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科目解説Ⅰ ~心を学ぶ入り口/心理学概論~

心理学概論って?

一言で言ってしまえば、このマガジン「心理学って何するの?」のような内容です。
今までの日常の中の心理学から、研究としての心理学にマインドセットすることが目的です。心理学の成り立ちから、今どんな分野が心理学の中にあるのかの全体像を解説する時間になります。

日常で目にする心理学分野と言うのは、例えば「臨床心理学」「社会心理学」はたまた「恋愛心理学」と言ったものかもしれません。
しかし、心理学とはそれだけにとどまるものではないのです。

心理学の2分類

心理学には大きく分けて二つの分類があります。

1,基礎心理学
心のメカニズムやその要素になる知覚や行動を研究する分野になります。動物を用いた実験など、より研究、実験をメインにして心とは何なのかを考えていく学問です。
該当する科目分野としては知覚心理学や認知心理学、動物心理学、行動心理学と言ったあまり聞きなれない分野になります。
知覚心理学は目や耳と言った感覚器がどのように機能し、脳に情報をつたえているのかまでを研究しています。
認知心理学は、感覚器から得た情報が脳の中で処理される過程を重要視しています。記憶の研究は認知心理学の分野です。
最もなじみのない心理学として動物心理学があります。しかし学習や行動と言った分野では動物の手を借りることなしに発展して来なかった大事な心理学分野です。パブロフの犬と言う言葉は聞いたこともあるのではないでしょうか。

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このように、心理学の中でも脳科学のような、理系科目に近い科目が基礎心理学には多いです。心理学が文系と理系の間にあると言われる理由がここにあります。

2.応用心理学
応用心理学は基礎心理学で分かったことで、社会の問題を解決したり、もっと良くなることを目標にしています。
そのため、産業組織心理学、臨床心理学、学校心理学、社会心理学と言った生活に身近な心理学が含まれています。
臨床心理学は心理学と言えば思いつく分野かもしれません。フロイトの精神分析やロジャースのカウンセリングから発展した分野です。今では認知心理学や行動心理学の成果を活かした、認知行動療法なども行われています。
社会心理学は人間が人と関わる中で発生する社会的行動に焦点を当てて研究していく分野です。人を説得する方法、いじめが起こる原因、人を助ける援助行動や恋愛など幅広く研究されています。

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紹介したのはまだまだ心理学の一部分にすぎません。心理学概論の講義では15回の授業にもっとたくさんの心理学分野を紹介していくことになります。
自分の中でピンとくる心理学があれば、その分野の講義を取ってもいいかもしれませんね!

このように、心理学の大まかな全体像を知り、自分がどこに興味を持てるか、と言ったことを考えるきっかけになるのが心理学概論です。


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◆参考文献
〇日本基礎心理学会
http://psychonomic.jp/about/index.html
〇日本応用心理学会
https://j-aap.jp/?page_id=397
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