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勘違いしていた、国際恋愛の難しさ

私は海外旅行が好きなだけで、外国人の友達もいなければ英語も中学3年生ギリギリレベルで、留学経験もなし。外国人との関わりはあっても相手はいつも日本語がしゃべれる人だった。

そんな私がある突然の出会いから始まり、ほんっっっの少しだけだけど国際恋愛を経験することになった。今の感想から述べると、ただただ胸が苦しい。

いつも楽しくてくだらないことばかりnoteに書いているけど、良い経験をできたので真面目に記録しようと思う。
思い込みとネットの情報だけで行動して、優しい彼を傷つけてしまった、国際恋愛初心者の私の経験を。

*出会いはまさかのサイゼリア

ある3月の大雨の休日。友達と2人で恵比寿でランチをした後、雨が嫌すぎて行き場を失った私たちはサイゼリアに行った。
2人してドリンクバーとティラミスだけ頼み、くだらない話をしていると、
人1人分の通路を挟んだ隣の席の外国人が「Is this sold out?」と声をかけてきた。
思いっきりメニューにシール貼ってあるけど、「yes.」と答えたところから始まった。
その後も彼は何度も話しかけてきて、気づくと私たちは3人で話していた。

彼はチュニジア人だという。
チュニジア人と話すのは初めてだったし、とにかく興味しかなかった私は言語、宗教、首都、食べ物、肌の色まで全て聞き出した。

彼のこと、チュニジアのことを簡単にまとめると、

・チュニジアはイスラム教
(豚肉は食べれない。ただイスラムの中でもゆるゆるのイスラム)
・アラビア語が基本。
でもフランス語もみんな喋れる。彼に関しては英語が日常会話程度話せる、日本語はちょっとだけ話せる。日本語の読み書きはできない。
・チュニジア人の性格はほぼナポリ人と一緒(私はナポリに訪れたことがあるけど、ピザが美味い以外悪い印象しか無くて上手く反応出来なかった)
・彼は群馬に住んでいて、都内に来るまで2時間かかる

好きな映画。好きな食べ物。好きな音楽。3人でカタコトの英語とGoogle翻訳を使いつつも話が弾み、気づくと3時間ほど経っていた。
帰ろうとした時に「ボーイフレンドはいるの?」と聞かれ、いないと伝えるとLINEを交換することになった。
その日の夜から、彼とのLINEが始まった。

*英語でのLINE

まず英語で外人とLINEなんてしたことがない私は、「how are you doing ?」のちゃんとした返事から勉強することとなった。
基礎中の基礎からググって、翻訳アプリも駆使して、1日3〜4ラリーするくらいの頻度で連絡を重ねた。次の日曜に会うことになり、銀座でランチしよう、ということが決まった。
英語で外人と待ち合わせのLINEができるなんて…と英語力の成長を感じた私は、彼が良い友達になってくれたら英語の勉強をする機会ができてラッキー!と思っていた。

時々くる、「I want to see your beautiful face 」とか「Good morning beautiful 」とか、甘めのメッセージにやや戸惑ったが、ナポリ人と思えばこんなもんだろ〜!とスルーした。

*銀座でお姫様抱っこ

カタコト英語でしか通じ合えない私達が2人で会って話が弾むのか不安になりながらも、日曜日がきた。
彼は会った瞬間ハグしてきて、プレゼントだよ〜と高級チョコレートをくれた。さすが外人…スマート!と感動した私は緊張もほぐれて、イタリアンレストランに向かった。

ネイティブではない彼の英語は私にとってはとても都合が良く、聞き取りやすい。聞き返せば何度でも言ってくれるし、わからないとGoogle翻訳の出番。
私のカタコトが過ぎる英語も理解してくれて、英会話が出来ること、異文化に触れることに私はとても楽しさを感じていた。

カフェに移動する?と言われ店を出ると、手を握られた。あまり気にすることなく歩いていると、肩を組んできたり、顔の距離も異様に近い。
多少びっくりしたものの、外人だしこんなものなのかな?と特に気にせず、カフェに入った。

席に着くと、手を握られ、目をジッと見つめられ、「I like you」「You are beautiful 」「I want to be your boyfriend 」「I want to kiss you」などなど、甘い言葉を何度もかけられる。

