tempoに成り代わった形。
サイドとプレイ方針はUB Reanimatorと同じだが、墓掘りの檻や外科的摘出手術は入れない。基本的に再活性を狙い撃つ1:1交換になるが、UB Reanimatorと違い、釣られて即ゲームに負けるわけではないため。
墓地自体をクリアする/継続的に墓地掃除出来るなら話は別で、もし仮に黒の呪文爆弾やら未認可霊柩車があるなら入れる。

vs BR Reanimator

https://www.mtggoldfish.com/deck/6525618#online

-wasteland4,unholy,(bolt2)
+cage2,surgical,negation2,(pyro2)

サイドに実物提示教育があるかどうかによってパイロを入れるか決める。
相手がメインプラン続行/サイドからクリーチャープランに切り替えてくるかは時と場合によるので、積極的にクリーチャーを展開し、速やかに相手のライフを削り切ることを目指す。

vs Grixis Delver

https://www.mtggoldfish.com/deck/6526748#online

-negation,will2
+pyro3

同型へのサイドカード(特に相殺)を減らしている影響が出ているマッチアップ。
基本はカエルとマークタイドのゲームなので、如何に相手のパイロを消費させるか/有効にパイロを使うかを意識して立ち回る。
盤面のコントロールが難しい場合は、クリーチャーを横展開し物量で圧倒することを意識する。

vs R Prison

https://www.mtggoldfish.com/deck/6526815#online

(Play First)
-dismember,daze2,frog
+memory,negation,melt2

(Draw First)
-daze3,frog2
+negation2,melt2

先手後手で枚数を弄る。
先手なら記憶への放逐が活きる想定。
基本的に激情ケアは難しい。余裕があるならクリーチャー展開を2体までに留めるか、2:3以上の交換はされないような盤面にしたい。
月と指輪は早期に着地するとゲームが終わるためほぼマスカンだが、総じてカウンターすべきかどうか考える。
環境に増えるようなら、サイドにハイドロを検討する。

vs 4c/5c Control

https://www.mtggoldfish.com/deck/6526737#online

-daze3,unholy,dismember,wasteland2
+pop2,negation2,pyro3

クリーチャーを並べてライフを削り、バーンで〆るプラン。
序盤は相手の手数が少なく、要所をカウンターしてクリーチャーでのビートダウンを通す。
中盤からは白除去のダブルアクションが成立するようになるため、可能な限りクリーチャーを並べる。
終末はカウンターによっての対処のみに留め、大抵の場合はケアする余裕が無いと考える。
終盤はネゲーションやウィルのバックアップ込みでpopを通せると良い。

vs GW Depth

https://www.mtggoldfish.com/deck/6524373#online

-daze,negation,murktide
+submerge,pop2

クリーチャーを並べてライフを削り、バーンで〆るプラン。
開墾者や聖遺の騎士を適切なタイミングでカウンター/除去するのを最優先とする。

vs Doomsday

https://www.mtggoldfish.com/deck/6524388#online

-bolt2,murktide
+pyro2,negation

サイドもしくはメインに、カエルやオーク、バロウゴイフ等を入れてビートダウン/Doomsdayまで戦況を維持するプランがある。
そのため、邪悪なる熱気やディスメンバーは残す。
相手のプランが特定できる場合は除去やカウンターを減らす等、寄せても良い。

vs Lands

https://www.mtggoldfish.com/deck/6526790#online

-bolt,heat,dismember,daze3,frog2
+surgical,pop2,negation2,melt2,submerge

クリーチャーを並べてライフを削り、バーンで〆るプラン。
相手の動きに対して適切なタイミングで対処できるかどうかのゲームだと考えている。(デプス、サーガ、タバナクル、不毛ローム、窒息)

vs Beseech Storm

https://www.mtggoldfish.com/deck/6526738#online

-bolt4,unholy,dismember,frog2
+cage2,memory,null rod,negation2,melt2

夏の帳が入ったコンボは明確に不利なので、早期のコンボは割り切って積極的にクリーチャーを展開し、速やかに相手のライフを削り切ることを目指す。
記憶への放逐は無色(LED、ガラクタ)と誘発型能力(サーガの2章誘発/3章誘発、ストーム)に当てることを期待。

