見出し画像

第48回「一万円選書」

メールマガジン「B-Search NEWS 2018年9月21日分」に寄稿した文章です。

読書の秋である。昔から本を読むのは好きで、季節がいつであろうと読んでいる。最近は、SNSに時間を取られて明らかに読書量が落ちているのを感じているが、先日うれしいことがあった。知る人ぞ知るいわた書店の一万円選書に当選したのである。

説明すると、北海道にいわた書店という個人書店がある。店主の岩田さんが知人に1万円で選書をしたことがきっかけで始まったようだ。選書します。ということをインターネットで発信すると注文が殺到して、ついには抽選制になってしまった。NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」にも取り上げられた。それが当選したのだ。

当選すると、選書カルテなるものが送られてくる。そこに記入して送り返すと岩田さんが、ほぼ1万円で本を選んでくれる。選書カルテは本当に読書好きでないと記入できないような内容になっていた。詳細な読書歴、何歳の時の自分が好きか。上手に年をとるができますかといったような漠然とした質問もあった。自由記入欄もあり、ぼくは結構長文を書いて送った。

すると、半月後くらいにコメントと共に選書リストが送られてきた。驚いたことにほとんど読んだことも聞いたこともない本ばかりだった。約3000通の応募の中からの当選だから、かなり運が良かったことになる。

以下が、その本である。ぼくのための選書なので他の人に公開してもあまり意味がないと思うが。

  • オービタル・クラウド 上・下 (ハヤカワ文庫JA)

  • トリツカレ男 (新潮文庫)

  • 田村はまだか (光文社文庫)

  • 始祖鳥記 (小学館文庫)

  • 11/22/63 上・中・下 (文春文庫)

  • 不発弾 (新潮文庫)

  • サハリン 旅のはじまり

  • さざなみのよる

  • カーテンコール!

どうしてこの本たちが選ばれたのかはよく分からない。何だかもったいなくて、まだどれにも手をつけていない。

このいわた書店の一万円選書のヒットにあやかって、適当に選書している輩も現れているとか。どうかご注意を。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?