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Genesisの『Lamb Lies Down on Broadway』を聴いてみた編

こんばんは、内山結愛です。

今回はGenesisの『Lamb Lies Down on Broadway』を聴いてみた編をお届けします。

一人の少年を中心に広がる奇妙な歌詞世界と、まるで演劇体験をするかのような表現力凄まじいボーカル。

複雑で幻想的なアンサンブルが聴き応え抜群の一枚。

ぜひ、読んでみて聴いてみてください!

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1.The Lamb Lies Down On Broadway

小刻みで素早い不穏なピアノのフレーズの周りを、ハチ?ハエ?が飛び回っている。0:37〜ザ・オープニング感があって、なんらかのショーが始まりそう。ブロードウェイだ。ピアノの音がそのまま活用さているのに、違和感も不穏さも何処かに行っているの凄い。「ブロードウェイに横たわる羊」という歌詞不思議すぎてツボ。華やかでワクワクする!低音で響いてるベースが最高。2:15〜歌い方が面白い。2:30〜歌声の表現力にビックリする。シンセの音と相まって妖精みが強い。キューティー。音が常に混雑しているのに、複雑に聞こえないのなんでなの…!主人公のRael中心にこの物語が進んでいく。

2.Fly On A Windshield

繋がって始まる。華やかさから一変して寂しげ。囁くような歌声、裏声がくすぐったい。歌声に物語性が詰まっている。1:21〜めっちゃ格好いい!ドラムが重い!壮大。緊張感溢れている。終盤のドラムの躍動感。

3.Broadway Melody Of 1974

いつのまにか繋がって始まっていた。この現象はプログレあるあるなの…?硬質で重たいリズムのギター格好良い。その後ろで鳴っているメロトロンの音は不安そうで美しい。語りのような歌声、この物語のナレーションみたいで楽しい。1:43〜幻想的なハープみたいな音が優しい。

4.Cuckoo Cocoon

好きな音!と思ったら予想外のエフェクトがかかった歌声が飛び込んできてビックリした。水の中で無理やり喋っているみたい。キラキラで美しい世界観の中に、ひたすら不思議なエフェクトがかかった歌声が浮かんでいる。

5.In The Cage

ずっと繋がっている。ベースの音が心臓の鼓動みたい。0:51〜ウワ〜なんだこれ〜どこかに連れて行かれそうになる。愉快なキーボードが登場して、縦横無尽に駆け巡る。歌声がキレキレ。何人居るの!?というくらいに表現の幅が凄い。焦るリズム。絵本の物語のような歌詞。ファンタジック。3:14〜!?!いきなりスペーシーな空間。ギラギラ宇宙。これは何の音なんだ?キーボード…?存在感凄い。どんどん哀愁のある宇宙メロディになっていくの面白い。その後ヘヴィなギターが鳴り出すのも面白い。触発されてヘヴィになる歌声もド迫力。5:43〜展開の変わりっぷりが凄い。リズム、馬が駆けてるみたいでムズッ!7:33〜別世界へ。

6.The Grand Parade Of Lifeless Packaging

この歌声にかかっているエフェクトはなんだ…?歌詞和訳を読んだら怪文書みたいで怖かった。本当にどういう意味なんだ…!?サウンドの世界観も歌詞の世界観も奇妙でニヤニヤしてきた。未知との遭遇面白くて笑っちゃう。1:13〜パレードみたいで楽しくなってきた。「ピョ〜ョン」みたいな音が急に鳴るから面白い。壮大。全てを巻き込んでいく。

7.Back In N.Y.C.