vs Painter

https://www.mtggoldfish.com/deck/6525612#online

-daze2,murktide1,negation
+memory,null rod,melt2

適宜相手のクリーチャーを除去する(コントロールプラン)か、コンボが成立しない程度に無視してライフを削り切る(アグロプラン)ように立ち回る。
前者はメルトやヌルロッドが引けてると成り立つが、そうでない場合は後者になりがち。

vs Cradle Control

https://www.mtggoldfish.com/deck/6523645#online

-daze3,frog,negation
+cage2,submerge,PoP2

積極的にクリーチャーを展開し、速やかに相手のライフを削り切ることを目指す。
除去+忍耐の連打、ナントゥーコの授与から聖遺のワイトや忍耐の増殖、自然の秩序が大きい負け筋。後2つはケアできるよう立ち回る。

vs Yorion WB DnT

https://www.mtggoldfish.com/deck/6526746#online

-negation
+melt

積極的にクリーチャーを展開し、速やかに相手のライフを削り切ることを目指す。
例によってサイドインするカードが無い。乱暴+転落が欲しい。

vs GW Post

https://www.mtggoldfish.com/deck/6524395#online

-bolt,daze4,heat,dismember
+memory,melt2,negation2,pop2

クリーチャーを並べてライフを削り、バーンで〆るプラン。
苛立たしいガラクタやフルートでカウンターや不毛を封じられて、早期にビッグアクションを通されるのが大きな負け筋。

vs Karn Forge

https://www.mtggoldfish.com/deck/6526750#online

-bolt2,heat,dismember,frog2
+memory,null rod,negation2,melt2

相手の土地の採用枚数と必要マナ数の関係で、初動が重要。初動を妨害出来るように祈りつつ、dazeを全残し。初動のモノリスはカウンターする。

vs Spy

https://www.mtggoldfish.com/deck/6523646#online

-wasteland2,bolt4,heat,dismember
+cage2,surgical,pyro3,negation2

初動を捌いて、カエルでリソース回復するかマークタイドで早期に〆たい。
サイドベルチャーのパターンもあるので墓地対策だけで勝てない場合がある。
また、両面土地が増えた都合で緑が無くなり、ザンディッドが入らなくなったため除去を抜けるようになった。

余談

せっかく書いたので、残しておく。
・テンポが重視される環境で、それなりに3色目を出す必要があるデッキにおいては基本島は不要だと判断しているが、現環境は不毛が多く採用されており、諸説ある。
・サイドボードに採用を検討していたカード
乱暴+転落、2枚目の記憶への放逐、ハイドロブラスト、厚かましい借り手、2枚目の邪悪な熱気、2枚目のディスメンバー、スペルピアス、フラスターストーム、仕組まれた爆薬、真髄の針、相殺
・vs UB Reanimatorのサイドボード
「-wasteland2,bolt3」の代わりに「-wasteland4,bolt1」にすることがある。特に先手。相手の実質的なマナソースは自分よりも多いため事故に期待しづらい上に基本島沼を採用している。
また、無色マナもdazeケア以外ほぼ展開に寄与しない。
相手が基本島沼を用意できるか/そもそも用意するか/自分のdazeが活かせるかの噛み合い要素が発生する。
vs UB Reanimatorではリソースに余裕がない場合が多く、カードを腐らせるのは惜しい。
そのため、実は後者の方が良いのではないかと思っているが、あまり検証できていない。
・サイドアウトのときにマークタイドを抜いたり、カエルを抜いたりしている。
マークタイドを抜く=「カエルを残す」場合は、カエルによるアドバンテージでボードコントロールが可能/ピッチスペルで打ち消した後次の脅威に備えてリソースを回復する必要がある/デッキ構造的に墓地対策が自然とされマークタイドが出せない/マークタイドが容易に除去されて墓地リソースを失ってしまうと困るマッチアップである。
カエルを抜く=「マークタイドを残す」場合は、概ね、迅速にライフを削る必要があるマッチアップである。

以上

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