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お局つらいよ

宴会の案内が来たのは
日程が決まった後だったし、
しかもものすごく不便な場所。
(流行り病を気にした結果)

やんわり断りを入れた。
コミュ障だからだけじゃない。

わたしという存在がダメなんだ。

老害なんて言葉が職場で普通に出てくる様になると
ああ、自分の事だなと思う。

若いころを思い出す。

偶にしか見ない上司が唐突に現れて、
いかに大変だった時代を生きたかとか、
「若いころは」から始まる自分語り。
説教。
泣き。
一字一句同じことが言えるほど聞かされた話。

宴会では、自分は絶えずただ聞いているだけ。
にこにこ。
にこにこ。
話が偶にハレー彗星が落ちてくる確率で振られると「まあね~。それより○○さんはどうなの?」と適当な返事と直ぐに話を相手に返すのが現代のしきたり。

お酒が飲める自分に「一応」酌をしに来る
若い人に
「も~気にしないで!」
「ほんとありがと~」
っていちいち定型文を返すならわし。

早く〆のデザートが出ないかと待ちわびる時間。

仲良し同士の席移動。
料理の皿がごちゃごちゃになって
食べ損ねる人がいるからメイン料理に殆ど手を付けず、
なんとなくどこかのグループに入っているふりをして、
予算オーバーしたらお会計では必ず出して、
酔いつぶれた人を介抱して、
機嫌の悪い人に話しかけ
暇してる上司に適当な話を振って。

若い子だけの2次会にお金をそっと手渡して、
「ごめんね~行けなくて~。
申し訳ないからこれを足しにして」

なんにも申し訳もごめんねもない。
どうでもいいからどうでもいい。

もう、いいじゃない?
もう、卒業しましょ?
きっと仲良くしてもらえたかも知れないけれど、
それは相手の負担の上の話。

居なくてもほんの初めだけ、協調性が無いとか思われるのは。
翌日には忘れている。

だから大丈夫。

寅さんだって言っている

人は一生懸命なフリをして自分を騙そうとするもんなんだ。
自分てものが、まっ先に自分に嘘をつくんだ。
そうすると、それは嘘じゃなくて本当になっちまう。
だから、自分を騙してないか、一生懸命かどうか見抜くんだぞ。

今年は寅年。
そういう自分を騙すのは今年からさよならさ。

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