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子どもができてから。そして、黄金比率への探求心

 #03 ,愛食家:井上真一さん
今回、インタビューをさせていただいたのは、豊洲市場在住・食のプロデューサー 井上真一さん。彼の人生を変えた「食」との出会いとは?世界にたった1つのストーリーのはじまりです。

質問1:食のターニングポイント

家で作る02

家で作る01

※家で作るお寿司にはまっている井上さん。ご自身で握ったお寿司

1つは、こだわり食品のバイヤーの仕事をしていたころです。小売業については元々興味があったのですが、大量販売のお店ではなく1つ1つを丁寧に販売する方が「自分には性にあってるな」と思い、こだわり食品のバイヤーとして働きだしたのがきっかけです。そこで知ったのは、食品には丁寧に思いを込めて作られているものがたくさんある。ということでした。

もう1つは、子どもができて外食がなかなかできなくなったことです。それまでは、豚骨からつくったラーメンが一番の得意料理で、ほんの少し料理をする程度で、ほとんどが外食でした。それが、子どもができたことで、家でしか食事ができないことが多くなり、自分で作るようになったのがきっかけです。自分で本格的に料理を作る前までは、食材の素敵さは知りつつも、食材選びと料理とのつながりはなんとなく。でしたが、自分で作るようになったことで、食材の特徴と料理法で、いかようにもおいしく変身することを知り、その2つの黄金比率をもっと知りたい。知るようになり、興味の幅がぐんと広がりました。

質問2:食に目覚めて、自分の中で何が変わりましたか?

何気ない食事01

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日常の何気ない食事が、とても楽しく愛おしい場に変わりました。食材や料理法に愛を感じられるようになったというか。それと同時に、食事だけでなく、持ち物すべてが「なんでもいいや」ではなく、自分の好きなものを丁寧に選んで買うようになりました。例えば、何かを買うにも、まず歴史のある街の、歴史のあるお店から、といった風に。重みや深みがあるというか「雰囲気があるお店」が好きになりましたね。
さらに、それはモノだけに留まらず、人にも。自分の身近にいる人に、今まで以上に感謝をするようになりました。ただそこにあるモノや人。ではなく、自らが、楽しく愛おしく思えるモノを探し、人と接することで、自分自身も心が豊かになるというか。食に目覚めることにより、そんな不思議な感覚にどんどん引き込まれていったんだと思います。

質問3:あなたにとって「食」とは?一言で言うと何ですか?

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「思いを馳せること」とは、何気ないものに価値を感じるという事です。例えば、となりの人が畑で育てたじゃがいも。とか、季節が来て実がなる果物。とか、獲れる魚。とか、お店の方のオススメ品。とか…。もしかして、普段そこに留まって何かを考えることすらないことかもしれない。そういうものに楽しさや愛を感じるという事です。

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🍽 愛食家:井上さんの愛する●●とは

🍽 井上さんの愛おしいお店とは
神田みますやさんです。すごく古いお店で東京ならではの肴がとてもおいしい。

みますや01

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🍽 井上さんの愛おしい人にあげたい手土産とは
お気に入りの生産者が作ったものや、近所の素朴でおいしいスイーツ。
ここにも何気ない価値がたくさん潜んでいて、その一つ一つに「思いを馳せる」ことで、1つの食べ物で1つだけ。ではなく、たくさんの価値が発見できます。そして、日々の暮らしが心わくわくと何倍にも楽しくなり、得した気分にすらなったりします。

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次回は、#04,愛食家:上原一晃さん


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