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毎年恒例の川崎モアーズ『有名人慈善絵馬展』の政治家メンツがパンチ効いてた話

川崎はCDBちゃんのホームグラウンドである。
「あっ、あのキムチの自動販売機があることでおなじみの川崎ですね」
「いつも駅前で極右とカウンターがモメてる川崎か」
「国境を越えて品川に密入国しようとする市民が東海道線の屋根に山盛りになってるあの川崎」

そりゃキャリーフクナガ監督の『闇の列車 光の旅』のホンジュラス-メキシコ移民である。ちなみにキムチの自動販売機は本当にある。

まあそれはいい。愛媛県水道ポンジュースネタみたいな川崎キムチギャグはまた次の機会にしたい。今回は毎年川崎モアーズの7階8階で開催される『有名人慈善絵馬展』を紹介したいと思う。
そもそも『有名人慈善絵馬展』というタイトルの身も蓋もなさが川崎っぽいというか、『著名人』とか『各界有志』みたいなオブラートにくるんだ修辞がなく「はいみなさん有名人ですよ!」という俗っぽさがあっていいと思う。川崎はこうでなくてはいけない。
タイトルの身も蓋もなさ、川崎モアーズの7階8階という会場のショボさからして、「どーせたいしたことない地元有名人なんだろ」と思うかもしれない。
まあ確かに会場の写真を見たらそう思うのも無理はない。

会場ですらない。エレベーターの横にむき出しで直筆絵馬をぶら下げてあるだけである。しかもあまり見に来る人がいない。ありがたみがなさすぎる展示だ。
しかし、では実際に見てみるとどうかと言うと、これが毎年けっこうすごいのである。

山根青鬼先生直筆絵馬

…山根青鬼?
ややや山根青鬼先生?あの日本漫画家協会理事の?田川水泡に師事し、『のらくろ』の執筆権を譲られたレジェンド漫画家の山根青鬼先生の直筆のらくろ絵馬?ほぼ文化財である。こんな所に丸出しで飾っていいものなのでしょうか。
他にも大物による絵馬が相次ぐ。

バロン吉元先生と高橋良輔監督

劇画界のレジェンド、バロン吉元先生と『ボトムズ』の高橋良輔監督である。すごい。名前を書いただけのサイン色紙でも高額の値がつきそうなのに、木製の絵馬に直筆で絵を丁寧に描いているのだ。ものすごく貴重である。こんな貴重なものが当たり前のように並んでいる。
有名人のジャンルごとにまとまってるのだが、芸能人もなかなかだ。

伊東四朗さん

女優の伊藤かずえさんは『不撓不屈』。
庵野監督がガイナックス時代、サイン色紙を頼まれると必ず『不撓不屈』と書いていたのを思い出す。不思議なことに、毛筆の字体も庵野監督にそっくりである。庵野監督が書いたんじゃないのこれ?そんなわけないですね。

こちらは森口博子さん。絵だけではなく、うさぎのパッチみたいなのを実物で貼り付けてくれている。すごい手のかかりようだ。ありがたいことである。
この他にもかなりの有名スターが絵馬を寄せているのだが、宣伝が少ないせいかまるで世の中に知られていない。残念なことである。

声優コーナーもある。それも超大物。

野沢雅子さん。すごいレジェンドである。「DRAGON BALL」を明らかに一回BOLLと書いてしまったあとに無理やりAに修正しているのだが、これも「カカロットならこれくらい間違えるであろう」というキャラクターに合わせた筆跡演技であることはいうまでもない。

千葉繁さん。ピカソ感がある。とにかくこれはほんの一部で、豪華なメンツなのだ。
その中で、少々気になったのは政治家コーナーである。

黒い三連星。チャーリーズエンジェル。隠し砦の三悪人。色々な表現方法はあると思うが、山東昭子・片山さつき・三原じゅん子の自民党三大女性政治家の絵馬が並ぶ光景はなかなかの迫力である。しかも、抜かりなく陳列棚の1番上に並べてある。下にも置かぬ扱いとはこのことである。冷静に考えると神奈川選挙区である三原じゅん子先生はともかく、片山さつき先生も山東昭子先生も特に川崎出身でもなきゃ川崎が選挙区でもないように思うのだが、まあそれは慈善絵馬の他の著名人もわりとそうなのでよしとしよう。


「強くなければ生きていけない 優しくなければ生きる資格はない」というチャンドラーの名台詞を書いているのは甘利明氏である。政治家たるもの、どんな不祥事を起こそうともいけしゃあしゃあと天下の金言を絵馬に書けるくらいでないとやっていけないことがよくわかる。

この田中和徳氏は完全に地元、川崎市議から国会議員に上り詰めた政治家である。それは心強いな!と地元の評判を検索してみると
『醜聞だらけの「火薬庫大臣」田中和徳の初入閣に地元もビックリ』
という身も蓋もないゲンダイの記事がヒットした。

フォローするわけではないが、確かに色々なアレはまああるものの、外国人参政権やヘイトスピーチ対策にはわりとリベラルな一面もあるらしい。フォローになってる?これ。なってないですね。

気になったのは、与党政治家の絵馬の多さに比べ、野党政治家の絵馬が少ないことである。やはり神道に対する警戒感から距離を置いているのか、と思ったが、泉代表は乃木神社に参拝して揉めているわけだし、単に知らないので参加していない、もしくは人気がないので声をかけてもらえていないのかも知れない。呼んでもらえないのなら仕方ないが、呼ばれる機会があったらこういうアピールも活用して欲しいところだ。あまりに自民党ばっかりだと川崎が自民党王国みたいである。まあそうなのだが。

この展示は月末、1月31日まで。絵馬を入札して買うことも出来、それが慈善に回るらしい。興味ある方はぜひ足を運んでみて欲しい。

そんなわけで月額マガジン部分では、ここに載せ切れなかった他の著名人を幅広く紹介したいと思います。

川崎麻世さん
八代亜紀さん
的場浩司さん
モト冬樹さん
ダンカンさん
島崎俊郎さん
みのもんた
草野仁さん
大村崑さん
漫画家 英洋子先生
ヒサクニヒコ先生
栄羽弥先生
工藤恒美先生
萬田久子さん
二本てるみさん
西村まさ彦さん
氏神一番さん
照英さん
井上あずみさん
エモやん
田淵幸一さん
具志堅用高さん
ダンプ松本さん
井上京子さん
大林素子さん
吉田秀彦さん
波多ヒロ先生
夜州先生
毒蝮三太夫
吉村作治さん
ジェームス三木先生
風間トオルさん
林家三平師匠
池谷幸雄さん
などである


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絵やイラスト、身の回りのプライベートなこと、それからむやみにネットで拡散したくない作品への苦言なども個々に書きたいと思います。

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