最初は挨拶くらいに思っていた甘い言葉も、会話の節々に囁かれ、手の甲にキスをされ、ストレートに「何で私?本当に?」と質問をすると、「本当に!」と強めに返された。

「UAEとウズベキスタンに行ったことがあるあなたはイスラムの事が普通の日本人よりわかる、
海外が好きだから沢山話せる、シャイ、楽しい、beautiful 。だから好き。」と彼は言った。(beautifulを訳すのはもう気が引ける)

私は戸惑った。あなたのことを友達だと思ってるよ、と伝えても「なんで?」と言われるだけで甘い言葉はやまない。
むしろ「ワタシ、ガンバリマス!」と言われるし、上手く断れるほどの英語力もない。

こんなに人から強いアピールをされたこともないし、ましてやバリバリの日本人の私はどうしたらいいのかわからず、握られる手を振り解くことも、強く断ることも出来なかった。

文化の違いなのか、彼の性格なのか、それすらわからない。
デーティングタイムの存在は知っていても、どこからがデーティングタイムなのかすらわからない。
ただ彼が優しい人ということ、それしかわからないのだ。

そして帰り道、私はとてつもなく大きな文化の違いを感じることになった。
新橋駅近くの交差点で、彼は無言で「僕のクラッチバックを持って?」という動作をしてきた。私が素直に持つと、体が浮いた。

お姫様抱っこをされた。新橋の交差点で。

笑顔の彼と、驚きのあまり絶叫した私。あまりにも対極だ。道端でお姫様抱っこ?する?

これが文化の違い…?それとも彼だけ…?もうわからない…
大困惑の中、銀座デートは終わった。

*ネットでの情報収集

どうしたらいいのか未だにわからない私に対して、彼からの甘いメッセージはやまない。
来週また会おう、と約束もしてしまった。このままで本当にいいのか?

とりあえず、色々ネットで調べてみよう。

・I love you は恋人にはとても重い言葉。かなり好きじゃないとなかなか言わない。I like you がポピュラー。
→知らなかった!へえ〜!じゃあ私は今告白されただけの状況ってことか…

・都合の良い時だけ連絡が来る。甘い言葉だけで行動が伴わない。在留カードを見せない。これが揃うと本気じゃない、遊び、詐欺などの可能性アリ。
→在留カードはサイゼで見せられたし、チョコはくれるし毎日LINEくるしデート代全て私には払わせない。帰らせてくれないなんてこともなく、むしろ送ってくれた。彼は信用できる。

・何もかもちゃんと言わなきゃ伝わらない。日本人の察して精神は皆無。友達なら友達だとしっかり言えば大丈夫。
→そりゃそうだ。
初めて真剣に、彼のこと、文化の違い、言葉の違いと向き合ってみる。
お姫様抱っこみたいなことが今後も必ず起きるし、それを全て許容したり注意したりする労力が必要になってくる。

言葉も今のレベルでは通じ合えてるけど、恋愛になるともっと話し合う機会が増える。

上手くいく人だってたくさんいるのは分かってる。だけど、国際恋愛は自分とは無縁だと思っていたし、今冷静に考えても彼と付き合うなんて正直想像できない。愛だけでどうにかなる!と彼は言うけど、私はそんな風に思えない。

デーティングタイムを楽しめばいい!とりあえずチャレンジ!というのもよぎったけど、そこまでの情熱が正直無い。
彼のことはとても素敵だと思うけど、私は友達としか思えない。そう伝えなければ。
今のままの思わせぶりな態度はお互いに良くない。次に会った時必ず言おう。

*落ち込む時も、文化の違い

浅草での待ち合わせだった。
3分ほど遅れてきた彼は、「お花屋さんに行きたくて色んな人に聞いたのに無かった!お花をあげたかったのに!」と言った。

外人(というかナポリ人は特に)は時間にルーズだと聞いていたけれど、彼は銀座の時も待ち合わせ時間よりかなり早く着いていたし、そんな人ばかりじゃないんだな。と思った。
お花をくれようとした彼の気持ちが素直に嬉しい。ありがとう、というと「当然だ、君のことが好きだから」と言う。

