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本よみ日記4

8.13金

起きてすぐ阿久津さんの『読書の日記』。仕事休みの夫が起きてきて、残りの息子の夏休みをどう過ごそうか、家で楽しむためになにが必要だろうか、みたいな話をする。

話し終わると夫はまた寝に戻り、少しすると息子が起きてきた。細切れの読書。


買い出しついでに時間をもらい、行ってみたかったドイツパン屋へ向かう。途中に民藝屋を覗くと、これは、という小鉢のようなものを見つけた。買ってしまおうかと思ったが、あまり使ってこなかった形だったので明日あさっても思い出したらと、また来ることにした。

歩きながら阿久津さんの怒り、心が折れたことについて考えた。店のご案内を読まなかったお客さんとのちょっとした諍い。店での過ごし方を読んで理解してもらいたいという望み。わかり合えない苦しみが伝わってくる。そう、そうなんだよね。読まない人はどうしたって読まない。聞いてて下さいと言っても聞いていない。見てくださいと言っても見てない。

ドイツパン屋のカフェの方に入り、3種のオープンサンドのランチを頼む。手を洗い戻ると、だいぶ離れているが同じくひとりで来ていた女性と向かい合うようになった。同じセットを頼んだらしく、あ、今同じ種類の食べてる、止まらないですよねマッシュポテト、というのが視界のはしで感じられ、楽しかったし、とても久しぶりに感じた。

阿久津さんがいい店は一度行ってもいい店だけど、一度行ってどうとかではなく、町のなかにどう存在しているか、暮らしのなかにどう存在しているか、みたいなことを書いていた。行くと安心するような、行くことで一日の気持ちが前を向くような、そんな店。

ドイツパン屋はまた来たい店だった。そのことがとてもよかった。


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