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vol.11イタリア買い付け旅行記「ワインバーのレベルの高さに感動」

2001年10月28日(日) 11日目

ALBAの日曜そぞろ歩き画像1

今日は日曜日である。しかも今日は夏時間から冬時間への切り替えの日。午前2時をもって、1時間の時間調整がある。日本との時差がこの日を境に7時間から8時間へと伸びる。従って昨日までの調子でいると、普段よりも1時間得した気分になる。

そんなのんびりした日曜日の昼間、小さなアルバの町を探索することにした。町の目抜き通りは全長1キロもないし、車だって1台しか通れないような商店街。ちょうど日本の私鉄沿線にある、駅前商店街のようなノリなのだ。

ALBAの町1

しかしどの店も店頭のウィンドウがとても充実。特に地元の名産品であるワインやトリュフなどはそれぞれ専門店があり、目移りしてしまうほど興味深い。

ALBA店頭5

聞けば今年のトリュフの相場は大変高いそうだ。夏の気温が高すぎて少々不作らしい。取れたてのトリュフが目の玉の飛び出るような金額で展示されている。中山氏は盛んに、「こりゃぁ今年のトリュフは大変だ」とつぶやいている。日本でも高級リストランテで振舞われるトリュフ。生産者の販売価格が上がっているので、店の食材仕入れにも影響するかもしれない。

ワインバー"VINCAFE"

VINCAFE外観1

商店街を数度往復して昼時になり、昨日もお世話になったワインバー"VINCAFE"に入る。まだ12時半で椅子も確保できた。中山氏はフリーサービスのアンティパストに夢中で、次から次へと出されるものを口に運んでいく。小さなカナッペ類と生ハムがメインで、客によってはチーズの盛り合わせ(皿の中心にソースが載っている)を頼んだりしている。

アルコールを頼むとおつまみがフリーに!

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VINCAFEチーズ1

我々は白と赤のグラスワインを一つずつ飲みながら、メニューを眺め、予定通りパスタとサラダを注文する。パスタはもう2晩食べ続けている肉詰めのパスタ「アニョロッティ・ディ・プリン(この地域の名物ラヴィオリ)」だ。ボリュームがあり、日本なら絶対に「ラヴィオリの大盛りが出てきた!」と言いたくなるほどの量だが、中の具の味が素晴らしく味わい深く食べ飽きることがない。

VINCAFEサラダ1

VINCAFEラビオリ2

ワインバーというと、ワインが主体の気軽なバールというイメージなのだが、ここまで高いレベルの料理を出してくるのには本当に感激した。まさに繁盛店の見本のようなこの店、不景気風の吹く日本にも是非こんな店を誰か作って欲しいと思う。スタッフの動きはきびきびしていて客を良く見ているし、なんといっても豊富なおつまみ類の旨さ。美味しい地元のワインがどんどん栓を空けられ、鮮度抜群なのだ。

画像8

夕方にもう一度訪ねたら、夜は夜でボリュームを上げたBOSEのスピーカーからクールなアシッドジャズが流れ、さながらクラブ化しているのであった。その雰囲気が美味く伝えられないのが残念。記念にカメリエーレが使っていたオリジナルのワインオープナーをまとめて買って帰ることにした。後日皆様にもお分けしたいと思う。


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