ジャグリングの現在の何がすばらしいかって。






テンション高すぎて気持ち悪いから気をつけてください。






わたしのお友達は「変態ばかり」と言っていたけど。今日のジャグラーの皆さんは、観客に媚びずストイックに、やるべきこと(課されたこと?笑)をやり抜いた。いわゆるTHE エンタメ!とは違う。あかばねはもうすっかり「ジャグリングみるのだ〜いすき!」に教育されてしまったけど、あの場に居合わせた人間たちはみんながそうとは限らない。大人も子供も。みんなで一緒に最後までずっと楽しく観られたのは、わっしょいゆ〜たさんの存在がとても大きかった。他の4名があんこのお餅だとしたら、わっしょいさんはお醤油のお餅。「ジャグリングみるのだ〜いすき!」教育済みのわたしでも、まあまだまだ初心者ですから、ずっとあんこのお餅を食べてるとたぶん集中力は切れるのです。でも、甘いのとしょっぱいのを交互に食べるなら延々食べられる。つまり延々観てたかった。しかしながら、わっしょいさんはずっとお醤油の担当をしているわけではなく、ちゃんとあんこの部分も決める。かっこいい。あー、大道芸の人ですね!好きでーす!


なんて。noteだと止まらなくなりそうだからツイートでほどほどに吐き出しておこーって思ってたんだけど、ぜんぜん止まらなくてみんなを怖がらせちゃいそうなので、結局noteにぶつけます。


まず前夜祭ってレベルじゃないというか、もっと盛大にたくさんでかいとこで公演打ってほしいクオリティだった。誇張ではなく、そう思った人たっくさんいるはず。でも、一夜限りに込めた熱い何かもばちばち感じました。目撃できたこと、本当に幸せだ。一生忘れない公演のひとつ。


それにしても、拍手が長くて大きかったですね、今日は。わたしは「拍手の音が小さかったら、パフォーマンスは中止します」というタイプの大道芸が苦手です。好きな人いないと思うけど。今日の公演は目黒さん曰く「それぞれ滅多にやらないこととか初めてやることとか沢山してもらいました。」とのこと。ジャグリングなんて慣れてても落ちるときは落ちるもんだと思う。リスクだらけ。なのに、余裕をもってできることだけじゃなくて、ギリギリを見せてもらえる。特別な公演だった。成功まで粘り続けるとき、音楽が先にゴールしてしまうこともある。それすらたまらない。道具の音だけが響いて、みんなで祈るように見つめて、緊張感はあるけど決してピリピリはしてなくて、で、みんな諦めない。そしてみんな決めちゃう。かっこよすぎる。爆発みたいな拍手と歓声がおこる。ものすごい一体感。これはジャグリングでしかつくれない空間だと思った。みんなこの舞台でトライした何百倍も何千倍もの回数を何日も何時間もずっと練習してきたはずだ。こんな大勢に見つめられて、一人だけ照らされて、しかも散々動いたあと、そこで成功できるのがどれだけすごいことか。きっと、彼らはできることだけで盛り上がるショーをつくることもできるんだと思う。でもこの人たちはそれをしない。ジャグラーたちの努力を思うと毎回胸がいっぱいで泣いちゃいそうになった。


目黒さんかっこよかったね。目黒さんといえばボールとコンタクトがメインだというイメージが強くて(なんでもできるのは知ってるよ)、リングのみ!というのは珍しい…よね?はじめて?自信ない。他の人へ課した難題を自分も背負ったのかな。それにしても、つくり、つかう展からまだ日が浅いけど、いったいいつ練習してるんだ。ライフワークでもやってたけど、リング投げながら口や肩やに手を当てるとこ好き。あともっといっぱい好きなとこあるんだけど忘れちゃった。あーあ、もっかい観たいな。あ!10月に松本で再演があるじゃないか!白々しいですか?たのしみです。

ながめくらしつ『ライフワーク』 - FESTA松本

ほんで、目黒さんは個人のこれに加えてプロデュースと演出とキャスティングと…後述のサプライズですよ。やばいって。



ツイートしたけどわたし今まで見たシガーの中で今日の仁さんのシガーがいちばんだった。空転や映像ですこし見たことはあったけど、ガチを生は初。くたり、猫みたいにやらかい。かたいシガーと、やらかい身体です。シガーが腕や手やにくっつく。すいつく。能力者か?仁さんはお話するとふんわりと物腰柔らかなんだけど、パフォーマンスになるとほんと空気がガラッと変わる。クラピカで言うところの、目が緋色になる感じですかね。遊戯王でいうところの、もう一人の僕ですかね。選曲おしゃれだったな。ゲキ耽美。そういえば、先日の『つくり、つかう』展に出ていた松永さんもシガーの人らしいですね。ふたりで演ったらすごそう……え、あるんですか?11月に?CouCouで?公演が?あるんですね!!!白々しいですか?大丈夫です。絶対観たい。予約しました。

追記:最後の大技、野毛では粘り何度かトライしての成功でしたが、翌日観に行ったJJFのGSでは一発で決めてました。感動〜!




