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新しい民宿のかたち

去年の話になるが、石川県珠洲市へ行った。

珠洲市?知らない人も多いかと思う。自分も正直知らなかった…

石川県能登半島の突端の街である。

突端と言うと何か行きたくなる。
先っぽが好きなのは自分だけなんだろうか?
この先に何が有るんだろうか?
という期待感とか、突端に立った時の優越感とか、何かワクワクするものが涌き出てくる。そこに到達した記念碑を建てたい気分になる。多分山頂に登りきったときの達成感みたいなものか。

↓ 能登のシンボル「見附島」、別名「軍艦島」

交通手段は、ざっくりいうと飛行機または新幹線と車だ。能登空港か金沢でレンタカーを借りた。交通手段が少ないのでやはり車があった方が便利。便利と言うより必需品である。

また日本海に面しているから当然海の幸、日本酒が旨い。あと能登牛だ。

珠洲市へは2回目だ。今回は能登牛を食いたい。出来れば能登の突端で海を見ながら能登牛のステーキを喰う!

東京でも食えるのだろうと思うが、それでは意味がない。どこの牛だか顔も見てないのでわかるはずもない。まあ、顔を見てもわからんけど…

その産地で食ってこそ最高に旨いのである。

本来の目的はある民宿に泊まること。

その民宿とは「農家民宿 奈良木」である。
築300年前の古民家を活用した民宿である。

今回は2回目である。
当初は、女将さんより民宿を何とか建て直したいとのご依頼で訪問した。新しいおもてなしが出来ないかを模索しているようだった。

初めての能登半島、築300年の農家、そして女将さんに引かれてしまった。
女将さん曰く、「歳だからそんなにたくさんお客さんに来てもらわなくてもいいんですよ…」でも、来てくれた顧客さんには喜んでもらいたいという気持ちが顔に出ている。
それがやりがいにもなっている。

そこに本音が隠れていると思う。
その言葉も有る意味本音だと思う。一方その裏側の本音も引き出さなければ今が変わらない。

この宿には特別なものはない。

この民宿に来てくれるお客様にどうやったらもっと喜んでもらえるだろうか?
どんなおもてなしができるのだろうかと色々考えてみた。
そんなことから今回の訪問となった。

道中、雨が降り、そして雪に変わり、時折日が射したりと日本海側らしい天気。
天気予報は、ニュースを見なくてもわかる。
なぜなら自分は雨男なのだ。
何かイベント事があるときは必ず雨なのである。

話が変わるが、これは父親譲りで、父が上京するとほぼ大雨。さらに一緒に札幌に行ったときは、札幌市内全域に大雨特別警報が発令されて、全市民に避難命令が出されてしまった。

私たち親子はすごい力を持ってしまったのだ。
たぶん、親子で砂漠に行けば緑に変えられると思う。

話を戻すと今回の訪問は12月、本当は10月頃計画していたのだか、今回は3人での訪問だったので、なかなか都合がつかずこの時期になってしまった。

この時期は日本海も空も灰色である。

なんか重い・・・
そんな気持ちになる。


そんな中、それぞれ企業コンサルと旅館コンサルを職業にしている2人が面白半分と忘年会兼ねての修学旅行のような気分での参加となった。

JR金沢駅で合流し、早速予約したレンタカーを借りる。多少雨が降ってはいたが、「雪が積もることはないと思いますよお~」、とレンタカー店のお嬢さんが笑顔で送ってくれた・・・

まさか低い雪山で遭難しかけるとは思いもよらず・・・

つづく

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