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読書メモ_遅いインターネット

Rockin'onも糸井重里も吉本隆明も読んできたので、この本の中身には触れない。ただ、時代性を持ったこの姿勢には共感する。3箇所引用する。

P.27:本書の前書きとして)
ゴールは存在しない。これは一緒に考えながら、一緒に走る本だ。答えを用意して、活力や安心を与えるための本ではなく、問いを共有して一緒に迷い、試行錯誤するための本だ。ゴールテープを切ってタイムに満足する気持ちよさは提供できないけれど、走ることそれ自体の気持ちよさはきっと共有してもらえると思う。

P.233 : オピニオンよりファクトを、という声に対して)
しかしSNSには「自分が知っているこのファクトが広まれば敵対する陣営の主張は論破できる」という前提のオピニオンが多すぎる。彼らは情報(0か1か、yesかnoか)を扱うことができるが「物語(情報の相互作用による変化)は扱えない。しかし世界は情報ではなく物語(正確には書き換えられない物語ではなく書き換えられるゲーム)でしか記述できない。

P.213:編集者への謝辞として)
そして箕輪とは付き合うなと僕に忠告する人たちは多いけれど、彼が僕に誰かと付き合うなと言ったことは一回もない。この一点をもってして、僕は箕輪を支持する。というか、有り体に言えば、僕は彼が好きだ。

最後に、吉本隆明の言葉として:

「もし”民主制”になんらかの価値があるとすれば、それは崇めなくてもよいからだ。」

インスタントな解決策などなく、時間をかけて、思考停止せず対話せよ、ということか。

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