繋がらずに始まった…!?「Back In N.Y.C.〜!!!」って自分も叫びたい。ライブとかで言う「アリ〜ナ〜〜!!!」感があった。変拍子のグルーヴ。七拍子が中心らしい。でも細かく変化していく。未来っぽい。1:58〜いつの間にそんなギャリギャリな歌声になっていたの…!2:56〜不思議メロディとリズムのアクセントが気持ち良い。どんどんゴージャスになっていく。展開がコロコロ変わる。これについて行ける演奏スキル恐るべし。裏声が綺麗。


8.Hairless Heart

繋がって始まった。優しいアコギの音。ピロピロシンセ音が蠢いている。楽器が穏やかにそして壮大に歌っている。

9.Counting Out Time

繋がって始まった。テンポアップして、オルガンの音、浮遊感のあるギターの音で一気に多幸感に溢れる。めっちゃ好きなメロディ!歌声には相変わらず不思議なエフェクトがかかっている。0:55〜ギターが斬り込んでくるの格好良い。めっちゃ良い曲だな…好き…。2:30〜この愛すべきマヌケな音は何の楽器なんだろう。歌詞が本当に意味不明で面白い。ワイワイ騒がしくなって終わる。

10.Carpet Crawlers

教会みたい。神からのお告げ。高速オルガンの音でより神々しくなる。0:55〜歌声のボリュームがグッと上がって、この世の包容力全部集めて来たのかと思うくらい優しくて懐の広そうな歌声。低音が素敵。コーラスで天に昇れそう。

11.The Chamber Of 32 Doors

0:32〜物凄いド派手衣装で、演歌歌手が…小林幸子さん(ピンポイント)が登場して来そうなイントロ。感情を映し出す歌声の表現力に新鮮に驚いてばかり。スローテンポでずっしりとしたリズムで進んでいく。2:46〜良い声。3:05〜ライブで聴きたすぎる。緊張感凄い。とにかくめちゃくちゃドアがあって、正しさを探している歌詞。ドラマチックなラスト。

12.Lilywhite Lilith

めっちゃ格好良い!ギターがブルドーザー。歌声がハキハキしている。1:16〜テンポの切り替え方が鬼。誰かに舵を任せていてもこんなに揃えられないから、みんなが一人一人頑張っているんだろうな…。

13.The Waiting Room

不気味な輝き。ガラス細工みたいな音。鋭く眩しく砕け散っている。0:45〜怖いかも…急にどうしたの…。1:17〜完全に様子がおかしくなってしまった。羊みたいなネコみたいな、謎の生物の鳴き声と、ひたすらガラスが割れている。恐怖空間。2:09〜めっちゃスライム。ビョヨンパラダイス。粘着質でなんか感触凄そうな音が鳴りまくる。3:04〜爆撃ノイズ!?と思ったら楽しげな演奏が入ってきた。情緒。最後までピョヨ〜ンしている。

14.Anyway

今までにない雰囲気の曲調。シリアス。喜怒哀楽どこに所属するのかよくわからない。一瞬で感じる雰囲気が変わる。ピアノの音色に雰囲気が委ねられている感じする。歌声のメロディも謎。1:28〜メタル始まりそう。凄い圧。ヘヴィ。ギターが大熱唱。ピアノはずっと一人で暴れている。

15.Here Comes The Supernatural Anaesthetist

繋がって始まる。歌声のハーモニーが綺麗。夏っぽい。マラカスのおかげ。ギターの圧倒的存在感。1:58〜突然クライマックスが来たりするから油断できない。耳鳴りの逆再生みたいな音が聞こえだして終わる。

16.The Lamia

優しくて可愛らしい歌声と、美しいピアノの音。バラ園とかで歌ってほしい。歌詞を読んだら、突然のエロティックな世界観に動揺した。シュールさもある。曲調とはマッチしている。歌声も吐息多めで艶やか。5:32〜歌の高音が綺麗でグッとくる。終盤の演奏が情熱的で、そこにもまたグッとくる。

17.Silent Sorrow In Empty Boats

静かに、忍足で幻想的な光景が広がっていく。まばゆい光が覆いかぶさって、迎えに来てるような音がする。この世とおさらばしてしまう。ずっとさりげない。

18.The Colony Of Slippermen (The Arrival/A Visit To The Doktor/Raven)

