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生成AIの画像を用いて短期間で短編ホラーノベルゲームを作るときに考えること

こんにちは。
昨年8月にmidjourneyを用いて「壁夢」という脱出系ホラーノベルを作り、昨日1/16にnijijourneyを用いて「夢遊病院」というホラーノベルを作りました。


自分はAIでの活動以前からホラーノベルゲームを5.6本程度作っており、制作に慣れた状態ではありますが、今回は「簡単に短期間で短編ホラーをサクッと作って公開する」ための要点記事になります。

作業工程は以下になります。
・ゲームのコンセプトを決める
・素材を多めに集める(人によってはここでシナリオも書きます)
・ティラノビルダー(ノベルゲームをつくるソフト)で組み上げる


壁夢を作るのにかかったのが1週間(~20時間)、夢遊病院を作るのにかかったのが2日(~10時間)です。
ボリューム的には1ルート~5分、全ルート完走15-20分程度を想定しているのでだいたいその程度と考えてください。
全く作業をしたことがない人が初めて1作目を作る場合この倍程度の作業時間を捻出すれば確実かと思います。

大体土日集中して作ったり、平日1,2時間ずつ毎日作ったりで1~3週間で形にはなるかと。

・ゲームのコンセプトを決める

まずテーマを決めます。今回の記事はホラーに焦点を当てているので、怖い話で考えます。
短編ホラーのいいところは音、絵、文のどれかが気味悪かったらそれだけで雰囲気が出るところです。恋愛モノや濃厚なストーリーは起承転結を考える必要があり盛り上がりやオチを丁寧に描写することが必要ですが、短編ホラーはインパクト勝負なところがあります。
短編や掌編ゲームは味気ないと思われることも多いですが、自分が作りきりやすいという点と、1ルートでもプレイしきってもらいやすいという利点があります。

壁夢は「和風、狭い部屋に閉じ込められて怖い思いをする、夢から抜け出す、天罰」がテーマで、
夢遊病院は「病院を徘徊する"僕"が気味悪い光景を目の当たりにする、悪夢のように脈絡のない文章と視界、罪人」がテーマになっています。

テーマは次の工程素材集めに必要なのでふんわりとでも固めておいたほうがいいです。

そして今回、ノベルゲーム形式で作ることの利点として、
・ティラノビルダーが非常にゲームを簡単に作りやすいこと
・マップ制作をする必要がないこと

の2点があります。
RPGツクールなど触ったことがある人がいるとわかると思うのですが、レベルデザイン、マップ制作って技術と慣れが必要というか、初心者には結構ハードルが高いです。というのも、基本的にゲームを作りたい人は作りたいテーマやシーンがあるからゲームという手段を取るのであって、1マップという"場"を作りたい人はそう多くはないからです(勿論世界観そのものを構築したい!派の人は例外です)

「ノベルゲームはゲームではない」派閥がいるのも知っていますが、ゲームづくりの導入としてノベゲはとてもいいとっかかりだと思っています(1作作りきれば自信につながるし、それ以上の機能を作りたくなったら自主的に別のソフトにシフトしていくと思うので)



・素材を多めに集める(人によってはここでシナリオも書きます)

素材を多めに集めます。集めるのはメインで絵と音です。
自分は音は自作してしまいましたが、フリー音源はDOVAなどのサイトで多くの方がフリー公開されてますので、規約をよく読み上手く使わせていただくのがいいと思います。

絵は今回は画像生成AIを利用する記事なのでそれで集めます。
今回も前回もmidやnijiで作っているのですが、DALLEやSD系、NovelAIでも構いません。自分の好きな場所で作りやすいように集めてください。
ポイントとしては、世界観を統一するために質感を揃えること、多めに画像を用意することです。
夢遊病院は100枚くらい画像を用意し、実際にゲームに使ったのは半分くらいです。

シナリオを固めたい人はここで簡易的に作っておきます。
起承転結や入れたいシーンのト書きなどがいいでしょう。
体感ガチガチに固めないほうがいいです。ゲームに落とし込んだときにどうしても何らかの修正が入るためです。
画像生成AIを用いたゲームを作る場合、シナリオ先行で後から画像を用意するよりも画像ありきでシナリオを作ったほうが進行が楽になります。文章に合わせた画像を生成しようとすると思った以上に自分の想像通りにならなくて時間がかかり詰まる人は詰まります。

・ティラノビルダー(ノベルゲームをつくるソフト)で組み上げる

ティラノビルターは無料でも使える日本語のノベルゲーム制作ソフトで、PCで扱えます。

有料版を買うと機能が開放されますが掌編ゲームを作るだけなら無料版でも行けるような気はします。

ティラノビルダーの使い方に関しては公式のマニュアルを参照してもらうとして(チュートリアルが親切で、簡単に操作を覚えることが出来ます)、ティラノビルダーは本当に紙芝居的に絵に文を付けていけばものが出来上がるので言うことが特にありません。
ただ素早く組み上げる際の幾つかのポイントを書きます。

・頻繁にデモプレイしすぎない
・テキストは後から加筆修正が入るものと考えて、表現に悩んだり詰まったら一旦飛ばしてその次の項目やシーンに取り掛かる(デモプレイした際にいい案が思い浮かぶこともあります)
・複雑な変数の管理をする場合、メモを取る方がよい(最初は変数を使わない選択肢のみor選択肢なし一本道のものを作ることをオススメします)


作業をすればゲームが出来上がります。
楽しんで。



余談

AIの画像ではありませんが、

プレイ時間5分程度の一本道ノベル(選択肢のない読み物)を作る程度なら素材制作からゲーム公開まで2時間半でのタイムアタックも可能なので、まずはミニマムな作品を作ってみて公開してから本番に取り掛かるのもありかと思います。


おわり

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