♯0 潰瘍性大腸炎とスローガンと私

『部屋とYシャツと私』(※1)みたいなタイトルになった。


【潰瘍性大腸炎】という単語、最近よく聞く。

まぁ、前総理がその病気であると言っていたり、芸能人の方々でもその病気ですと公言していたりする分、【難病指定】されている中でも割と知られている方の病気だと思う。

思うのだが、実際にみんな知らなさすぎる。

この病気をとことん理解してほしいというよりも、【分かられていないところにある見えない辛さ】があまりにも知られていなくて辛すぎるから書いている。

ちなみにこれは、日記だ。

自分自身を励ますだけの日記で、中学二年生くらいの頃からいまのいま、文章を書いていて過ぎていく今この瞬間、それからこの先また来るかもしれない再燃期の自分に対しての日記。

そしてもし一人でゴニョゴニョと芋虫のように痛みにのたうち回りながら、脂汗をかき腹を握り潰し背を掻きむしり時間が痛みを遠ざけるのを待っている私のような"貴方"がいるならば、「わかる。わたしもそうだ。そうなんだよ」と伝えたいだけの日記。

忖度せずに書くので、今後下痢や嘔吐や生々しい単語が多数登場します。文章からイメージして苦しくなる方や気持ち悪くなってしまう方はご注意ください。


上記の通り、人に読ませる前に自分を励ますために書いているところが多い。むしろその為に書いている。

スローガンは【もう充分だ、頑張るな自分!】

そこの貴方も使ってくださいこのスローガン。結構いいですよ、頑張るな自分、既に頑張ってっから自分。

もう潰瘍性大腸炎のわたしも貴方も、それからたまたま調べてこれを読んでくれている貴方も、身内の誰かや友だちや職場の誰かやテレビの誰かがこの病気だったりして気になっただけの貴方も、ただのいち患者であるわたしのこの日々の日記で、ほんの少ーーーしだけでも「潰瘍性大腸炎って病気ってあんなこととか、こんなこととか、結構人それぞれ種類があるんだなぁ。目に見えないってそういうことかぁ」だなんて想像してくれると嬉しい。


ちなみに、タイトルでなんとなく察せる様に書いていこうと思うのだけれど、風邪や花粉症やその他たっっっくさんある世の中のありとあらゆる症状が人それぞれある様に、わたしの潰瘍性大腸炎という病気と別の誰かの潰瘍性大腸炎には被るところと被らないところが必ずあるし、わたし自身の性格が大きく反映されている部分もあるので「それ知らんわ。そんな事はないな」「なんとなく分かるけど自分とはちょっと違うな?」なんて事もあると思う。

でもそれはそれ、症状はひとりひとり違う。

文字の最後に必ず【関東在住のいち潰瘍性大腸炎の女(27)】こういう感じで脳内に付け加えてもらえれば‥


前書きが長ったらしくなったが、これからもにょもにょと主治医以外にはほとんど誰にも言ったことのなかったアレコレを残していこうかと思う。

もしこの日記にお付き合いくださる方がいるならば、ほんとうにありがとう。貴方に背負わせる気はないけれど、それでも誰かに分かってもらえるだけで嬉しく思う。まめ知識の一つ、些細な雑学の一つ、生活の知恵の一つ、そんな程度の空気感で覚えていてくれると嬉しいです。


(※1)『部屋とYシャツと私』‥‥平松愛理の8枚目シングル曲および同曲を原案とした映画。