佑理さんのジャグリングは、本人から抑え切れずに溢れ出てくる「ジャグリングたっっっのし!!!」みたいなパワーをたくさん浴びられるので好き。わたしが目黒さんの次にたくさん観てるジャグラーです。わたしがよく見にいくのは主にうっふ、最近は九品仏のスタジオも…それらはとにかく狭い。今日は広いので、佑理さんが手脚を振り回して飛び回ってもぜーんぜん余裕!…と思いきや、途中で照明が円形に絞られて狭くなった。ここ好きだった。そして選曲がまた良い〜。一平さんやあづみさんの音に馴染みがあるのだけど、佑理さんが選ぶとこうなるんだなーと新鮮。終盤、集め抱えたボールがぽろぽろ落ちる。足で器用に投げて手元に集めていく。最後のひとつも足ですくってぽいっと放る。みんなきっと、すっきり腕の中におさまることを期待していたのだが、ぱくり!あーそういうとこが好きです。ここで落とさないのもさすがだなあ。そのまま去っていく佑理さん。観客席はときめきの嵐よ。

去年の話だけど添えておきます。




そしてそのまま置きっぱなしのまるい照明の中で、わっしょいさんのガチ5クラブ。お兄さんガチもいけるんですか。大道芸民がそういうギャップに弱いことご存知ですか。かっこよかったですね。
だんご三兄弟をフルでやり通すのつよすぎる。さらっとすごいの混ぜてくる。盛り上げ上手すぎる。喋っても喋らなくてもおもしろい。圧倒的な存在感なのに、他を絶対殺さない。何も壊さない。バランス感覚が超人的だった。今日あなたがいてほんっとうに良かった。彼を司会に選んだ目黒さんに大拍手。ジャグラーたちの魅力を、ジャグリングの魅力を、これ以上ないくらいベストな状態で届けてもらえた。やりたいことをやりつつ、観る方のこともすごく考えられている。前者が大きすぎれば観客が置いてけぼりになるし、後者が大きすぎれば当たり障りなくぺらっとしたものに成りかねない。ジャグリングの現在、芯の通った、寄せ集めではないオムニバス。



喋らないLabyさん、これまで見る機会なかった。最後はたくさん喋っていたけど笑 そこも魅力だ。リングもボールもクラブもぜんぶやった。エンタメでもチラ見せでもなくぜんぶガチ。最後の粘りが本当にかっこよかった。ツイッターで練習動画を見てきたし、大道芸終わりに7クラブに挑戦していたのも見た。そして今日ここまでの出演者が全員決めたのも見てきた。Labyさんもきっと見てた。それらぜんぶを踏まえてのラスト7クラブ、熱くなるなという方が無理です。目黒さんとわっしょいさんが野次をとばして助け舟をだしていたね。LabyさんはLabyさんで演技中なんども目黒さんたちへ目線をやってアピールしていた。友情・努力・勝利。もはや週刊少年ジャンプだったね。決めた瞬間は今日一番の盛り上がり…というか他で見る機会はそうそうないくらいの熱気だった。思わず立ち上がっちゃいそうだった。熱狂ってこういうことか。あんまりしたことなかったな。



そして興奮冷めやらぬまま、暗転していく途中でうっすらとピアノが見えた。真っ暗な中、聴き覚えのある曲が流れる。だんだん明るくなっていき、わたしの視界に、みんなの視界にイーガルさんが飛び込む。動揺したまま、椅子を持った目黒さんが入ってくる。あ、これだめなやつ、って思った。これから始まるものを理解して、あまりの多幸感に脳がバグってしまった。
こんなの、事前に告知したくなるじゃん。お客さん呼ぶために「最後にスペシャルなショーが…?」とか匂わせたくなるじゃん(ふつうに満席だったけど)。なかったもん。本当に本当のサプライズだった。粋すぎる。ザ・ながめくらしつ!な衣装ではなくて、白黒ストライプや青いてらてらの人も混じっているのが、それがたまらなく良かった。書いててまた息が上がってしまう。わたしこんなにジャグリング好きだったか!こんなに423を求めていたのか!


ジャグリングの現在は、現在なので、定期的に現在を見せてほしい。でかい室内でも観たいし、屋外でも観たい。
そういえば、ソラマチで初めてながめくらしつ(ジャグラー3ピアノ1)を観た時、特にジャグリングが好きというわけではなかった。なのに、1回だけ観るつもりが、3回足を運んでしまった。すごいもの観ちゃったな、って思ったのを覚えてる。いま現在、複数人のジャグリングがとてもすごく超好きだ。目黒×山村ペアも、日常の手触りからはじまり、うっふ、先日のダンス公演で観てきて、その度わたしは興奮しっぱなしで。またあの日のながめのようなものが観られないかとずっと夢見ていた。ので。目黒陽介一座は今後も観たいし、それ以外の複数名ジャグリング公演もたくさん生まれてほしい。わたしもうジャグリングを観ない人生を歩めない。たすけて〜



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