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アニメ『逃げ上手なアニメ『逃げ上手の若君』:アニメ時代劇がヒットに

『魔人探偵脳噛ネウロ』『暗殺教室』などのヒット作を世に送り出した異色の漫画家『松井優征』が描く歴史漫画『逃げ上手の若君』のアニメ化。世間ではちょっとだけムーブメントになっているので気になっていた。観ようと思ったのは紹介PVで飛び跳ねていた若君が可愛かったから。あと中村悠一が出ていたのもある。そういうわけで久しぶりの歴史アニメ。楽しみ。


演出で視聴者層を広くゲットしている

今でも大河ドラマは放映している。人気のほどは昔と同じくらいなのかは知らないが。自分が子どもの時は親と一緒に正座して観ていた。歴史のことは何もわからなかったが、合戦の様子などは面白かった。

当時の自分は意識していなかったが、大河ドラマ特有の演出があった。テロップの文字の形、出し方、効果音、BGMの趣。その演出の映像と音が記憶の奥底にしっかりと残っていた。今作を観ていて、随所で妙な懐かしさを覚えたのはそのせいだろう。

登場人物は当然舞台となった時代に実在した武将や役人達だ。連綿と言い伝えられてきた伝説、逸話を元にキャラクターを創る。能力や行動はそのまま表現できるが、面白いのはその演出が実にアニメ的だ。この場合原作が漫画なので漫画的と言うのが正しいか。

演出と相まってまことに登場人物達が魅力的。味方はもちろん、敵方も実に濃ゆい面々が勢揃いしており、観てて全く飽きない。人によっては濃すぎてギャグにしかなってないと言われるかもしれない。いや、実際にギャグそのものの表現なのだが。その濃さがちょうどいい人、好きな人からすれば3杯ぐらいはお代わりしてしまうだろう。

史実にしっかり沿っているのも評価が高い点だ。親子で観れる作品と言える。子どもが劇中のネタや史実を親に聞いて、その場で教えてくれるのか、あるいは自分で調べるのか。今作で知った内容を学校の教科書で再度確認してにんまりしたりする。アニメで勉強ができる、とまではいかないが、良い影響にはなるだろう。

キャラクターの魅力度が高い


主人公一行はいづれも子どもと言って差し支えない年齢ばかり。だがそれは現代に当てはめての見解。当時では12歳から16歳ぐらいの間で元服を行って大人としていた。若君御一行は公式の設定年齢は見つからなかったが、おそらく14,5歳ぐらいではなかろうか。若君はもうちっと若いかもしれない。

普段は可愛らしい見た目ばかりだがストーリー展開では凛々しい部分も垣間見せてくれる。特に若君はそのキャラクター表現といい、明らかに『そっち方面』の人達の性癖を意識しているように思う。顧客拡大の重要な一手だ。

敵方も魅力的なのはその能力描写が物凄い誇張表現されているところ。現実離れしているとも言うが、現代の私達からすれば当時の武士はそれこそ超人めいた能力を持っていたかもしれない。子どもの頃から鍛えており、まさに英才教育と言えるだろう。

似たような話にモンゴル相撲がある。横綱力士の朝青龍や白鵬は相撲にそんなに興味がない人でも名前ぐらいは聞いたことがあるだろう。この2人がまだ現役の時に、『今のモンゴルの子どもは豊かになって馬に乗らなくなった。だから足腰が弱い。これから先はそんなに強いモンゴル力士は出ないかもしれない』と。生活様式そのものが鍛錬となっている。現代の生活水準と鎌倉時代とはでは当然利便性も全く違う。あの時代は身体が頑健で強くないと生き残れなかった時代。現代人と強さの基準が違うのは当然だろう。

まとめ

アニメはまだ1期が終わってまもない。しかしすでに2期制作は決定済みらしい。これは嬉しい報告。漫画があるが、自分としてはアニメのみを追いかけようと思っている。最後まで走りきれるかどうか。見守りながら視聴していく。それは今回はちとあっさり気味ですが、これにて。


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