Can の『Monster Movie』を聴いてみた編
こんばんは、内山結愛です。
今回は Can の『Monster Movie』を聴いてみた編をお届けします。
危なすぎるボーカルと反復リズムの中でうねり狂うギターやキーボード。
ダウナーでいて野蛮で生々しい、謎めいた魅力に満ち溢れた一枚です。
㊗️記念すべきアルバムレビュー50枚目㊗️
是非読んでみて、聴いてみて下さい!
1.Father Cannot Yell
けたたましいピリピリ音。これが目覚ましだったら即起床する。どんどん音が加わっていく。ボーカルのヘンテコさがキュート。0:35〜の怪獣に喰われる。爽やかに危ない雰囲気。ギターのノイジーな不協和音サウンドがサイケで浮遊感MAX。2:48〜ベンベン鳴ってる不思議な音気になる。遠くから近づいてくる「アアアアー」と連呼しているボーカルが奇妙。こういう不審者いたら嫌だし怖い…。4:38〜音が竜巻を起こしてる。反復リズムが怪しい世界に意識を飛ばす。
2.Mary, Mary So Contrary
切なく哀愁漂うギターの音。一曲目と世界観がまるで違う。しっとり甘えるようなボーカル。歌詞はイギリスの童謡「Mary, Mary, Quite Contrary」を元にしているらしい。今度は「Mary Mary Mary〜」と寂しげな声で連呼。バイオリンと錯覚するほど伸びやかで美しく響くギター。胸が締め付けられるような悲壮感。
3.Outside My Door
ドラムの一撃から始まる。牧歌的なハーモニカがポップで可愛らしい。ベースもギターもハードめ。軽快なリズム。危なっかしい癖のあるボーカルも絶叫に近づき、演奏とともに盛り上がっていく。3:34〜不思議な膨張するような音が聞こえだし明るいのに不穏に終わる。
4.Yoo Doo Right
妖しい儀式な雰囲気で始まる。森の奥深いところで火を囲んで演奏してほしい。「Doo Right〜Yoo Doo Right」はもはや呪文のように聴こえる。脱力感。2:05〜繰り返す声がイヤイヤ感というか子供が駄々をこねるみたいで面白い。歌が小さくなると、5:57〜ドラムの激しいビートパート。度々ギターが雄叫びを上げる。8:45〜アカペラになる。儀式っぽいドンドコドラム。苦しげで喉を絞めたようなボーカルで「Doo Right 〜Yoo Doo Right」と繰り返す様は誰かに脅迫でもされてるのかと心配になる。18:15〜聞き取り不可能になる。カオスを極める。宇宙。20分超えの超大作。
Canは、1968年に結成された西ドイツ出身のロック・バンド。ジャンルとしてはクラウトロック、ジャズ・ロック、フリー・ジャズ、サイケデリック・ロック、ローファイ、ファンク、エレクトロニック・ミュージック、プログレッシブ・ロック、民族音楽、現代音楽、実験音楽など。
● クラウト・ロック:1960年代末から1970年代初めにかけて、西ドイツに登場した実験的(前衛的)ロックバンド群の音楽を指す
4曲で38分…とても攻めているアルバム。最後の曲の20分超えにはビビりました。
完全に危ない様子なのに、どうしても惹きつけられてしまうボーカル。ギターが自由で面白かったです。
なんと…!この作品で内山レビュー作品が50枚を迎えました!
また気づかず海外に注文していたせいで、1ヶ月ほど足止めを食らっていましたが、なんとかレビューできてよかった…何回同じ過ちを繰り返すんだ内山…次は無い。
会いたかったよ、『Monster Movie』!
いつもこのアルバムレビューを読んで下さったり、音楽をお勧めをしてくれたり、色んな形で応援してくださる皆様のお陰で、楽しみながら色々な音楽に出会うことができています。
有難う御座います…本当に。
まだまだ知らないことばかり、未熟物の内山ですが、温かく見守って下さると嬉しいです。
今後とも宜しくお願い致します。
次回は Kraftwerk の『Autobahn-Remastered』を聴いてみた編をお届けする予定です。
その前に、アルバムレビュー50枚目記念の特別企画をする予定です!そちらもお楽しみに…!
今回も読んで下さり有難う御座いました。
サポートをしてくださった貴方には57577で貴方宛のお礼のメッセージをお送りします!