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もし、あなたの頭の中にある思考が自分のものではなかったら?

こんにちは、"_dawn_"です。
今日は久しぶりに読んだ『左脳さん、右脳さん。: あなたにも体感できる意識変容の5ステップ』について投稿します。

本書では、あれやこれやとつい考え込んでしまう人向けに、頭の中がスッキリする方法が書かれています。それを理解する上で重要な概念は以下です。

意識の焦点(=私という自我)があって、それは、思考を働かせる左脳とも直感を働かせる右脳とも異なる、独立した意識である。
そして、左脳も右脳も自動的に働く一機能でしかないので、それらを選ぶかどうかは意識の焦点(=私という自我)が自由に選択できる

これだけだと意味不明ですね、そこで、私なりの理解したことを書いていきます。


思考と自分を切り離すってどういうこと?

思考は汗や心臓の拍動で勝手に動くもの

自然体でいると、「思考=自我そのもの」と感じられます。今頭の中であれこれ考えているのは私自身だと。これは違和感ないですね。

それを、あえて別物と捉えるということです。まだ意味不明ですね。

ここで考えるための補助線を用意しましょう。

身体を動かしたり、心臓を動かしたり、汗をかいたり、自動で動くこれらの働きは、自我からは独立していますね。ここは納得できると思います。

頭の中にある思考を、これら自律神経によるものと同じようなもの(=自我とは別に自動で働くもの)と捉えるのです。

勝手に生まれてくる思考を選んでいるのは私

実際、意識せずとも勝手に思考が回ることってありますよね。しかも大体集中をかき乱す余計なもの。それを汗とか心臓の鼓動と同じとみなすのです。

そうすることで、頭の中で余計なことを考えてしまうとき、「汗かいてきたな」とか「心拍数上がってるな」と同様に、「余計な思考が頭に湧いてるな」と、自分が意図したものではなく、身体の反応として勝手に起きていると捉えられるのです。

こう考えると、「思考=他ならぬ私がそう考えてるもの」と捉えることは、頭の中に勝手に浮かんできた思考に対して、自ら没入しにいくことを選んでいるということになります。

実は脳の神経回路もこれを選び続ける頻度が多いと、さらに再現しやすくなるようにできているらしいです。練習回数が多いことは無意識でもできるようになるのと一緒ですね。

選ぶことができれば手放すこともできる

さて、ここからがキモです。

思考に没入することを選べるということは、距離を置くこともまた選べるということになります。余計な思考を手放すチャンスです。

慣れていないと初めは違和感がありますが、本書では、自然とそう捉えられるようになるために、頭からお腹に向けて意識の焦点を移動するエレベーターの呼吸を行う。

頭は「思考の源泉」というイメージがあります。ここから意識を離すトレーニングを繰り返すことで、頭に浮かぶ思考と自我を話すイメージを掴みやすくなるんだろうなと思いました。

そして、自我そのものと扱っていた思考が、神経回路から勝手に生まれてるだけのものと考え、それを外側から俯瞰して見る対象物として捉える。

それを繰り返すうちに、雑念を生み出す神経回路は使用頻度が減る。余計なことが徐々に浮かびずらくなる。そういうカラクリだそうです。なるほど。使ってない筋肉が徐々に細くなるのと一緒ですね。

そこまでいけば、邪魔な思考を選んで没入することなく、別の捉え方を選ぶこともできる。雑念から意識を遠ざけて、右脳の神経回路の使用頻度を増やすことで、直感に意識を向けられるようになる。

左脳で思考せず右脳の直感を使い回す

その次に、直感の指し示す通りに行動を選択する練習をする。思考を優先すると、ああだこうだとさして役に立たないことまで考え始めて、自らエネルギーを消耗してしまう。エレベーターの呼吸で直感を認識したら、直感の通りに行動して、神経接続を増やす。

大事なのは、このトレーニング自体に何かの生産性を期待しないこと。これはあくまで神経接続を増やすためにやっていることであり、本書にも書かれている通り、これは筋トレのようなもので。それ自体で何かが起きる訳ではない。騙されたと思ってやるしかない。

加えて、「いま、ここ」に集中するイメージトレーニングを行う。本書では、清流をゆっくりと歩いてやがて立ち止まってみるイメージトレーニングが紹介されていました。

頭に浮かんだ思考や感情から「私が」という主語を外す。

そうすることで邪魔な思考から解放されて、自分の直感に任せて気の赴くままに振る舞うことができる、のかもしれないです(まだ私はその域に達していません)。

以前に読んだときは、抽象的かつ感覚的な表現が多くよくわからんなぁ〜と思って、あまり印象に残らなかった一冊でした。

しかし、心理学や認知科学を学ぶ中で、言わんとすることがわかるようになりました。せっかく納得感が得られたところで、ちょっとエレベーターの呼吸、習慣にしてみようかと思います。

気になった方は本書をぜひ手に取ってみてください、ではまた!

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