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80円のお団子が私の「すき」を教えてくれた

午前中で講義が終了し、本来あったはずのゼミがなくなったから、午後は部屋の片づけをしたり買い物をしたりと、最近おろそかになっていた家事を清算して過ごした。

今日は朝から雨が降っていたため学校にチャリ通学できなかった私は、いつもより長い時間をかけて買い物に行くことになった。
しかし、これが悪いものではなかった。


よかったことその1、運動量が増加した。
歩数がいつもの倍だったらしく、iPhoneのムービングで褒められた。なぜかいつも通知をオフにするのを忘れてしまう私はアップデートして以来ムービング通知に「もっと頑張りましょう」とよく言われるからこれは嬉しいポイント。

よかったことその2、徒歩でないと気づけない景色に出会えた。
上を見上げればまるで空に浮かんでいるかのように蜘蛛が糸を張っていて、地面に目を落とせば色とりどりのもみじの葉が幾重にも重なっていた。
自転車に乗っているときは目的地にいかに早く安全に着けるか必死だからこういうことには目が向かない。
やはり、季節の移り変わりはあたりを観察する余裕がないと味わえないなと思った。

よかったことその3、気になっていたお店でお団子を買えた。
この記事のサムネイルにもなっているこの80円のお団子。近所のお店で売られていながら、私はいつも自転車でそのお店を通り過ぎては無関心なフリをしていた。
それが今日、徒歩でお店の前を通ったとき、中を少し覗いてみたらなんと、おだんごが100円以下で買えるというではないか、、。
私は幼少期に駄菓子屋を訪れたときのような高揚した気分でお団子を注文し、1本のお団子が綺麗に収まった宝石箱のようなタッパーを手に帰路についた。



今日やったこと自体、「コト」としては大した意味は持っていない。授業終わりに散歩がてら寄り道しつつ買い物をして帰った、ただそれだけのことである。

でも、私がそれだけのことでも満たされた気分を得られたのは、単純に勉強や就活から逃避する時間をつくれたというだけではなくて、「歩く」という行為の中で好きな音楽を歌詞・メロディーラインもろもろ丸ごと楽しみながら、季節の移り変わりをほぼ五感で体感できたことにあった。

これは私にとって結構収穫だった。


就活をしていると、いわゆる”自分の壁”にぶつかることは少なくない。

何が好きで、いまどんなことに取り組み、これからどう生きていきたいか。

私のような、普段「好き」の感度が低い人間は、上記のようなことを聞かれても咄嗟にそれを思い出すことが難しい。
だからこそ、今日の”逃避ログ”は自分の心の動きに耳を澄ますのに十分な、必要な時間だった。そう言い聞かさずにはいられない(なぜなら今日あまりにもmustの仕事が進まなかったから、、、泣)。


土曜もゲス極のLIVEに行っていろいろ収穫があったし、先日のバイトでの失態も私の苦手を不覚にも気づかされるものだった。

振り返ってみると日々学びが多いこの学生生活も残り1年ちょっとで、
やっと仲良くなれた人たちとのカウントダウンと同時に、私自身の独り立ちの時間もそう遠い未来ではなくなっている。


現実は毎日同じスピードで迫ってくるのに、今の私はただ足踏みをしていて成長していないみたい。

けれど、こういう些細な好きにもお団子1つで気づいて言語化できることができるようになった。
これは3年前の私にはできなかったことだよ。


負けるな、私。



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