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短歌 「セカイでは」


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もの言わぬ笑わぬ石の中の死者 痛みを知らぬ水底(みなそこ)の我

鳴る声にひれ伏す母の背をまねぶ子の目の端で蛙(かわず)が跳ねる

エプロンの紐少し緩く結びおり素麺たっぷり茹でている母

んめぇ桃「福島」の文字見るにつけいつもの朝に静かに祈る

ニッポンと小さく叫ぶ声よりも大きく囁(ささや)く声強き国

友だちを検索することはずすこと向き合えないまま縦スクロール

君のいないセカイなどもう……でも僕のキミは確かに生きてるそこで

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読んでくださってありがとうございます。
難しかったのですが、皆さんの感想などもらえると嬉しいです。

74回目の今日という日に。



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