さっきと全く真逆の方向性でびっくりした。民族感ある。聞いたことない音で溢れている。不気味で愉快。民族楽器沢山使われていそう。1:43〜フェードアウトして次の曲始まったのかと思ったらまだ終わってなかった!曲調もガラッと変わる。3:17〜また変わる。悪魔みたいな声で喋っていて面白い。一人何役!?一人ミュージカルすぎる。展開コロコロ変わるし、ボーカルは1人4役くらいやっているし、みんな忙しそう。キーボード重要。7:08〜迷路に迷い込んだみたいなこのメロディクセになる。

18.Ravine

吹雪…?どうやったらこんなに想像豊かに展開を考えられるんだろう。ひたすら吹雪いている。1:34〜温度下がった。何の時間だったんだ…クールダウン…?

19.The Light Dies Down On Broadway

吹雪いている時から聞こえてたピロピロ音が居る。寂しげなメロディが美しい。熱量高い歌声。悲しげなのに煌びやか。歌詞は相変わらず不思議。いつになったら解読できるのか。3:00〜フルート?吹き方が勢いある。声のビブラート…?それとも楽器…?アルバム後半に行くにつれて「?」が増えてきた。

20.Riding The Scree

声のビブラートなのか楽器のビブラートなのかわからない音で繋がって始まる。シンセのフレーズが起伏激しすぎて、冒険。何が起こっているのかわからないし、何が起こるのかわからない怒涛の展開。2:14〜歌のエフェクトが特殊なのは健在。発音のアタックが強い。2:43〜また別人みたいな声を出している。3:08〜これは流石に別人!?待って翻弄されている…面白い…助けて…

21.In The Rapids

優しいギターの音と悲しげな歌声。感情の波が激しすぎる。サビの歌声と後ろのメロディの煌めきが好き。感動的。旅立ちそうな音で次の曲へ。John…

22.it.

めっちゃ海行きたくなったイントロ。爽やかで疾走感あって気持ちいい。歌声もグイグイ。1:25〜ドラムのリズムが凄いことになっている。手数の多さ。ここで鳴る全てが疾走感の手助けをしている。2:00〜夏!21曲あっという間に聴き終わってしまった…。歌詞、最後の最後まで難解で全然わからなかった!おしえてRael…!!

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Hipgnosisによるジャケットアート。ジャケットはストーリーに基づいて制作された写真で構成されている。内ジャケは、創作されたオリジナルのストーリーを書くため文字で埋め尽くされている。

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Genesisは、1967年に結成されたイングランド出身のロックバンド。1970代にプログレッシブロックでの地位を確立し、2010年には「ロックの殿堂」入りをした。



最後まで混乱していましたが、色々な解説を読み、無事ストーリーを理解しました!!

行方不明になった兄を探して、冒険して、その途中で様々な不思議体験を経て、最後にようやく兄を見つけて救出したら、それは自分だった…というお話だったらしい。

めっちゃ面白いじゃん…それにしては難しすぎる。精神的な世界の冒険。

でも、本作発表後半年続いたツアーの終了後、まさかのボーカルであるピーター・ガブリエルがGenesisを脱退してしまうんですね…。

ドラムで後にリードボーカルをもることになるフィル・コリンズも「告白してしまえばダブル・ジャケットの内側に掲載されているストーリーは、今日に至るまでいちども読んだことがない」と言っていたり、みんなそれぞれコンセプトに苦しめられていて、頭を抱えてしまった…

プログレ、やっている側が削られがち!!

全23曲94分、割と短い曲が多かったけど、情報量と複雑な演奏を存分に味わえて、聞き応え十分でした。
…ありがたいです(?)

久しぶりに長めのアルバム(情報量が多い)聴いて、書く手が追いつかなくなりそうだった〜! 

ついに、五大プログレ最終回!

次回取り上げるアルバムは何故か父のCDラックにもありました!


次回は Emerson, Lake & Palmer の『Brain Salad Surgery』をお届けする予定です。お楽しみに…!



最後まで読んでくださり、有難うございました。

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