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イームズチェアが高いと感じる理由

オリジナルのイームズチェアは高い!最近よく聞きます。
原材料が上がっていることもありますが、それがなくても高く感じる人が多いはず。昔はお手頃だったはずなのになぜ?
今回はそれについて。

富裕層だけのものじゃない

美しくて良い椅子は富裕層だけのものじゃない。
イームズチェアはそんな考えから作られ始めました。良いデザインをできるだけたくさんの人に使ってほしいというチャールズ&レイ・イームズの考え。素敵です。

当時、良い椅子はクラフト品だったはず。腕の良い職人の手作り。
デコラティブなヴィクトリア調の椅子とか。確かに作りが良く、素敵な椅子だと思います。修理すれば長く使えるし。

でも、クラフト系の椅子は1脚作るのに物凄い時間が…。職人の家族を養えるくらいの価格になってしまいますよ。当然です。正当な価格だと思います。

そんなデコラティブな椅子が似合う空間って一部の人しか持っていないでしょう。やっぱり当時の富裕層だけのものだったのでは。

美しくて丈夫な良い椅子は一般市民には全然手が届かないもの。
これを変えたのが、チャールズ&レイ・イームズです。

ちなにみに、イームズって椅子の名前じゃなくて、イームズチェアをデザインしたデザイナーの名前。正確には苗字。

イームズチェアというのも僕らが勝手にそう呼んでいるだけで、正式にはシェルチェアと言います。貝のようなシルエットだからということでしょう。

それ以前まで美しいとされた椅子は、装飾強めなデザイン。デヴィ夫人がたくさん持ってそうなやつ。たまに見かけるとアンティークという言葉がよく似合う芸術品のように感じます。格式が高い。

だから価値はわかりますが、欲しいかと言われると・・・。
我が家には合わない、完全に浮いてしまう。

それに比べると、イームズチェアはとてもシンプル。モダンという言葉がよく似合う装飾少なめなチェア。とはいえアイコニックであることも間違いない。すき。

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そして最も大きな違いは作り方。イームズチェアは機械を使ってパーツごとに量産され、最後にシェルと脚をくっつけるだけ。

これにより大量生産が可能になり、ググっと価格も下がりました。
当時は革命的だったのではないでしょうか。

それでも今は、イームズチェアは高価と言われることがあります。
それはなぜか?

比較対象が変わったからだと思います!

今はもっと安価に椅子が作れるようになり、それらが比較対象となってしまったからだと思う。
技術の向上と海外生産、安価な新素材、デザイン開発品の削減などなど、コストカットはいろいろな方法があるでしょう。すごいなぁ。

そりゃ4万円台後半のイームズチェアは価格だけ見たら高いく見えて当然。

でも、価格と価値は別物。

価格が高いか安いかじゃなく、これが欲しいと思うものが価値あるものだと思うんですよね!世間の評価もある程度関係するかもしれませんが、自分がどれくらい惚れているか。

その価値の違いによって価格の見え方はぜんぜん変わってくると思うのです。

イームズチェアに惚れている理由

イームズチェアを見て、かわいいとかおしゃれと思う人も多いと思いますが、実はそれを第一に作られたわけじゃないんです。
いかに座り心地良く丈夫で、かつ安価にするために少ない材料簡単に量産できるか。

そして、美しいか。

もう、わがまますぎでしょ!無理でしょうそんなの!
と投げ出してしまいそうなほど難しい課題。そうとうな時間と労力と開発費用が必要なはず。あと、めちゃくちゃ熱い情熱! 損得なしにゴールに向かって走り続けるパッション!

参考にできる椅子がない時代。まったくのゼロから創造するしかない状態だったと思います。ワクワクしませんか?
もちろん苦しさもあったと思いますが、ロマンたっぷりだったと思います。諦めようと思ったこと、ないんじゃないかなぁ?

インターネットなんてない時代、今自分の目の前にあるものが全てだったと思います。

70年前にこのデザインをゼロから生み出したということに、僕はめちゃくちゃ興奮します!そしてめっちゃリスペ… 尊敬しています!
それが今でも作り続けられていて人気もある。それを伝えていく立場にいることがとても光栄に思うのです!

できればその場に僕もいて、現場の空気を感じたかった。一緒に泣いて、ガッカリして、イライラして。完成した時、全員で雄叫びを上げたんじゃないか。
そんな最上級の達成感を共有したかったよドラえも〜ん!

そんなイームズチェアに僕は大きな価値を感じています。だから僕にとっては決して高くない椅子。いいんです、僕だけそう思っていても。笑

でも、まだまだ僕は伝えきれていない。もっとたくさん共感してくれる人がいるはず。一人でも多くの人に届くように発信しなければ。

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心が潤いました!
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コーヒーとイームズに陶酔中。「すきなものは、すき」をコンセプトに掲げるインテリアショップvanillaの自社EC担当。ときどき商品開発もします。インテリアで誰かの心を豊かにできたら、イームズチェアでコーヒーを飲むくらい最高。https://vanilla-kagu.com/

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コメント (5)
コメントありがとうございます!
人数分あればいいと思う物は単なる道具なのかもしれませんね!
僕もイームズは見てるだけでニヤニヤしてしまいます😊
人数分あればいいと思う物は単なる道具かもしれないって結構深いですね!なるほど

僕普段の持ち物はあまり色物持っていないんですが、イームズチェアは赤と水色でこれがなぜか違和感なくめちゃくちゃ気に入っています!!
モノで気分を上げられるってすごいですよね
気分が上がるモノを持ってるって、幸せですよね😊 デニムとカーキという名前、秀逸です!男の子だから惹かれます😆
嬉しいです!本名出すも考えたのですが、会社員なので躊躇しました😅
せっかくなので少しはアイデンティティ出したいなと思い、好きなもので語呂が良さそうな組み合わせにしました
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