浅草周辺を観光する間も、手を握ってきたり、甘い言葉を囁かれ続けたり、歌ったり、彼はずっと幸せそうだった。「You makes me happy 」だと。

この時に立ち止まればよかった。
あんな顔をされるなんて。

そのあとカフェに入り席に着き、しばらく話していると彼がこう言った。
「僕がbabyとかhoneyとか言ってるのに、どうして君は言ってくれないの?」

私は答える。
「それはgirlfriendに言う言葉でしょ?私はあなたのgirlfriendじゃない。私はあなたと友達になりたい」

「I want you 」「I want to kiss you」彼の言葉に、No、それはできない、と返事をし続ける。思わせぶりなことはできない。
彼は外国人だから、ちゃんと言わなきゃ伝わらない。

「君はNoばかり言う。なんで?」「わたしとあなたは友達だからだよ」

そして一度トイレに行った彼は帰ってきてから人が変わったように話さなくなった。

何を言っても今までめげなかった彼がトイレ一回のタイミングで急変したことに驚き、「元気がない、どうしたの?」と声をかけたが「なんでもない」と彼は言う。

なんでもないわけがないほど、彼は暗い。

絶対に私のせいなのはわかっている。だけど、何を考えているの、教えて。
そう伝えると、彼も困惑していた。

ここで言語の壁に本当にぶち当たった気がした。
さっきまで伝わっていた彼の言葉が突然わからなくなってしまった。

思わせぶりなことをしてしまってごめん、と伝えたくても、思わせぶりという英語もフランス語もアラビア語も無くて通じない。
彼もついに英語で伝えられなかったようでアラビア語を翻訳していたけど、絶対に違う訳ばかり。Google翻訳のバカ。

言語の意味を調べようとする彼のiPhoneを覗き込むと、検索履歴に“Asakusa flower shop”の文字が見えた。
今はそれがあまりにも切ない。

「深い穴に落ちているような気分だ」「あなたは悪くない。あなたは私に希望を与えてくれた」ギリギリ通じたのはこの2つだった。

帰る時、彼はほとんど口を聞いてくれなかった。

上野で乗り換えるよね?と聞いてもmaybeしか言わない。さっきまで肩を組んだり、手を握ったりしていたのに、今では目も合わせてくれない。別れるときもbye.だけ。

自業自得と分かっていても、豹変した彼に私はショックを受けた。
本当は恋してた、とかではない。

自分を大切にしてくれる人を傷つけて、目の前で落ち込まれたことがなかったのだ。

これも文化の違いだ。
日本人は気を遣って強がる。振った相手の前で堂々と悲しんだり落ち込んだりはしない。
改めてこの狭い島国の国民性を思い知る。

軽い気持ちで甘い言葉を言う文化だと思っていた。友達になりたい、と私が言えばさっさと他にgirlfriendを探して友達になろ〜!と言ってくれると思っていた。
だけど彼は違かった。きっともう彼は会ってくれない。

*文化の違いか、本人の性格か

私がネットで見た情報は文化の違いってだけで、ひとりひとり性格が違うのは当たり前だ。
そこを食い違えたり、見る目を間違えると思ってもない展開になる。

私は彼と一緒になりたかったわけではないので、傷つく立場ではないけれど正直とても落ち込んだ。

恋愛において、振る側もとても辛いことを思い出した。

思ってたより大きなショックを受けた私は、もしかしたらお金とか盗んでたり…と少しでも彼が悪者だったようにしたかったけど財布にはちゃんとお金が入っていたし、私が行きたい治安の悪そうな旅行先のことも、安全じゃない、君を失いたくない、と言ってくれるほど心配してくれていた彼を思い出す。
悪者になんてなるわけがない。

彼の人柄をもっと見て、優しく断っていたら。もっと早く友達として接していれば。
落ち込んでいる彼の顔が頭にこびりついて離れない。

文化の違いも言葉の違いも関係なく、もっと人として異国の人を見ていきたい、そう思える経験になった。

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アパレル販売員→デザイナー👗/旅行記と好きなことと思ったこと🌍/でっかいひとりごとのような日記🐒
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