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⑥議案の質疑・古谷靖彦(共産党)

【質問】ハマ弁93%が選ばず、喫食率3割の根拠は

今回の方向性について、学校給食法に基づいた中学校給食を実施することについては評価したいと思います。今後、内容の充実をどう図っていくかという問題とか、全員喫食をめざすべきであるという観点から質問していきたいと思います。

さまざまな手立てを打っていることは承知していますが、結果的に今のハマ弁事業は93%からは選ばれていない状況になっています。そんななかでデリバリー方式になぜ固執しているのかとあらためて指摘したいと思います。今回の喫食率を3割とした根拠は何かうかがいます。

【答弁・部長】4月の喫食状況など見て検討する

喫食率3割というのは、まだ決めているものではございませんし、これから4月の喫食率等を見て、検討してまいりたいと思っています。

参考にしていこうと思っているものは、昨年行いましたアンケート、それから他都市の状況、それから4月の喫食状況で、今後は出していきたいと考えています。

【質問】「希望するすべての生徒」提供が方針か

供給体制のなかに書かれているんですが、今後、2割にして、3割まで対応可能であると。その一方で、学校給食法上の給食に位置付ける場合には希望する全ての生徒に提供する必要があると書かれています。これは文字通り、希望するすべての生徒に提供するのが市教委の方針であることは間違いないですか。

【答弁・鯉渕教育長】おっしゃるとおり

おっしゃるとおりです。

【質問】「希望するすべての生徒」に祖語がある

そうすると、3割というものと希望する生徒すべてというものが、文書自体にそごがあると思っています。そもそも、希望する生徒に提供するというのが、学校給食法のどこに記載されているのか、うかがいます。

【答弁・部長】実施基準は「在学すべての児童生徒」

学校給食法上の第4条で、「設置者は、当該義務教育諸学校において学校給食が実施されるように努めなければならない」となっています。それから、学校給食法実施基準の第1条に「学校給食は、これを実施する学校においては、当該学校に在学するすべての児童又は生徒に対し実施されるものとする」となっています。

【質問】「在学すべて」=「希望する」とは読めない

そうです。学校給食実施基準には、いま読み上げられたように、「実施する学校においては、当該学校に在学するすべての児童又は生徒に対し実施されるものとする」と書かれているのです。「希望する者」とは、私は読めなかったんですが、どうなんですか。

【答弁・部長】実施基準は努力目標

学校給食法の8条2項に「設置者は、学校給食実施基準に照らして適切な学校給食の実施に努めるものとする」ということで、努力目標と考えています。

【質問】業者リスク高いデリバリーなぜ選ぶ

実施基準の第1条に書かれているものを努力目標というのは解釈としてはどうかと思います。実際に、この方向性の冊子の42ページに事業者へのサウンディング調査のところで、本事業に参入する場合のリスクと書かれています。このなかに、選択制という方針の基では投資がしにくいと事業者が言っているわけです。現行のスキームでは、喫食率が低い場合は、採算に合わない、喫食率が高い場合には、安定供給体制の維持がリスク要因と書かれています。

私は、この点についてが、デリバリー型のめざしているものの欠点だと思っています。この点について、なぜ選択制を選ばれたのか、というのを再度うかがいます。

【答弁・部長】自ら選択する力を身につけるため

現状として、自校方式、親子方式が難しいこと、中学生の食育の目標として、自校の健康を管理し改善していく資質や能力の基盤を育成する視点から、自らの食生活について適切に判断し、選択する力を身に付けるということで、中学校の食育の目標のなかに、いろんなものから自ら選択する力を身に付けるということもあり、また、保護者の多くは選択性を望んでいるということもあって、選択制のデリバリー給食を方針として出しているという次第です。

【質問】喫食率は高くあるべきではないか

そうは学校給食実施基準に書かれていないんです。そこの点は、法が定められていて、法に基づく実施基準が定められているものですから、それについては、見ないようにしないでいただきたいと思っているんです。

その際に、学校給食法を順守し実施基準を実現していく立場で、喫食率については引き上げていく方向にあるべきだと思いますし、希望する方には、すべて提供する体制にすると書かれていますから、喫食率はできるだけ高くあるべきだと思うのですが、いかかでしょうか。

【答弁・鯉渕教育長】生徒が選択希望、敷地が狭い

現状をふまえるということと、今回、アンケートのなかで中学生にも聞いておりますが、確か18%台の希望だったと思います。親は、4割前後あるわけですが、中学生自身は18%台の希望という状況があります。その一方で、選択制が評価されていると。

それから現実問題として、かなりの都市で、我々と同様の方式が取られております。横浜の置かれている状況のなかに、学校の敷地の狭さもございます。小も中も全国平均に比べて狭い状況のなかで、人口が多いということで、数多くの小中学校がございます。そうした置かれている状況のなかでできるだけのことをするのが行政としての立場ではないかと考えています。

【質問】3割の昼食だけ公費投入、公平性欠く

今回の提案は、デリバリー型の中学校給食を3割の生徒に提供すると。それでは、3割の昼食に対して、公費投入しますと。7割については、負担しないとなりますから、職員の配置があるのは承知していますが、これをめざすのであれば公平性に欠くのではないかと思いますが、いかがですか。

【答弁・鯉渕教育長】選択の結果であり容赦される

なかなか給食法上の給食にする踏ん切りがつかなかったのは、そういうご意見もあろうということで踏ん切りがこれまでつかなかった側面もございますが、選択した結果として、ハマ弁のような食を選ばないとことでの公費負担がないということですので、ご容赦いただけるバランスではないかと考えています。

【質問】理想の給食とは

私は学校給食法や、実施基準に基づく中学校給食を、生徒数の多い横浜で実践するとしたら、近い所で調理するやり方が1番現実的だし理想だし合理的だと思います。教育長が考える理想の給食はどういうものかうかがいます。

【答弁・鯉渕教育長】力の範囲で出来る限り

私どもの発想が先生に比べて貧困なのかもしれませんが、私どもは、自分たちが与えられている行政として力の範囲で、できる限りのベストを尽くすという意味で今回、ハマ弁の給食化を打ち上げさせていただいております。これが我々にとってのベストの考え方ということで、ご理解いただけたらと思います。

【要望】半数以上は自校+親子可、実施が合理的

今回は3割の生徒に提供するデリバリー型のものだと。参考2には、自校+親子で、70校で実施が困難、つまり半分以上のところでできると判断しているわけですね。デリバリー型給食の3割よりも、自校+親子の方が、割合が高くなるですね。提供できる人数の割合は多くなると思います。

そういう考え方で見れば、さまざまな組み合わせが当然、あっても良いんじゃないかと思いますし、私は、自校、親子の、近いところで調理するやり方が1番合理的だと思いますので、あらためてその点では要望していきたい。

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